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鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

日本一の多文化共生推進県を目指して

2025年08月02日 | 議会活動
令和7年8月2日(土)

 静岡県は「日本一の多文化共生推進県」を目指し、様々な施策に取り組んでいます。今年度、知事は「都道府県として初めてのICC(インターカルチュラル・シティ)ネットワークへの加盟を目指す。インターカルチュラルとは、外国人等によってもたらされる文化的多様性を都市の活力や成長の源泉とする新しい政策のことをいう。ICCネットワークへの加盟により、国際基準に照らした本県の現状を明らかにし、諸外国の知見を本県施策に反映することで、外国人材の活躍促進や地域コミュニティの活性化などにつなげていく。」と明らかにしています。

 その他、多文化共生意識の醸成や外国人県民が安心・快適に暮らせる環境の整備等を行うとともに、学校等で語学指導や国際化の支援に当たる外国青年を招致。
 外国人に選ばれる静岡県の実現に向け、「多文化共生推進月間」を新設や、外国人県民からの相談に多言語で対応する「静岡県多文化共生総合相談センター かめりあ」の運営。外国人県民が地域社会と関わりながら、生活等に必要な日本語能力を身に付けられるよう、日本語教育を推進する体制を構築などがあります。

 先日の新聞には、「静岡県多文化共生総合相談センター かめりあ」の2024年度の外国人相談件数が2322件で高止まりという記事が載っていました。
 内訳を見ると、県内で働く労働者の増加を背景に、労働雇用関連の相談が1.2倍に増加し相談内容も多様化しているという指摘がありました。具体的には、雇用契約や労働条件などを巡るトラブルの相談もあるようです。

 本県は、浜松市を中心に多くの外国人が居住しており、多文化共生に関する取組の先進地でもあり、知事は元市長であることからその認識は高いと感じています。
 過日開催された、全国知事会議では、本県知事が多文化共生の根幹となる基本法の策定や、各省庁にまたがる外国人施策を一元的に担う司令塔組織の設置を提言したとされ、参議院選挙で注目された「排他主義や排外主義を否定し、多文化共生社会を目指す。」と明記した宣言を採択しました。

 県議会では、外国人就労に関するワンストップ相談窓口のほか、関連する施策に関して組織の一元化など、県組織内での改革を求めていく議連などが立ち上がっています。本県の外国人材確保は喫緊の課題であり、外国人に選ばれる県となるよう取り組む必要があります。
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中国浙江省から議会代表団来静

2025年08月01日 | 議会活動
令和7年8月1日(金)

 静岡県と友好提携を結んでいる中国浙江省の人民代表大会(日本の議会)代表団が来静され、県議会正副議長と各会派代表による歓迎セレモニーが静岡市内で開催され、私も所属する会派代表として出席させていただきました。









 両県・省の交流の経緯は、1972年に日中国交正常化が実現して以来、両国の交流が活発化する中で、地方公共団体レベルの友好交流も進展しました。静岡県では、県内の産業界等と検討を進め、日中国交正常化10周年を迎える1982年4月20日に浙江省と友好提携を結び、友好協力関係を推進することとなりました。
 浙江省は、本県特産の茶、ミカンの故郷とも言われ、本県とゆかりが深い土地です。また温暖な気候や、長い海岸線を有する地形など、本県との共通点も多いことから交流都市に選定されました。

 私は、富士市議会議員であった2001年頃、当時、富士市と浙江省嘉興市が友好提携都市であったことから初めて訪れ、県議会議員になってから2013年頃に2回目は杭州市を訪問させていただいた経緯があります。
 県と省が友好提携したことにより、県内市町の多くも浙江省内にある地方行政と友好提携を結んでいます。

 2020年に発生した新型コロナウイルス感染症の影響により、両県・省の交流が途絶えていましたが、今年に入り、4月には本県議会の訪問団が浙江省人民代表大会を訪れたことを契機に再開しました。

 6月には、本県知事が就任後、初めて浙江省を訪問し、知事・書記としての面会が8年ぶりに実現しています。
 トップ同士の関係を構築したほか、富士山静岡空港の就航促進に向け、上海線を週4往復運航する中国東方航空本社を訪問し、トップセールスを行いました。
 また、浙江省は中国有数のスタートアップ集積地であることから、この分野での交流を促進するため、浙江大学と静岡大学、静岡県立大学とのスタートアップ交流等に関する覚書に調印しました。今後は、2年後の友好提携45周年に向け、両県省の交流を一層進めています。

 私も今回の歓迎セレモニーでは、代表団の全ての方と交流することができ、過去に浙江省を訪れた時のエピソードや、それぞれの国の文化や技術などについて意見交換できました。
 ここ10年間の中国の発展は目覚ましく、科学技術は大きく進展し、その成果が社会のあらゆる場面にフィードバックされています。彼らも私の話に熱心に耳を傾けてくださり、知事が6月に訪問した際のスタートアップなどについて今後の交流を深めたいという意見で一致しました。

 日本とは社会の制度や仕組み、特に行政や政治制度が全く異なるため、理解が難しい場面もありましたが、交流を促進し隣国としての、地方レベルでの交流による相互理解の重要性を感じました。
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カムチャツカ半島付近で大地震発生 本県への影響は

2025年07月31日 | 議会活動
令和7年7月31日(木)

 昨日の朝、ロシア東部カムチャツカ半島付近でマグニチュード8.7の大地震が発生し、1500km離れた日本でも津波警報が発令され、沿岸部を走る鉄道の運行中止や道路の通行止めなどが発生し、大混乱に見舞われました。



 大地震が発生したのは午前8時25分頃で、国内では大きな被害の発生はなかったようですが、岩手県久慈港で最大高さ1.3mの津波を観測したほか、震源地に近い北海道から遠く離れた沖縄まで、数十センチの津波が観測されました。
 ハワイ州でも1.5mの津波が押し寄せたといい、震源地と日本の距離よりも遠い地域での津波の伝わり方に驚きました。地震の影響は単に距離だけでは判断できないことや、周辺の地形によって反射した津波がさらに交差してエネルギーを増すことなどにより、想定時間より遅れて津波が押し寄せるなど、教訓を残しました。

 私は地震発生時、登庁のためにJR駅近くの駐車場に車を止め、改札の直前で地震発生と津波注意報を携帯に受けました。津波注意報となれば沿岸部を走る区間がある東海道線はその影響を受けるかも知れないので車の方が移動への影響が少ないと思いつつ、列車が到着間近だったためそのまま列車に乗り込みました。
 幸いにして、私の乗車した列車は静岡駅までは時間どおりに運行しましたが、その後は注意報から警報に切り替わったことで、沿岸部を走る区間で運行中止になっています。

 加えて、沿岸部を走る道路も通行禁止となり、車移動でも支障が出たことになります。県庁での仕事には支障が出ませんでしたが、その後、帰宅時になっても警報が解除されず、在来線や道路も利用できない状況でしたが、東海道新幹線だけは警報中も支障なく運行されていたため、新幹線とタクシーを使って駐車場まで移動し、帰宅できました。今回のことは災害時の移動について、一つの事例として教訓を得たように思います。

 県庁では、会派に所属する県議会議員専用のグループLINEを使って、県下一円に散らばる議員に対し、それぞれの地域での地震の影響がないか呼びかけていますが、幸いにして何の情報も入っていません。報道でも確認していますが、県内では交通への支障が出たほかは問題がなかったようです。

 帰宅時には、宅配便で届く予定だった荷物が交通事情により遅れるというメールが届いていました。物流への影響は大きかったようで、報道では港湾の荷役作業も中断し、影響が出たことを伝えていました。

 地震発生地付近では、3~4mの津波や地震そのものの物的被害があったようですが、人的被害はほとんどなかったようでホッとしています。
 改めて、いつ襲ってくるかわからない大災害の恐ろしさを感じており、足下の防災意識を高めて、その時を想定し点検を怠らないようにしようと思います。
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富裕層の旅行者を県内へ 外資系高級ホテルの誘致

2025年07月30日 | 議会活動
令和7年7月30日(水)

 本県では、県議会2月定例会において、知事から「富裕層の旅行者を県内へ呼び込むために、外資系高級ホテルを誘致する。」との発言がありました。このため、今年度は、ホテルの開発事業者からの問い合わせに一元的に対応するための窓口を県庁内に設置するなど誘致活動を積極的に行う方針を示しました。

 知事は「世界的に知名度の高いラグジュアリーホテルを誘致することにより、新たな客層を呼び込み、観光ブランド力の向上も期待できる。しかし、現状では、今後の開業予定を含めても5施設で、十分とは言えない。」と述べ、県内への外資系の高級ホテルの誘致に向け、候補地の調査などを進めていることを明らかにしていました。

 先頃行われた私が所属する県議会スポーツ文化観光委員会の視察では、知事の発言に基づき、県内では初めて、小山町にある外資系高級ホテルグループのハイアットが運営する「富士スピードウェイホテル」を視察し、ホテルの開発経緯や現況、地域への波及効果、インバウンド誘致策等について調査しました。





 ホテル側の説明によると、外資系ホテルが進出を検討する立地条件では、

①インバウンドに旅先として選ばれやすい場所や観光地は、ニセコ、日光、東京、箱根、京都、大阪、広島、福岡など。

②エリアの再開発などによりエリアの付加価値を向上させ、潜在的に国内外から集客が見込める立地は、札幌、名古屋、奈良、宮古島など。

③ホテルのブランド、コンセプト、キャパシティがエリアの持つ特性と合致など
を挙げていました。

 富士スピードウェイホテルは、富士スピードウェイに立地し、富士山とその麓の美しい自然に囲まれた「静と動が共存」する唯一無二のラグジュアリー体験をブレンドさせたユニークな滞在を提供する、ハイアットのコレクションブランド「アンバウンド コレクション by Hyatt」の日本初上陸を果たしています。

一方で、当ホテルの集客課題では、
①集客装置不足を挙げ、「観光客向けアクティビティの造成」、「観光名所の開拓」、「富士山を中心としたコンテンツの造成」

②富士山静岡空港からの利便性向上

③首都圏からの利便性向上

④海外向けPRの促進
を挙げていました。

 今後、本県が目指す「世界的に知名度の高いラグジュアリーホテルの誘致」では、今回いただいた貴重な意見をどのように活かしていくか、今後の議論に大きなヒントをいただきました。

 説明の中で、嬉しかったことが一つあり、それは、当ホテルが数少ない近隣観光地のひとつとして、私の地元にある「大淵笹場」を挙げていただいたことです。ここは、SNSなどを通じて多くのインバウンドが訪れる場所で、その魅力を認めていただいたことを誇りに思いました。
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視察先でハプニング

2025年07月29日 | 議会活動
令和7年7月29日(火)

 私が所属する県議会常任委員会(スポーツ文化観光委員会)による県内視察があり、県東部・伊豆地域を一泊二日の予定で回りました。

 初日は、今年4月から発着場所がJR清水駅に隣接する江尻埠頭に移転した、伊豆の土肥港を結ぶ駿河湾カーフェリーや新たに整備した「清水魚市場 河岸の市 いちば館」に関し、駅から徒歩3分で乗船場所まで移動できる利便性を活かし、徒歩乗船客を中心とした更なる利用促進の取組などについて調査することを目的に行いました。



 駿河湾カーフェリーは、県と3市3町(静岡市、伊豆市、下田市、西伊豆町、松崎町、南伊豆町)がフェリー事業の運営主体となる「一般社団法人ふじさん駿河湾カーフェリー」を設立し事業を進めています。
 船舶は県が所有し、「ふじさん駿河湾カーフェリー」に無償で貸し付けし、実運航は「富士山清水港クルーズ(株)」に委託しています。
 駿河湾カーフェリーの事業活動に要する経費のうち、船舶の維持管理に必要な経費及び営業・広告宣伝費については、県と3市3町が負担。燃料費の高騰に対応するための費用を、令和5年度に改定した経営改善戦略に基づいて負担しています。

 所有するフェリーは1,500トンクラスの1隻で、片道90分の航路を4往復していますが、実際には3往復となっています。
 乗船客は観光が主体で、伊豆半島を訪れる観光客が海から富士山を眺めることができる航路という触れ込みですが、令和2年から始まった新型コロナウイルス感染症の影響や、物価高による燃料費の高騰は経営を圧迫し、先頃開催された県議会6月定例会において、厳しい経営状況の報告があったこともあり、議会としてもその実態調査が必要と判断し、今回の視察になりました。
 カーフェリーは、観光以外にも、防災や伊豆地域住民の生活の利便性向上にも期待されていることから、存続は重要な課題となっています。

 さて、前置きが長くなりましたが、ハプニングはカーフェリーに乗船した直後に起きました。運行中の船内で経営責任者から説明を受けることになり、そのまま土肥港に向けて出港を待っていましたが、出航時間を過ぎても一向に動きません。
 かなり時間が経過したときに、船長が現れ、「強風のために欠航すると判断した。」と告げられました。

 外を見ても特に風が強いとは感じませんでしたが、船体横から吹き付ける風により、離岸できないとのことでした。デッキに出ても微風くらいにしか感じられませんが、フェリーの船体は長さに加え車両を運搬することから高さもあり、風の影響を受けやすい構造に感じました。
 最近の船は、船底にバウスラスターといって船体を横に動かす装置がついているのですが、船が古いこともありその装置はついていません。

 結果として、私たちが乗った便は欠航となり、陸路で次の視察先に向かうことになりました。後から聞いた話では、風が弱くなった次の便は、正常通り運航したそうで、カーフェリー事業の経営において、資料上は出てこない課題を体験し、このことも含めて今後の議論に参考となる機会となりました。
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