ひよりの音楽自己満足

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美狂乱

2015-04-07 20:25:24 | ジャパン・プログレ
 日本のKing Crimsonこと、老舗プログレバンド<美狂乱>。1974年ころ、ギター&ヴォイスの<須磨邦雄さん>が中心となって結成され、当初は日本のFTB等のカヴァーをやっておられたそうですが、76年ころにバンド名を<まどろみ>とし、King Crimsonのカヴァーを中心に活動され、そのあまりの完璧なコピーぶりは、本物と区別がつかないくらいで、大人気を博したそうで。そして78年にバンド名を<美狂乱>に戻し、オリジナル曲中心の活動をはじめ、さらにドラマーに<佐藤正治さん>が加入されてバンドは数段グレードUPして人気も倍増されたそうで。その後、デビューアルバムの話がはじまったころに、なんとその佐藤さんが脱退してしまったとか。バンドは元ドラマーの<長沢正昭さん>が復帰され、ベースに<白鳥正英さん>が加入されてデビューアルバムのレコーディングを始めて、1982年に今回紹介させていただく1stアルバム「美狂乱」を発表されます。お狐様の妖しいジャケット、どことなく怖さも感じますね。このアルバムにはゲストにヴァイオリン<中西俊博さん>、キーボード<中島優貴さん>が参加されています。
 アルバム1曲目は「二重人格/Double」。アップテンポのリズミカルなリフからギターのヘヴィダークサウンドがのびやかにながれ、ダイナミックなリフからベースのリズミカルなリフにのってギターのヘヴィダークリフがはいって、テクニカルなブレイクからエコーのかかったハイトーンのパワフルなヴォーカルが。その後、一旦止まってからギターの綺麗なアルペジオリフが哀愁たっぷりにながれ、エコーのかかったヴォーカルが幻想的にながれ、リズミカルなグロッケンサウンドが綺麗に響き、ヴァイオリンが切なく美しくのびやかに奏でて。そしてギターのエモーショナルなソロが。中盤ではギターのヘヴィサウンドがのびやかにながれ、ミドルテンポのパワフルなリズムがはいって、盛り上がっていって、ダイナミックなリフと叩きまくりドラムからブレイクをキメ、そこから力強くのびやかなヴォーカルがはいって。その後ギターのヘヴィダークリフからギターソロへ。アヴァンギャルドな感じではじまって、のびやかにエモーショナルに、さらに叩きまくりドラムとともにテクニカルに弾きまくって。終盤ではギターとベースのユニゾンでのヘヴィダークリフがミドルテンポでながれ、ダイナミックなリフからパワフルなハイトーンヴォーカルが。ラストはヘヴィダークリフからブレイクをキメて。暗く重く、それでいて美しい場面もある14分の大作です。
 2曲目は「Cynthia」。教会音楽風のオルガンサウンドが哀愁たっぷりにのびやかにながれて。そしてアコギのリフがゆったりとしっとりとながれ、ヴァイオリンがのびやかに奏で、ギターも加わってユニゾンで美しく奏で、その後、メロトロンサウンドがゆったりとしっとりとながれて。中盤ではアコギとヴァイオリンのアップテンポのリズミカルなリフが爽やかにながれ、グロッケンサウンドが綺麗に響いて。その後、アコギリフとメロトロンサウンドがゆったりとしっとりとながれて。終盤ではアコギとリコーダー風サウンドのリフが掛け合いでながれ、アコギのリズミカルなリフからヴァイオリンがのびやかに美しく奏で、ラストはゆったりとしっとりと。
 3曲目は「Psycho 2~Monologue」。ギターのヘヴィダークリフからダイナミックなリフがはいって、ドラムが叩きまくり、ベースとギターのテクニカルなリフが。そしてアップテンポでベースのリズミカルなリフがはいって、ギターのテクニカルなリフがスリリングに。その後ブレイクと叩きまくりドラムフィルからギターのテクニカルなリフがスリリングに展開し、ダイナミックなリフと叩きまくりドラムが。2分弱の前奏曲です。
 4曲目は「Monologue」。ギターのヘヴィでミステリアスなリフが叩きまくりドラムとともにスリリングに。そしてミドルテンポでドライブ感のあるリズミカルなベースリフにのって、ギターのヘヴィリフとエフェクトのかかったリズミカルなヴォーカルがはいって、そして力強くのびやかにドラマティックに。終盤ではミステリアスなリフと叩きまくりドラムからギターソロへ。エモーショナルにのびやかに奏で、激しい高速カッティングから再びのびやかに奏でて。その後ヘヴィリフからヴォーカルがはいって、リズミカルなリフでFin。
 5曲目は「警告/Warning」。まずはヴァイオリンののびやかで美しいソロが。そしてギターのゆったりとしたアルペジオリフが浮遊感たっぷりに綺麗にながれ、しっとりとしたヴォーカルがはいって、綺麗なコーラスも。その後ゆったりとしたリズムがはいって、キーボードがのびやかに幻想的に奏で、ギターのアルペリフから、ギターがのびやかに奏で、しっとりとしたヴォーカルがはいって、綺麗なコーラスが。中盤ではギターのヘヴィリフからアップテンポでミステリアスなリフがはいって、叩きまくりドラムからミドルテンポになってギターがのびやかに奏で、テクニカルなリフがスリリングに。そしてギターのヘヴィなカッティングリフから力強いベースリフと金属パーカッションがはいって、ブレイクから一旦止まって、そこからパーカッションソロが。序盤は木質系の音が響き、口琴のような♪ビヨ~ンって音から金属系の音が。その後ミドルテンポのパワフルなドラムがはいって、ベースのテクニカルなリフからギターのエモーショナルかつテクニカルな弾きまくりソロ、さらにキーボードとの掛け合いソロバトルも。終盤ではギターがミステリアスにのびやかに奏で、パワフルなブレイクと叩きまくりドラムからテクニカルにブレイクをキメて。ラストはしばし無音のあと、キーボードリフがゆったりと響いて。14分の大作です。
 暗く重く激しいなかにも情緒あふれるしっとりと美しい場面もあって、テクニカルかつ繊細な、とても素敵なアルバムですね。ただ、ライナーノーツによれば、レコード発売時期の都合で、レコーディング前のリハが10日間しかなくて、必ずしも万全な状況ではなかったそうで。さらには初のレコーディングということで緊張されていたとか。そんな状況だったにも関わらず、これほどの作品を発表できるとは、恐ろしいくらいですね。絶賛されている2ndをまだ聴いていないので、とても楽しみです。

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