バリウム日記 がんの早期発見をめざして

医療に関する話題提供をはじめ、日々学んだことを配信できればと思います。

病変の同定

2009年02月01日 | 早期胃がん発見 Point

先日、胃の勉強会に参加しました。
そこでは、ブログでも話題になった病変に対する位置の同定がテーマでした。
まず、病変の側面像を表した写真のみをみて、病変はどこに存在するかを当てるのです。
これがなかなか難しく、瞬時に正確に病変部位を言いあてることができませんでした。
撮影中、私は病変を忠実に表わした追加撮影を行うように努力はしていますが、うまく側面像を描出することができません。
今回の勉強会を通して学んだこと、それは病変の存在位置をあまり確認せず、追加撮影を行うと側面像がうまく撮れないということです。
撮影中、病変の存在に気づくことはもちろん大切です。しかし病変の存在を的確にアピールしていくためには、その病変に対する、有効な追加撮影をしなければなりません。わけのわからない追加撮影ほど、読影医を混乱させる写真はないでしょう。

補足)
これは以前にも掲載した症例ですが
前壁の病変なのかそれとも後壁の病変なのか、高濃度バリウム製剤の付着効果が良すぎるために、かえって病変の存在部位の同定が困難でした。
結果的には、前壁の存在するがんなのですが、位置の同定は難しいように思います。
撮影中では、動的に判断できるため、わかりやすいのですが、こと、他人が撮影した写真を評価するときは普通、静止した写真のみなので判断が難しいように思います。
しかし、やはりきちんと病的な部位の同定をきちんと行わないといけないといけないと思います。今回もよい勉強になりました。