うてん通の可笑白草紙

江戸時代。日本語にはこんな素敵な表現が合った。知らなかった言葉や切ない思いが満載の時代小説です。

心中しぐれ吉原

2015年04月26日 | 山本兼一
 2014年10月発行

 山本氏の死後発刊された恋愛時代小説。
 
第一章 疼き
第二章 痛み
第三章 裏切り
第四章 棄捐令(きえんれい)
第五章 極楽の村
第六章 激痛
第七章 人間界
終 章 甘露のしぐれ 長編


 蔵前の札差・大口屋の分店の主・文七の女房・みつが、出会い茶屋で若い役者と心中した。
 惚れ合って夫婦になったみつが、ほかの男と心中するなんて信じられない。無理心中で殺されたのだ。
 文七は、おみつが殺されたと固く信じ、事件を知る人たちの口書きを集める。
 その後、瀬川(お蝶)を身請けし、隠居生活を始めるが、賊に押込まれ大怪我を負ってしまう。また、お蝶も花魁時代の馴染みに襲われ…二人の選んだ結末は…。

 この物語はサスペンスに男女の思いを絡めた恋愛時代小説。どうにも山本氏らしくない一冊に思えた。

主要登場人物
 大口屋文七...蔵前・札差・大口屋の分店の主 
 坂倉屋平十郎...蔵前・札差の主
 瀬川(お蝶)...吉原松葉屋の花魁




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カメラが撮らえた幕末・明治の肖像~ビジュアル選書~

2015年04月23日 | ほか作家、アンソロジーなど
歴史読本編集部編

 2015年3月発行

 幕末から明治を掛け抜けた志士や偉人を写真と共に紹介する貴重な一冊。

吉田松陰と激動の幕末
第1部 幕末
 倒幕にかけた青春―長州藩
 幕末志士の群像
 敗れざる者たちの肖像
 滅びゆく者たちの軌跡
 外国人が撮らえたサムライ
 時代を動かした人びと 幕末編
第2部 明治
 新生日本が抱えた“陣痛”
 明治新政府の元勲たち
 明治日本と富岡製糸場
 時代を動かした人びと 明治編


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「新選組」の事情通になる!~人物、事件史、ウワサ話まで徹底取材~

2015年04月17日 | 新撰組関連
岳 真也

 2003年11月発行

 知っておきたい事件史や各隊士の素顔や、とっておきの秘話や紀行ガイドまでを網羅した、新選組のすべてが 手軽にわかるポケット読本。

第1章 ざっとおさらい幕末“新選組事件史”
     (出会い、そして萌芽のとき;幕末の剣術流派マップと天然理心流 ほか)

第2章 新選組隊士たちその活躍の日々と素顔
     (近藤勇―生家に賊が押し入ったとき;近藤勇―死の間際に蘇った幼少時の感動 ほか)

第3章 徹底取材!新選組“余多話”
     (道場荒らしに泣いた試衛館;今宵の虎徹はよく斬れるか ほか)

第4章 街でひろった新選組の話題
     (マンガのなかの「新選組」;新選組映画に日本人の“こころ”が写る ほか)



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新選組全隊士徹底ガイド

2015年04月17日 | 新撰組関連
前田政記

 2004年1月発行

 幕末維新期の京都に誕生した新選組の、創成メンバーから、平隊士のひとりひとりに至るまで、確認されている全隊士424人のプロフィール。

1 大幹部
2 京都守護職預り以前の粛清・脱退者
3 一番組~十番組組長
4 創成期メンバー・副長助勤
5 諸士取調役兼監察
6 勘定方・伍長
7 平隊士ほか




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新選組物語

2015年04月17日 | 新撰組関連
子母澤寛

 1932年発行

 「新選組三部作」の完結篇。

新選組物語
 隊士絶命記/人斬り鍬次郎/死損ねの左之助/隊中美男五 人衆/近藤勇の屍を掘る/壬生心中/かくし女郎/ 月下の死骸
新選組
 一 流るる水/ニ 黄昏れ近く/三 笑窪/四 吟声/五 墨染/六 敗れて/七  大阪/八 紀州沖/九  江戸の春/一〇 春雨/一一 黒い猫/一二 青年たち/一三 ただ一人/一四 またも敗れて/最後 最後 の陣容)
新選組聞書―稗 田利八翁思出話
流山の朝

 新選組銘々伝といった観のする「新選組物語」、鳥羽伏見の戦いから流山までの近藤勇の敗走を描いた「新選組」、新選組隊士・稗田利八への聞書き、近藤勇の最期を描いた「流山の朝」を収録。

 掲載は前後しますが、思えばここから始まった、我が新選組関係の読書。記念すべき作品です。

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新選組遺聞

2015年04月17日 | 新撰組関連
子母澤寛

 1929年発行

 「新選組三部作」の第二作。

象山の倅
原田左之助
芹沢鴨
篠崎慎八郎の死
沖田総司房良 
木曽路の春
壬生屋敷
池田屋斬込前後
伊東兄弟
近藤の最後
勇の屍を掘る

 永倉新八・八木為三郎・近藤勇五郎など、新選組ゆかりの古老たちの見聞や日記手記等で綴った、興趣尽きない、新選組逸聞集。

 掲載は前後しますが、思えばここから始まった、我が新選組関係の読書。記念すべき作品です。

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新選組始末記

2015年04月17日 | 新撰組関連
子母澤寛

 1928年発行
 

 「新選組三部作」の第一作。

近藤勇の道場
勇の家、歳三の家
清河八郎策動
八郎の腹の中
老中板倉周防守
木曾路を行く浪士隊
祐天仙之助
水府脱藩芹沢鴨
壬生の屯営
憤然袂をわかった勇の一味 ほか

 大正から昭和にかけて、元隊士始め壬生周辺の古老や子孫に取材を重ね、収集した史料や聞き書きをもとに書き上げたノン・フィクション。

 掲載は前後しますが、思えばここから始まった、我が新選組関係の読書。記念すべき一冊です。


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江戸の人になってみる

2015年04月14日 | ほか作家、アンソロジーなど
岸本葉子

 2014年7月発行

 東京に残る江戸風情に触れ、江戸に暮らす人々に触れるエッセイ。

はじめに
一 お江戸の一年
 一  浅草寺の花祭
  
 二  身近な冨士詣
  
 三  御用祭の夏
  
 四  秋はお月見
  
 五  火事と喧嘩が華なのは
  
 六  歳末近き酉の市
  
 七  お正月を迎える
  
 八  初午の稲荷神社へ
  
 九  寺子屋へ入門
  
二 お江戸の一日
 一  一日のはじまり
 二  ごはんの支度
 三  着るもの、化粧
 四  髪をセット
 五  仕事に出よう
 六  家事をするうち昼下がり
 七  井戸とトイレ
 八  お風呂でスキンケア
 九  たまの息抜き
 十  そろそろおやすみ
 十一 病のときは
 
 1部では、「絵本江戸風俗往来」を片手に東京に残る江戸の風情を探して、浅草寺の花祭り、駒込の富士塚、山王祭り、向島百花園のお月見、鷲神社の冬の酉市などを訪ね歩く。
 2部では、手習いのお師匠さんになったつもりで、江戸の一日を再現。



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青嵐

2015年04月03日 | 諸田玲子
 2007年3月発行

 侠客・清水次郎長一家の2人の松吉。ひとりは、森の石松こと美男で博打も喧嘩も強い三州の松吉は。もうひとりは、並外れた巨体な愛嬌者で豚松と 呼ばれた三保の松吉。
 青葉のころに吹く「青嵐」のように、動乱の幕末を駆け抜けた最後の侠客を描いた傑作時代長編。


三州の松吉
幕間
三保の松吉
幕間
石松人情
豚松の義理
跋 長編



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天女湯おれん

2015年04月03日 | 諸田玲子
 2007年12月発行

 八丁堀の湯屋・天女湯を舞台に、ひとり身の美人女将・おれんと訳ありの仲間たちの色めいた活躍を描く「天女湯おれん」シリーズの第1弾。

一章 雨夜の怪事件
二章 辻斬り退治
三章 師走のコソ泥
四章 宿敵、大黒湯
五章 湯船の決闘 計5本の短編連作

 辻斬り、窃盗、心中、お家騒動。次々と起こる騒動の中、天女湯の主・おれんの恋が進行する。

主要登場人物
 天女湯おれん...八丁堀北島町の湯屋の女将
 弥助...天女湯の三助兼釜焚き・色事師(役者崩れ)
 与平...天女湯の番頭(元盗賊)
 おくめ...天女湯の女中、与平の女房(元女郎)
 杵七...天女湯の小童
 与吉(鼬小僧)...天女湯の釜焚き、与平の息子
 栄次郎...岡っ引き
 深津昌之助...旗本の二男
 惣兵衛...日本橋薬種問屋・和漢堂の隠居
 為永春水...戯作者
 新村左近...某藩藩士



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桜追い人(はなおいびと)~日本橋物語9~

2015年04月03日 | 森真沙子
 2012年4月発行

 江戸一番の商人の町、日本橋で細腕一本で生きる美人女将お瑛を取り巻く、男と女の愛情劇を描いたシリーズ第9弾。

第一話 春 雷
第二話 男雛と女雛
第三話 冬の猿
第四話 春逝(い)く
第五話 花吹雪一番勝負
第六話 桜 雨 計6本の短編連作

 日本一の商業激戦地の日本橋で、反物屋を商うお瑛。女の細腕一本で老義母を抱え、大店の呉服店と渡り合う。
 そんなお瑛に惚れている岡っ引きの岩蔵が、「両国河岸に、行方知れずのあんたの実父が打ち上げられた」と言って、飛び込んで来た…。

主要登場人物(レギュラー)
 蜻蛉屋(とんぼ屋)お瑛...日本橋室町反物・陶磁器の商い
 お豊...お瑛の義母
 市兵衛...蜻蛉屋の番頭・用心棒
 文七...蜻蛉屋の使い走り
 お民...蜻蛉屋の女中
 お初...蜻蛉屋の賄い、お瑛の婆や
 井桁屋新吉...十軒店新道居酒屋の若旦那
 若松屋誠蔵...日本橋室町紙問屋の主、お瑛の幼馴染み
 岩蔵(とかげの親分)...岡っ引き




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