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神田相生町で人探し業を営む鶴亀屋。主の竹蔵は元は貧乏旗本の次男坊。町家に婿入りしたが、商いが立ち行かなくなり商売替えをしたのだ。
そして放蕩が過ぎ三十を前に隠居させられた大身旗本の嫡男、鶴川梅太郎と二人、人探し業に奔走する。シリーズ第6弾。
第一話 道楽息子
第二話 横綱相撲
第三話 冬の花火 計3編の中編集
主要登場人物(レギュラー)
竹蔵(竹之助)...神田相生町人探し業鶴亀屋の主
鶴川梅太郎...旗本家の嫡男、隠居
まつ恵...竹蔵の妻
きり乃...竹蔵の娘
陽平...新材木町口入れ屋駒黒屋の主
おもん...駒黒屋の使用人、簪売り
田崎杉右衛門...鶴川家用人
筒井弥平次...南町奉行所同心
第一話 道楽息子
手習い師匠の鯉太郎が、忽然を姿を消した。鯉太郎の実家である、米問屋福知屋から依頼を受けた竹蔵と梅太郎。鯉太郎の塒に赴くと、火鉢の灰の中に、掏ったと思われる数多雑種の紙入れが隠されていた。
おっっとりとした鯉太郎の、如何にも大店の若旦那風が、如実に現れている。
主要登場人物
鯉太郎...克己塾の手習いの師匠、米問屋福地屋の総領息子
年兵衛...福地屋の主、鯉太郎の父親
ふく...鯉太郎の母親
中島伊織...克己塾の塾頭
勇吉...克己塾の生徒
おなお...勇吉の姉
矢吉...勇吉、おなおの父親
第二話 横綱相撲
勧進相撲の結びの一番を前に、大関の白虎山が行方知れずとなった。取組前に薩摩の侍が白虎山を訪ったと言うが…。竹蔵と梅太郎は、調べを進めるうちに、悲しい現実に行き当たる。
正に、男の中の男、スーパーヒーローの白虎山の潔さが魅力。
主要登場人物
白虎山龍右衛門...大関
松風...白虎山の弟弟子
おとく...白虎山の母親
寛太...白虎山の兄
おち与...寛太の女房
第三話 冬の花火
駒黒屋を訪った帰りに、竹蔵の妻まつ恵が攫われた。どうやら駒黒屋の内儀と間違えられたようである。駒黒屋に恨みを抱く男は、人質を取って立て籠り…。
梅太郎の活躍が見物。
主要登場人物
良助...口入屋駒黒屋の大番頭
華兵衛...花火職人
作太郎...華兵衛の手下
全体に、生まれも気質も違い、更にはその策もそれぞれだが、登場人物の男気を示し、言うなれば芯の通った男たちを描いている。
優しさや思いやりとはを考えさせれる作品である。
竹蔵と梅太郎コンビの設定も新しい。
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