◇ 2008/5/14 横浜ドルフィー
<ツインベースDUO>
ツインギターやツインヴォーカルってのは普通にありますよね。そしてツインキーボードやツインドラムも珍しいけどたまにありますね。でもでもツインベースというのは初めてです。ジャス・フュージョン・ロック等、幅広いジャンルで個性的なベースを聴かせてくれる<水野正敏さん>、そして元爆風スランプでチョッパー全開のファンキーなスラップベースを聴かせてくれる<江川ほーじんさん>のお2人。先日お二人が以前参加されたツインベースバンド<Portfolio>のアルバムを聴いたんですけど、その音の厚さとサウンドの心地よさにすっかり魅せられてしまいました。(その後の<ザ・ダブラーズ>のアルバムは、プレミアがついて高くて手に入らないのよね。)
先月、4月23日に今度はなんと水野さんとほーじんさんのお2人だけで制作されたベースDUOアルバム「TWIN」が発売されたんです。で、当日CD店に行ったら売ってないんですよね。んで某通販を見たら、いま在庫がなくて取り寄せに1-2週間かかるって。そんなときに会社近くのJAZZスポットのライブ予定表を見たら、5月14日に<TWIN>のレコ発ライブがあると知ってビックリ!もちろんすぐ予約です。ほんとはそれまでにニューアルバムを入手して予習しときたかったけど、まあそのライブのときに買えばいいかなって。それにそこで直接買えばひょっとするとサインしてくれるんじゃないかな、なんてミーハー根性も。あはっ!とにもかくにもベース2本だけで一体どんなサウンドを聴かせてくれるのか、すっごい楽しみにしてました。
さて、当日。開演が19時半なので、仕事を終えてからのんびり歩いてJAZZスポットへ。10分前くらいに着いて飲み物を注文して開演を待ちます。後ろの席では水野さんがお客さんと談笑されてました。お客さんは20人くらいかな?
開演時間を10分過ぎた19時40分ころ水野さんがお店のマスターとお話をされて、そしてライブスタートです。ステージスペースにはほんとに水野さんとほーじんさんのベーシストお2人のみ。そして始まった1曲目は「Buffalo Brontide」。チョッパーからはじまるミドルテンポのファンキーっぽい曲。ベースサウンド、心地いいっす。耳だけでなくモロに身体でそのサウンドを感じます。水野さんはレッドボディの6弦フレットレスベース。ほーじんさんはナチュラルボディの4弦でジャズベーっぽいシェイプの1ピックアップのベースを操っています。ほーじんさんのチョッパーがだんだんハードに。そして水野さんがメロディアスにと、お互いにリズムとリードを交互に弾いて。ラストはユニゾンをキメてFin。
曲が終わるとMCです。お二人とも関西出身なんですよね。ほーじんさんは横浜の街のつくりがイヤなんだそうで。なんでも海と山の方向が大阪と逆なんだとか。水野さんのお話ですと、ほーじんさんはどこへ行っても道に迷うことがないそうで(伝書鳩みたいって)。だけどほーじんさん、横浜だけは方向がわからなくなって道に迷ってしまうとか。水野さんは横浜・神戸・長崎と、港町がお好きだそうで。ちなみに女運は悪いとか。そして食べ物の話になって、神戸の屋台のアイスクリンが美味しいとか、子供の頃は脱脂粉乳が好きだったとか、日の出町駅前の今川焼きが美味しかったとか。
そして先月発売された「TWIN」のお話に。HMVのジャズ・フュージョンのCD売り上げが15位になったそうで。ほーじんさんが嬉しそうに話しているのを見て水野さんが、「オリコンで1位になったこともあるひとがいちCD店の売り上げ15位でも嬉しいものなの?」って。そういえば爆風スランプといえば・・・ねぇ。でもほーじんさんは1位になる1週間前に脱退されたそうで。メンバーとのわだかまりは全くないのだけど、マネージメントに対しては今でも怒っていらっしゃるみたいです。
次は2曲続けて。まず2曲目は「F-2-B Goodby」。ミドルテンポのチョッパーリフからはじまり、水野さんはオクターバー効果のメロディアスなフレーズを。そして曲が進むにつれてリズミカルになり、フレーズも爽快なメロディに。なんかスキップしちゃいたなるくらいの軽快な感じです。
続いて3曲目は「Gaito Bass」。水野さんのフレットレスベースならではのゆったりとした幻想的なサウンドからはじまって、一転してハイテンポに。パワフルなチョッパーリフにのって水野さんがリードをとって。そしてド迫力のほーじんさんのパーカッシブなチョッパーソロも。かっくいいっす!
曲が終わると、「手がつる!」ってほーじんさん。凄かったもんね。今回お二人はおそろいの小さい300Wのアンプを使っているそうで。それと水野さんのエフェクターケースの鍵がずっと壊れていて移動中にいつも蓋が開いてしまっていたとか。それを今回ほーじんさんが直してあげたそうです。エフェクターもほーじんさんはきっちりセットしてあるそうで。水野さんはおおらかで、ほーじんさんは几帳面なタイプのようで、水野さん、ほーじんさんに「嫁にきてくれ!」っておっしゃってました。あはは!
ほーじんさんはよくベース教室とかでもお説教もされてるそうで、ここで“ゆとり教育”について言及。2拍で3連について説明するのに生徒さんに「3割る2はいくつや?」と聞いたら「わかりません」って。「じゃあ、30円をふたりで分けたら、ひとりなんぼや?」と聞くと「15円です。」って。「なら3割る2はいくつや?」と聞くと「わかりません」って。「ナメとんのか!」って胸ぐら掴んでドツいたそうですが、マジで小数点の計算が出来ないんだとか。「”ゆとり教育“は絶対にアカン!」って。これにはちょっとビックリですね。ほんまかいな?
ってなわけで前半最後の4曲目は「イヤホンマ」です。ミドルテンポのファンキーな曲で、水野さんのオクターバー効果のフレーズや、ほーじんさんのフランジャー効果のパワフルなチョッパーベースも。めちゃかっくいいっす。 曲が終わるとお互いを紹介して前半終了。しばし休憩です。
20分くらい休憩したあとの20時45分過ぎに後半スタートです。5曲目は、ほーじんさんのディレイ効果の幻想的なハーモニクスサウンドからはじまって、そしてアップテンポになってパワフルに。ほーじんさんのリズミカルなリフに、水野さんが広大なイメージを感じるメロディアスなフレーズを。ほーじんさんのベースが後半からフェンダーのナチュラルボディのJAZZベーに。
「ディレイの美しさ、ですね。素晴らしい!」って水野さんがほーじんさんのサウンドを絶賛されてました。「いやいや、機械がいいんですよ。」「いやいや、それを上手く操るほーじんさんが素晴らしい!」みたいな。
ここで水野さんが「スペシャルゲストの、“だんご3兄弟”ならぬ、“タイコ3兄弟”、新人ドラマーを紹介します!」って。でもドラムセットなんてどこにもないし、2人だけじゃないのかなぁ?なんて真剣に考えちゃいましたが、水野さんは足元のエフェクターをいじってます。「それではまず最初は“村上ポンタン”を」って。村上さんのドラムのサンプリングリズムを。「次は“東原リンリン”を。」って東原さんのサンプリングリズムを。「ベードラの音、デカいね」って。東原さんのベードラの音圧で瓦が3枚割れる、なんてお話も。「次は“菅沼コウサン”を」って“手数王”菅沼さんのサンプリングリズムを流して。「彼は4/4が苦手なんですよ」って。そして「もうひとり“えーちゃん”を」って石川さんのサンプリング音も。
次はこれらのサンプリングリズムを用いて<Portfolio>や<ザ・ダブラーズ>の曲のベースパターンを演奏してくれるそうです。まずは“ポンタン”のドラムでアップテンポのめっちゃファンキーなフレーズを。ところが演奏しながら「これ、早すぎない?」って一旦ストップ。「リズム設定、狂ってる?」「これでいいんじゃない?」なんて。あらあめて仕切りなおしてスタート。アップテンポのパワフルなファンク、めっちゃかっちょいいっす。
次は“リンリン”のドラムで、ミドルテンポのファンクを。後半にはほーじんさんのチョッパーソロも、水野さんのメロディアスなソロもフューチャーです。
<TWIN>は、これからレコ発の全国ツアーを始めるそうです。現在69本が決まっていて、年内に100本を目標にやっていくとか。「アンプが小さいから自転車でも廻れるね。」って。それはちょっと無理があるような・・・
どうもほーじんさんは今日のベースの音に納得がいかないようで、「なんかおかしくない?」って。「電圧が足りないのかも?」って。「じゃあ今度は高圧線の下でやろうか。」なんてとんでもない意見も。昔、大容量のデカいベーアンを使っていたときはよく店のブレーカーがとんで真っ暗になったそうです。でお店の自動販売機の電源を切ってもらったら大丈夫だったとか。「自動販売機って、よく考えたらデッカイ冷蔵庫だもんね。」って。
次の曲は「Stamp!」という曲で、ルイス・ジョンソン氏の「Stomp」って曲にひっかけたとか。ここで著名ベーシストのいろいろなお話を。某ベーシストのワンフィンガー奏法が凄いっていうけど、あれは単に指が太いから2フィンガーができないんだ。高度なテクではなく、身体的理由である。とか、某黒人ベーシストは日本語ペラペラで、「お前の日本語はおかしい」って逆に注意された、とか。で、よくやく曲に。アップテンポのリズミカルな曲なんですけど、重量感のあるリフです。水野さんのメロディアスなフレーズのあと、ほーじんさんのワウを効かせたベースソロが。
曲が終わるとほーじんさん「なんか弦の滑りが悪いなとおもったら血が出ちゃった!」って。右手指をいつのまにかケガしちゃったみたいです。あまり感覚がないから痛みはないそうですが・・・お店のひとにおしぼりをもらって指とベースを拭き拭き。ほーじんさん、今日はなんとなく弦を切ってしまうような予感がしたそうです。「でも弦じゃなくて指を切っちゃったね。」って水野さん。ほーじんさん、今日はもしも弦か切れたら、その場で張り替えるつもりだったとか。
ここで水野さん、次の曲のイメージを忘れてしまったそうで、譜面を見ながら予習を。次の曲は変拍子がはいるそうで、ここで変拍子のお話を。5/4拍子のカウントをするのに「イーケーブークーロ」ってどなたかが言ったそうですが、それだけはやめてくれって断ったとか、7/8拍子は♪あなたのおなまえなんてーの、って数えるとか。そして水野さんが<A.P.J.>のリーダー難波さんのお話を。「あのひとは凄い!」って。変拍子で弾きながら普通におしゃべりもできるとか、以前ほーじんさんがスタジオに入っていたときに難波さんが覗きにきて、わざと変拍子の難しい曲の譜面を渡したら、初見のはずなのに完璧に弾いた、とか。やっぱ難波さんって凄いんですねぇ・・・
次の曲は「747」。ミドルテンポのめっちゃグルーヴィーなかっこいい曲で、変拍子のリフはユニゾンでキメて。
「変拍子は苦しい!息継ぎできない!」って。足でカウントできないから身体が固まっちゃうって。
ここでほーじんさんが昔のお話を。駆け出しのころは様々な場所で様々な音楽をやってきたそうですが、一番勉強になったのは“軍歌パブ”だったそうです。曲は軍歌オンリーで、全部2ビートだったとか。「でもそういうところでアメリカの楽器を使ってもいいの?」って水野さんが素朴な疑問を。その後は、現ワーナーの社長が昔は某バンドのマネージャーだったとか、そういう昔の話というか、ほーじんさんは爆風の頃のマネージメントの話になると目つきが変わって怖くなるって。相当・・・いろいろあったんですねぇ。でなきゃブレイク寸前のバンドを脱退なんてしないでしょうし・・・
次が本編最後の曲で「指列車/Finger Train」です。アップテンポのパワフルでファンキーな曲で、後半にはほーじんさんの白熱のチョッパーソロを大フューチャー!めっちゃパワフルでエネルギッシュでかっこよかったし凄かったっす!途中で水野さんがお客さんに手拍子をうながしてノリノリに。曲が終わると大拍手です。「江川ほーじん!」って水野さん。
拍手のなか水野さんとほーじんさんは一旦ベースを置いてステージを離れますが、すぐにステージに戻ってアンコール曲の準備を。
“りんりん”のサンプリングリズムではじまったアンコール曲は「Railroad Walk」です。ミドルテンポのどこか懐かしさを感じるリズムで、ヨコノリの感じかな。ほーじんさんがリードを弾いて。いい曲ですねぇ。
「どうもありがとうございました!」って拍手のなかお辞儀を。そしてCD販売の宣伝を。発売されたアルバム「TWIN」と、「もうすぐ高値がつく」って<Portfolio>の1stアルバムです。そうそう、<ザ・ダブラーズ>のアルバムが某オクで高値がついていることもご存知のようで「1万円の値がついてるけど誰も買わないね」「実際7000円くらいで取引されてるんじゃない?すごい利益率だよね」って。お願いだから再発売してくださ~い!切に希望いたしますです。
時計を見ると22時10分。めっちゃ見ごたえ聴き応えがあって、とっても楽しいライブでした。途中サンプリングが入ったにせよ、ベース2本だけでもこれほど聴かせられるってほんと凄いと思います。“達人”おふたりならではの演奏だからでしょうね。
そうそう、ひとつだけ気になったのは・・・ベース2本だけだからゆえに、その低音の音圧・振動でお店の家具や調度品がビビってジージーとノイズを発していたんですよね。あれちょっと耳障りだったなぁ。ベースだけだとどうしても気になりますね。今度は余計なものを排したスペースで聴いてみたいです。
そのあと、お店にチャージと飲み物代を払って、そして「TWIN」のCDを買おうと。すると水野さんが直接販売を。ジャケットにサインもしてくれ、エフェクターを片付け中のほーじんさんにもお願いしてサインしてもらっちゃました。いい歳こいてミーハーしてしまいました。
<ツインベースDUO>
ツインギターやツインヴォーカルってのは普通にありますよね。そしてツインキーボードやツインドラムも珍しいけどたまにありますね。でもでもツインベースというのは初めてです。ジャス・フュージョン・ロック等、幅広いジャンルで個性的なベースを聴かせてくれる<水野正敏さん>、そして元爆風スランプでチョッパー全開のファンキーなスラップベースを聴かせてくれる<江川ほーじんさん>のお2人。先日お二人が以前参加されたツインベースバンド<Portfolio>のアルバムを聴いたんですけど、その音の厚さとサウンドの心地よさにすっかり魅せられてしまいました。(その後の<ザ・ダブラーズ>のアルバムは、プレミアがついて高くて手に入らないのよね。)
先月、4月23日に今度はなんと水野さんとほーじんさんのお2人だけで制作されたベースDUOアルバム「TWIN」が発売されたんです。で、当日CD店に行ったら売ってないんですよね。んで某通販を見たら、いま在庫がなくて取り寄せに1-2週間かかるって。そんなときに会社近くのJAZZスポットのライブ予定表を見たら、5月14日に<TWIN>のレコ発ライブがあると知ってビックリ!もちろんすぐ予約です。ほんとはそれまでにニューアルバムを入手して予習しときたかったけど、まあそのライブのときに買えばいいかなって。それにそこで直接買えばひょっとするとサインしてくれるんじゃないかな、なんてミーハー根性も。あはっ!とにもかくにもベース2本だけで一体どんなサウンドを聴かせてくれるのか、すっごい楽しみにしてました。
さて、当日。開演が19時半なので、仕事を終えてからのんびり歩いてJAZZスポットへ。10分前くらいに着いて飲み物を注文して開演を待ちます。後ろの席では水野さんがお客さんと談笑されてました。お客さんは20人くらいかな?
開演時間を10分過ぎた19時40分ころ水野さんがお店のマスターとお話をされて、そしてライブスタートです。ステージスペースにはほんとに水野さんとほーじんさんのベーシストお2人のみ。そして始まった1曲目は「Buffalo Brontide」。チョッパーからはじまるミドルテンポのファンキーっぽい曲。ベースサウンド、心地いいっす。耳だけでなくモロに身体でそのサウンドを感じます。水野さんはレッドボディの6弦フレットレスベース。ほーじんさんはナチュラルボディの4弦でジャズベーっぽいシェイプの1ピックアップのベースを操っています。ほーじんさんのチョッパーがだんだんハードに。そして水野さんがメロディアスにと、お互いにリズムとリードを交互に弾いて。ラストはユニゾンをキメてFin。
曲が終わるとMCです。お二人とも関西出身なんですよね。ほーじんさんは横浜の街のつくりがイヤなんだそうで。なんでも海と山の方向が大阪と逆なんだとか。水野さんのお話ですと、ほーじんさんはどこへ行っても道に迷うことがないそうで(伝書鳩みたいって)。だけどほーじんさん、横浜だけは方向がわからなくなって道に迷ってしまうとか。水野さんは横浜・神戸・長崎と、港町がお好きだそうで。ちなみに女運は悪いとか。そして食べ物の話になって、神戸の屋台のアイスクリンが美味しいとか、子供の頃は脱脂粉乳が好きだったとか、日の出町駅前の今川焼きが美味しかったとか。
そして先月発売された「TWIN」のお話に。HMVのジャズ・フュージョンのCD売り上げが15位になったそうで。ほーじんさんが嬉しそうに話しているのを見て水野さんが、「オリコンで1位になったこともあるひとがいちCD店の売り上げ15位でも嬉しいものなの?」って。そういえば爆風スランプといえば・・・ねぇ。でもほーじんさんは1位になる1週間前に脱退されたそうで。メンバーとのわだかまりは全くないのだけど、マネージメントに対しては今でも怒っていらっしゃるみたいです。
次は2曲続けて。まず2曲目は「F-2-B Goodby」。ミドルテンポのチョッパーリフからはじまり、水野さんはオクターバー効果のメロディアスなフレーズを。そして曲が進むにつれてリズミカルになり、フレーズも爽快なメロディに。なんかスキップしちゃいたなるくらいの軽快な感じです。
続いて3曲目は「Gaito Bass」。水野さんのフレットレスベースならではのゆったりとした幻想的なサウンドからはじまって、一転してハイテンポに。パワフルなチョッパーリフにのって水野さんがリードをとって。そしてド迫力のほーじんさんのパーカッシブなチョッパーソロも。かっくいいっす!
曲が終わると、「手がつる!」ってほーじんさん。凄かったもんね。今回お二人はおそろいの小さい300Wのアンプを使っているそうで。それと水野さんのエフェクターケースの鍵がずっと壊れていて移動中にいつも蓋が開いてしまっていたとか。それを今回ほーじんさんが直してあげたそうです。エフェクターもほーじんさんはきっちりセットしてあるそうで。水野さんはおおらかで、ほーじんさんは几帳面なタイプのようで、水野さん、ほーじんさんに「嫁にきてくれ!」っておっしゃってました。あはは!
ほーじんさんはよくベース教室とかでもお説教もされてるそうで、ここで“ゆとり教育”について言及。2拍で3連について説明するのに生徒さんに「3割る2はいくつや?」と聞いたら「わかりません」って。「じゃあ、30円をふたりで分けたら、ひとりなんぼや?」と聞くと「15円です。」って。「なら3割る2はいくつや?」と聞くと「わかりません」って。「ナメとんのか!」って胸ぐら掴んでドツいたそうですが、マジで小数点の計算が出来ないんだとか。「”ゆとり教育“は絶対にアカン!」って。これにはちょっとビックリですね。ほんまかいな?
ってなわけで前半最後の4曲目は「イヤホンマ」です。ミドルテンポのファンキーな曲で、水野さんのオクターバー効果のフレーズや、ほーじんさんのフランジャー効果のパワフルなチョッパーベースも。めちゃかっくいいっす。 曲が終わるとお互いを紹介して前半終了。しばし休憩です。
20分くらい休憩したあとの20時45分過ぎに後半スタートです。5曲目は、ほーじんさんのディレイ効果の幻想的なハーモニクスサウンドからはじまって、そしてアップテンポになってパワフルに。ほーじんさんのリズミカルなリフに、水野さんが広大なイメージを感じるメロディアスなフレーズを。ほーじんさんのベースが後半からフェンダーのナチュラルボディのJAZZベーに。
「ディレイの美しさ、ですね。素晴らしい!」って水野さんがほーじんさんのサウンドを絶賛されてました。「いやいや、機械がいいんですよ。」「いやいや、それを上手く操るほーじんさんが素晴らしい!」みたいな。
ここで水野さんが「スペシャルゲストの、“だんご3兄弟”ならぬ、“タイコ3兄弟”、新人ドラマーを紹介します!」って。でもドラムセットなんてどこにもないし、2人だけじゃないのかなぁ?なんて真剣に考えちゃいましたが、水野さんは足元のエフェクターをいじってます。「それではまず最初は“村上ポンタン”を」って。村上さんのドラムのサンプリングリズムを。「次は“東原リンリン”を。」って東原さんのサンプリングリズムを。「ベードラの音、デカいね」って。東原さんのベードラの音圧で瓦が3枚割れる、なんてお話も。「次は“菅沼コウサン”を」って“手数王”菅沼さんのサンプリングリズムを流して。「彼は4/4が苦手なんですよ」って。そして「もうひとり“えーちゃん”を」って石川さんのサンプリング音も。
次はこれらのサンプリングリズムを用いて<Portfolio>や<ザ・ダブラーズ>の曲のベースパターンを演奏してくれるそうです。まずは“ポンタン”のドラムでアップテンポのめっちゃファンキーなフレーズを。ところが演奏しながら「これ、早すぎない?」って一旦ストップ。「リズム設定、狂ってる?」「これでいいんじゃない?」なんて。あらあめて仕切りなおしてスタート。アップテンポのパワフルなファンク、めっちゃかっちょいいっす。
次は“リンリン”のドラムで、ミドルテンポのファンクを。後半にはほーじんさんのチョッパーソロも、水野さんのメロディアスなソロもフューチャーです。
<TWIN>は、これからレコ発の全国ツアーを始めるそうです。現在69本が決まっていて、年内に100本を目標にやっていくとか。「アンプが小さいから自転車でも廻れるね。」って。それはちょっと無理があるような・・・
どうもほーじんさんは今日のベースの音に納得がいかないようで、「なんかおかしくない?」って。「電圧が足りないのかも?」って。「じゃあ今度は高圧線の下でやろうか。」なんてとんでもない意見も。昔、大容量のデカいベーアンを使っていたときはよく店のブレーカーがとんで真っ暗になったそうです。でお店の自動販売機の電源を切ってもらったら大丈夫だったとか。「自動販売機って、よく考えたらデッカイ冷蔵庫だもんね。」って。
次の曲は「Stamp!」という曲で、ルイス・ジョンソン氏の「Stomp」って曲にひっかけたとか。ここで著名ベーシストのいろいろなお話を。某ベーシストのワンフィンガー奏法が凄いっていうけど、あれは単に指が太いから2フィンガーができないんだ。高度なテクではなく、身体的理由である。とか、某黒人ベーシストは日本語ペラペラで、「お前の日本語はおかしい」って逆に注意された、とか。で、よくやく曲に。アップテンポのリズミカルな曲なんですけど、重量感のあるリフです。水野さんのメロディアスなフレーズのあと、ほーじんさんのワウを効かせたベースソロが。
曲が終わるとほーじんさん「なんか弦の滑りが悪いなとおもったら血が出ちゃった!」って。右手指をいつのまにかケガしちゃったみたいです。あまり感覚がないから痛みはないそうですが・・・お店のひとにおしぼりをもらって指とベースを拭き拭き。ほーじんさん、今日はなんとなく弦を切ってしまうような予感がしたそうです。「でも弦じゃなくて指を切っちゃったね。」って水野さん。ほーじんさん、今日はもしも弦か切れたら、その場で張り替えるつもりだったとか。
ここで水野さん、次の曲のイメージを忘れてしまったそうで、譜面を見ながら予習を。次の曲は変拍子がはいるそうで、ここで変拍子のお話を。5/4拍子のカウントをするのに「イーケーブークーロ」ってどなたかが言ったそうですが、それだけはやめてくれって断ったとか、7/8拍子は♪あなたのおなまえなんてーの、って数えるとか。そして水野さんが<A.P.J.>のリーダー難波さんのお話を。「あのひとは凄い!」って。変拍子で弾きながら普通におしゃべりもできるとか、以前ほーじんさんがスタジオに入っていたときに難波さんが覗きにきて、わざと変拍子の難しい曲の譜面を渡したら、初見のはずなのに完璧に弾いた、とか。やっぱ難波さんって凄いんですねぇ・・・
次の曲は「747」。ミドルテンポのめっちゃグルーヴィーなかっこいい曲で、変拍子のリフはユニゾンでキメて。
「変拍子は苦しい!息継ぎできない!」って。足でカウントできないから身体が固まっちゃうって。
ここでほーじんさんが昔のお話を。駆け出しのころは様々な場所で様々な音楽をやってきたそうですが、一番勉強になったのは“軍歌パブ”だったそうです。曲は軍歌オンリーで、全部2ビートだったとか。「でもそういうところでアメリカの楽器を使ってもいいの?」って水野さんが素朴な疑問を。その後は、現ワーナーの社長が昔は某バンドのマネージャーだったとか、そういう昔の話というか、ほーじんさんは爆風の頃のマネージメントの話になると目つきが変わって怖くなるって。相当・・・いろいろあったんですねぇ。でなきゃブレイク寸前のバンドを脱退なんてしないでしょうし・・・
次が本編最後の曲で「指列車/Finger Train」です。アップテンポのパワフルでファンキーな曲で、後半にはほーじんさんの白熱のチョッパーソロを大フューチャー!めっちゃパワフルでエネルギッシュでかっこよかったし凄かったっす!途中で水野さんがお客さんに手拍子をうながしてノリノリに。曲が終わると大拍手です。「江川ほーじん!」って水野さん。
拍手のなか水野さんとほーじんさんは一旦ベースを置いてステージを離れますが、すぐにステージに戻ってアンコール曲の準備を。
“りんりん”のサンプリングリズムではじまったアンコール曲は「Railroad Walk」です。ミドルテンポのどこか懐かしさを感じるリズムで、ヨコノリの感じかな。ほーじんさんがリードを弾いて。いい曲ですねぇ。
「どうもありがとうございました!」って拍手のなかお辞儀を。そしてCD販売の宣伝を。発売されたアルバム「TWIN」と、「もうすぐ高値がつく」って<Portfolio>の1stアルバムです。そうそう、<ザ・ダブラーズ>のアルバムが某オクで高値がついていることもご存知のようで「1万円の値がついてるけど誰も買わないね」「実際7000円くらいで取引されてるんじゃない?すごい利益率だよね」って。お願いだから再発売してくださ~い!切に希望いたしますです。
時計を見ると22時10分。めっちゃ見ごたえ聴き応えがあって、とっても楽しいライブでした。途中サンプリングが入ったにせよ、ベース2本だけでもこれほど聴かせられるってほんと凄いと思います。“達人”おふたりならではの演奏だからでしょうね。
そうそう、ひとつだけ気になったのは・・・ベース2本だけだからゆえに、その低音の音圧・振動でお店の家具や調度品がビビってジージーとノイズを発していたんですよね。あれちょっと耳障りだったなぁ。ベースだけだとどうしても気になりますね。今度は余計なものを排したスペースで聴いてみたいです。
そのあと、お店にチャージと飲み物代を払って、そして「TWIN」のCDを買おうと。すると水野さんが直接販売を。ジャケットにサインもしてくれ、エフェクターを片付け中のほーじんさんにもお願いしてサインしてもらっちゃました。いい歳こいてミーハーしてしまいました。