ベトナム生活の半ば位までは手で洗濯する生活でしたが、ベトナムでの家電製品が現地生産されるようになると価格も手頃となり、洗濯機を使うようになりました。しかし、プノンペンでは洗濯付のサービスアパートメント暮らしを直ぐに切り上げ、安アパートに移ってからは再び手洗濯の生活。もっとも町のランドリー店に頼むこともしばしばでした。
このネイチャーロッジのランドリーサービスは1kg2ドルだそうです。プノンペンでの経験からするとかなりの高料金。町でランドリー店を探すと直ぐに二軒見つかり、料金は1kg500リエルでネイチャーロッジの1/8でした。
何しろ赤土ばかりの道を通るわけで、遠出しなくても3Lの4WD車が速度を上げて走り抜ければ赤土の粉塵をもろに被ってしまいます。
10年ほど前、川口の女屋さんがベトナムに遊びに来た時、湿疹で困っているというのを覚えていてくれてステテコを持って来てくれました。「ズボンは毎日洗うわけに行かないだろうけど、これなら毎日洗えるから」と風貌に似合わぬ細やかな気遣いに驚いたことがありました。日本での都会生活ではズボンは頻繁に洗わないものというのが共通認識としてあったような(もっとも今や我が息子を見る限り過去の話のようにも感じてしまいます)。しかし、ベトナムやカンボジアの熱帯ではズボンも頻繁に洗うのが一般的のようです。
それでも下着とシャツは毎日洗ってもズボンはせいぜい3日に一度のペースでしたが、ここモンドルキリに来てからはズボンも2日持たせるのが難しいほどの汚れようです。
プノンペンと違ってここのランドリーでは引き受け証みたいなものを発行してくれないのでやや不安でしたが、店のオバサンの記憶力は確かです。それだけ客数が少ないということかも。店には放し飼いの犬が3匹いて、黒色のメス犬に毎回吠えられていましたが、きょうになってようやく覚えてくれたのか、吠えられずに済みました。
土埃のため衣類の洗濯だけでなく、車やバイクの洗車も繁盛している様子。そうは言ってもサエン・モノロムの町の話で、町から離れればバイクを川に入れての洗車。
地元に人に76号線も西北部も途中で引き返すしかなかった、と嘆くと、「10年前は40km進むのに丸一日掛かった」とのこと。
「お婆さんは川に洗濯に・・・」という昔話を思い出しながら洗濯風景を眺めています。が、日本の農村と違ってお年寄りの姿が少ない上に、洗濯場の平均年齢はかなり低いものばかり。
集落の共同井戸。ここでも衣類を洗濯した後で自分の身体を洗うようです。