バリウム日記 がんの早期発見をめざして

医療に関する話題提供をはじめ、日々学んだことを配信できればと思います。

スキルス胃がんとゲップ

2009年10月19日 | スキルスや若年性 胃がん
こんばんは。
今日は、胃内の空気量について簡単に触れます。

発泡剤は5g以上を推奨している施設が多いかと思いますが、胃内の空気量は多めで撮影しましょう。

先日、胃内の空気量が少ないために、スキルス胃がんと判断してしまいそうな症例に出くわしました。
空気量が減り、胃が必要以上にしぼんでしまうと、胃の広範囲が硬化したりするスキルス胃がんであるかどうかの判断に迷います。
空気量が多いのに、狭窄したり、硬化したりしていると、スキルス胃がんの診断の大きな判断材料になります。
しかし、空気量が少ないと、単に少ないからしぼんでいるのか、もしかしたら本当に狭窄したりしているのか、判断に困ります。

受診者の方からすれば、ゲップは我慢していただきたいです。
ゲップが出てしまうと、診断に迷いが生じてきます。
胃X線検査の強みは、なんといっても胃の広い範囲を、一枚の写真で見ることができることです。スキルス胃がんの診断には威力を発揮します。

ゲップ、我慢してください。しんどいですけどね。