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『ローマ人の物語 (5) ― ハンニバル戦記(下)』

2023-08-09 09:42:29 | 日記
『ローマ人の物語 (5) ― ハンニバル戦記(下)』
塩野七生


とうとうローマの逆襲のターン!
スキピオがあっという間にスペインを陥とすよ!
強いっ。

そしてポンコツ・カルタゴ本国がハンニバルを呼び戻すも、
まったく活用できない。
ぐぁ〜!ポンコツ政府め!

落日のカルタゴと、着実に帝国化するローマ。
そして、ここにきて偉そうな態度のギリシャ、マケドニア。
ん?
お前らどこから沸いてきた?

塩野先生曰く、
ヘレニズム文化のそもそもの中心は
ギリシャ・マケドニア・シリアなどであり。
彼らにとっては、ローマもカルタゴも「西の田舎」なのだという。
(実態は、すでに力関係が逆転しちゃってるけれど)

そう言われると、ギリシャの
偉そうな(割に視野が狭い)挙動も納得だな。
過去の栄光に縋る老害感が半端ない…。

そんなこんなでカルタゴ滅亡に続き、
マケドニアも滅びる。
ギリシャもぼこぼこにされて大人しくなる。
私はざまあ、と思う。
そしてローマは地中海の覇権国家となる。

スキピオはローマの異様な隆盛に対して
盛者必衰の感を抱いていたらしいけど。
ひとつの時代が終わったな、と思える下巻でした。

ちなみに私は「コテンラジオ」のハンニバル篇を
途中まで聴いて、ラストは取っておいたのです。
で、先に『ローマ人の歴史』を読了したのです。
なので、読後の感想は
「カルタゴ政府はポンコツ。だから自滅!」
でした。

その後に「コテンラジオ」もラストまで聴きました。
感想は
「ローマはヤクザ。カルタゴはヤカラに絡まれて滅亡したのねかわいそう…」
になった。

歴史って、語り手の視点を通して学ぶとわかりやすいのだけど、
どうしても歴史解釈の点で影響されちゃいますよね〜。

とはいえ、私の思考回路、主体性無さすぎか。
塩野先生かコテンラジオからなら、壺買っちゃうかもしれない。
(彼らは壺を売ってません)
メタ認知の難しさよ…。

しかしハンニバルはかっこいいな!
という思いはぶれなかったので、良し!
コメント
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