思惟石

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【読書メモ】2014年6月 ① 米澤穂信から西澤保彦へ

2020-12-07 13:22:57 | 【読書メモ】2014年
<読書メモ 2014年6月 ①>
カッコ内は、2020年現在の補足コメントです。
なんだか、乱読したなあ、という月です。
4月あたりから色々と読んでいた米澤穂信がここら辺でひと段落。
6−7月で西澤保彦を手当たり次第読み漁ります。
わかりやすいですね笑


『追想五断章』米澤穂信
おもしろかった!
内容もいいけど、タイトルもいい!
作品内の断章の文章も好きだ。すごくいい。

(作中で、主人公が“結末のない5つの掌編”を探し求めるうちに
 過去の事件も見えてきて…という連作短編集。
 ちょっと暗めのトーンで、謎の答えも読者に委ねる感じ。
 10代青春ミステリー系の作品とは雰囲気が違うので
 賛否両論あるようですね)



『春季限定いちごタルト事件』米澤穂信
うーん、思春期の自意識過剰な云々が胸焼けする。
高校生モノはもういい。

(思春期の話が苦手なんですよ。
 自分のアレコレを思い出して悶絶するから。
 というわけで米澤穂信という話題の作家の話題作が
 10代青春ミステリだと知っていたものの、
 それじゃないノンシリーズのヤツばっかり読んでたわけだ笑
 で。
 そろそろ読もうかなと思って手に取りました。
 <小市民>シリーズと呼ばれている高校生男女のお話し。
 日常の謎の連作短編。
 推理力を隠して小市民として生きようとする主人公。
 という設定が、もう、10代っぽい自意識過剰で無理ですすみません…)


『七回死んだ男』西澤保彦
すごくおもしろい。
トンデモSF設定ミステリ。
うまいなあと思う。

(めちゃくちゃおもしろい!!
 西澤保彦の初期傑作というか、出世作というか、
 私的トンデモミステリ大賞だな!!
 主人公が「特定の日をループする体質」というトンデモ設定で、
 オリジナルの1日で起きなかった殺人が、なぜか、
 2巡目から起きてしまう。なんで?!という話し。
 トンデモ設定だし、親族のどろっとした人間関係もあるのに、
 軽快なタッチで楽しく読める。すごい。おすすめ)


『彼女が死んだ夜』西澤保彦
西澤作品のなかでは一番好き。
SF無しシリーズ。
二転三転するストーリーづくりが上手なんだなあと
しみじみ思う。

(<タック・タカチ>シリーズもしくは<匠千暁>シリーズと呼ばれている
 大学生四人組が酒を延々と飲みながら延々と推理合戦する
 最高のシリーズです(初期だけの設定だけど)。
 短編であっちこっちに時間が前後したりする上に
 作品によっては版元が異なるという事情もあり。
 出版順ではなく、作品内の時系列順で読むのがオススメです。
 『彼女が死んだ夜』
 『麦酒の家の冒険』
 『仔羊たちの聖夜』
 『スコッチ・ゲーム』
 の順番で読めばOKです。
 さらに登場人物の未来が描かれる短編集2冊
 『解体諸因』『謎亭論処』
 まで楽しめれば万々歳!!
 それ以降は、酒の量と楽しい推理合戦が減少しますので
 個人的嗜好で言ったら、まあ、読んでも読まなくても、まあ)
コメント
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