バリウム日記 がんの早期発見をめざして

医療に関する話題提供をはじめ、日々学んだことを配信できればと思います。

ブスコパン 筋肉注射

2009年02月02日 | 胃X線を受診される方へ

こんばんは。
今日は、胃X線を行うときの前処置、筋肉注射の意味について書こうと思います。
結論から言うと、筋肉注射は検査直前に行ったほうが撮影がしやすいし、良好な写真が撮影しやすくなります。
それがなぜなのかをご説明します。

胃には蠕動運動というものがあり、胃内の消化した物質を自発的に腸へと運んでいく仕組みがあります。
バリウム検査は、胃内にバリウムを入れて、胃壁にバリウムを塗りつけて撮影をしていく検査ですが、胃に蠕動があるとバリウムが腸へと流れやすくなります。
腸へバリウムが流出してしまうと、腸に入ったバリウムが邪魔をして、胃を見えにくくしてしまう欠点があります。また胃内のバリウムが減ってしまうわけですから、体位変換を行っても胃粘膜にバリウムが付着しにくくなります。
蠕動運動を抑制するブスコパンはあるにこしたことはないと思います。

補足)
発泡剤にも一時的に、胃内の蠕動運動を抑制する働きがあるようです。
発泡剤を飲むと急に胃が膨らみます。すると胃はびっくりしてしまい、数分は胃の蠕動が緩やかになるそうです。
胃の集団検診では短時間で撮影を終了するため、ブスコパンをうちません。
蠕動が活発な若年者には、発泡剤のみでは蠕動は抑えにくいようです。
人間ドックなどの胃透視は、集団検診よりも詳しく見ていくので、集団検診より多少検査時間が長いです。なので、一般的にブスコパンをうつのでしょう。
筋肉注射を行うに、こしたことはないと思います。