知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

工事関係者の方と利用者の方・・・

2012年04月13日 | Weblog
新年度になりました。


昨年度の総括・・・ということで、各職員は連日まとめで遅くまで残って、パソコンと向かい合っています。



各居室班の利用者の1年間の支援計画のまとめに始まり、各作業班での個々のまとめ、業務関係や行事のまとめ・・・等々、ほんと大変な時期です。


今年は早くから、居室班の担当者の入れ替えも行いました。(また、この件は後日・・)




今日は、タイトルにもあるように、現在施設の改修工事が行われておりまして、もう5か月目に入りますが、思うように進まず、予定を2か月以上オーバーしてという状態です。最近では、ようやく女子の浴室の改修工事(相当広くなりました)が終わり、いよいよ来週から男子の浴室工事が始まります。その工事関係者と利用者の関係が意外な状態に・・・



日曜日はほとんど工事はないのですが、平日は連日、工事関係者の方が来られて、施設内のいろいろなところで作業をされています。そのため、最初は利用者の方もとまどいやよそよそしさも見られましたが、最近では職員を介さずとも親しくお話をされています。(これもある意味交流なのかな・・と思いますね)


おそらく、当初は工事関係者の方も、知的障害者施設なんて、ほとんど知らなかったと思います。ましてや中で生活されている方が、どんな方でどんな状況なのか・・・なんて想像出来なかったでしょう。


毎日会って、見ているうちに、特にそんな特別変わった雰囲気でもなく、却って面白いなあ・・・感覚が出てきたのか?工事関係者の方から積極的に話しかけておられる姿を見ます。


特に、最初「工事の方が来られたり」「大きな音が嫌」だったため、大きな声で拒否反応を示していた利用者の方も、(まだ少し反応はされていますが・・)逆に工事の方の中では有名になり、人気者になっています。一番最初に名前を覚えていただいたようで、「○○くん、元気か?」「○○くん、今日は静かだね!?」「○○くんなら、あっちにいるよ・・」なんて、注目の的に・・・。



面白いものですね。



先日など、たまたまその有名な利用者の方が、ラジカセでカラオケをされていたときに、反対側の窓から工事関係者の方が(作業の手を止めて)みんな興味深くのぞいておられて、すごい人気もんなんだなあ・・・と感心しました。


また、先ほどあったように、居室の班担当者(職員)の変更を掲示板に貼ってあるのですが、それを見て、「どこの班になった?」とか「担当の先生は・・?」とか、利用者の方と話されている姿も見ます。



意外に、毎回一般の方に知的障害者のことや、施設のことを理解してもらうのに、様々な方法を模索して取り組んでいますが、こういうパターンの理解の仕方もあるんだなあ・・・と思いました。


つまり、百聞は一見にしかず・・とも言いますが、実際に会って接することで理解するのが一番なんだな・・・と。



そういえば、年間通して交流を行っている地元小学校(小学生)などは、その学校の教師以上に接し方が自然ですね。(いつも私は年度初めに言っているのですが、まず教師の方が施設を見学されて、ある程度理解されてから・・・と思うのですが、まあお忙しいようで、なかなかですね。今年は意欲的に見学の話がでていましたね。よい傾向です。)



世間でも、なんか知的障害者のことを理解しているような発言をされる、様々な業界の方もいますが、実際にどれだけ接して理解されているのか、非常に疑問に思います。保護者の方ならともかく、1,2回出会って、接触して、施設見学をして、理解したようなことを書いておられる業界のかたもいますが、よほど今、工事で施設に来られている方々のほうが理解があるのでは・・・と感じます。



工事は、おそらく6月の中旬まで続くと思いますが、逆にこういう機会も大切にしていきたいですね。
コメント
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