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鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

先端技術の国際展示会と子どもたち

2024年10月29日 | 議会活動
令和6年10月29日(火)

 24日と25日の2日間、富士市の総合展示場「ふじさんめっせ」にて、「ふじのくにセルロース循環経済国際展示会」が開催され、国内外から123社が出展しました。この展示会は、世界でも最大級との評価もあります。
 主催は静岡県と富士市で、国内最大のCNFなどセルロース分野での先端技術に関連する催しです。








(開会式ならびにセルロースを使った自動車試作品の披露)

 私は、静岡県がCNF(セルロースナノファイバー)技術を応用し、県内に新産業を起業していく施策に取り組もうとしていた時期の10年ほど前から議員の立場で関わってきました。私自身が関心を持ったきっかけは、第2次安倍内閣が提唱した「日本再興戦略」に記されたCNF分野の記述でした。私の思いと県の施策が一致したことが関わりの始まりです。
 当時は、地元の基幹産業である製紙業の将来に不安を感じていた時期で、素晴らしい技術を保有しながら、国際競争力などに陰りがあり、これまで培ってきた地域にある蓄積技術を活用することができないか思案していた時期でした。

 新素材の原料となる植物由来の繊維(セルロース)は、製紙の原料である木材で、地元の富士山麓には広大な森林があり、これが原料となって製紙業が発展してきました。また、地元には様々な産業分野が展開しており、新素材を使って製品化していく企業が多く集積しています。このような好条件が静岡県を、中でも地元富士市がそのメッカを目指すことは将来に明るい展望を見通すことができます。

 取り組み当初は、いつ実現できるか夢のような話しとか様々な声もありましたが、この10年間の歩みは想像を超えるものがあります。私も全国各地で先行して取り組む大学や研究施設、行政などを訪ね、その調査した成果を本県議会の場や知事および担当部署と共有して取り組んできただけに、その時々に出会った県内外の関係とは、今回のようなCNF関連事業の場で会うたびに話題になり、互いに共感しています。

 本県は新たな知事を迎え、新産業分野にも力を注いでいくことが期待されています。彼は、スタートアップの普及に力を入れており、私も先頃閉会した県議会9月定例会では、CNFのような県が取り組む先端産業分野の普及に、スタートアップをどう絡めていくのかという質問と提言をしました。その場面でも、考え方を共有することができました。
 今展示会では、14社のスタートアップが参加しており、私はこの中の多くのブースを訪れ、情報交換させていただきました。彼らの参画により、セルロースを活用した産業はさらに広がる可能性を実感しています。

 この分野はようやく産業化に向けて動き出したものの、まだスタートに立ったばかりと言っていいのかも知れません。展示会では、多くの可能性を実感し、期待しています。

 さて、今回の展示会では、この分野に取り組んでいる大学の学生や、地元の中学生、小学生などが見学に来ていました。彼らには、先端技術に触れて自分たちの将来にどのような思いを抱いたのでしょうか。
 各ブースでは、彼らが熱心に説明を聞き、質問する姿が見られました。自分たちの住む地域がこのような新産業の集積地の可能性を持っていると実感できたならば、将来はこの道に進むための希望も芽生えたのではないかと想像しています。

 世界規模の取組は、首都圏など大都市で開催されることが多い中、地方都市で頑張っている姿は、地方創生の象徴のようにも感じました。これからも、しっかりと応援していきたいと思います。
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