うてん通の可笑白草紙

江戸時代。日本語にはこんな素敵な表現が合った。知らなかった言葉や切ない思いが満載の時代小説です。

逆説の日本史~14 近世爛熟編 文治政治と忠臣蔵の謎~

2015年03月21日 | ほか作家、アンソロジーなど
井沢元彦

 2007年7月発行

 「忠臣蔵」の虚構と真実ほか、これまでの通説を打ち破る本当の歴史。


第一章 武断政治から文治政治への展開Ⅱ
 忠臣蔵、その虚構と真実編
(われわれ日本人は歴史を改訂した「忠臣蔵」の物語に洗脳されている/江戸時代の人形 浄瑠璃『仮名手本忠臣蔵』には隠されたたくさんの「暗号」がある ほか)

第二章 武断政治から文治政治への展開Ⅲ
 将軍と側用人システム編
(綱吉が「低 身長症」であったことをなぜ当時の人は一人も記していないのか?/「綱吉暗君説」を生んだ“エスタブリッシュメント老中”の側用人への嫉妬 ほか)

第三章 武断政治から文治政治への展開Ⅳ
 大坂・江戸 大商人の世界編
(清酒の大量生産で大儲けした鴻池が江戸時代に見た“平和”という“商機”/幕府はなぜ 一国二通貨という不合理な制度を改め通貨を統一しなかったのか ほか)/

第四章 江戸時代の東アジア外交Ⅰ
 明と日本編
(朝鮮との貿易復活を急いだ家康が 利用した「秀吉の失敗」と中原情勢/本来あり得ない「日本国王」の称号を使った家康に朝鮮が返書を送った真相 ほか)

第五章 江戸時代の東アジア外交Ⅱ
 琉球王国と日本編
(明の傘下で安全を保障されていた琉球王国に始めて襲来した「秀吉」という危機/明との国交回復を実現するために幕府が琉球王国に持 ち出した「聘礼問題」 ほか)

 赤穂浪士討ち入り=仇討論に反論する(浅野内匠頭は、御法度の殿中での刃傷の罪で切腹、改易となったのであって、吉良上野介は被害者であると、信じて止まない)自分に取って、正にその確証を保たせてくれた一冊。
 なにせ浅野内匠頭を「バカ中のバカ殿」とまで言い切っているのだから痛快。
 文句無しに面白かつ著者が江戸の出来事を現在社会に例えて分かり易く説明してくれているので、難しい出来事や判定もすんなりと理解出来る。



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新撰組111の謎~Q&Aで知る幕末最強軍団の真実~

2015年03月12日 | 新撰組関連
楠木誠一郎

 2003年10月発行

 激動の幕末、傾きかけた幕府のために身を挺して闘い抜いた新選組。その浪士組結成から箱館戦争までの7年間を駆け抜けた幕末最強軍団の真実に迫る。新選組がこれ一冊で丸わかりのハウツー本。

1 浪士組結成-上洛した男たちの夢
2 新選組結成-壬生浪士からの脱
3 芹沢鴨一派粛清-血を血で洗う派閥抗争
4 池田屋事件-新選組最大の戦 闘
5 禁門の変-山南敬助脱走と伊藤甲子太郎入隊
6 龍馬暗殺と高台寺党-裏切りと暗殺の日々
7 戊辰戦争-「誠」に殉じた男たち
8 その後の新 選組-生き残った隊士たちの軌跡

 子母澤寛始め、多くの文献から真実を導きだそうとしており、かなり詳細なデータと言え、面白く読ませていただいた。が、若干、自分の知識と食い違いがあるので、こちらも調べようと思った次第。

※誤植があります。
 「2 新選組結成-壬生浪士からの脱の項 Q24いちばん剣の強い隊士は誰?」p63 8行目は永倉新八ではなく斎藤一です。
 「7 戊辰戦争-「誠」に殉じた男たちの項 Q97斬首された近藤勇の遺体はどうなった?」p98 5行目 田安家のルビがややすけになっています。たやすけが正しい。


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おいしい江戸ごはん

2015年03月06日 | ほか作家、アンソロジーなど
江原絢子・近藤惠津子著、永野佳世撮影

 2011年11月発行

 江戸時代の料理書20冊から引用した、77のメニューを再現。

◆江戸料理書のアイデアを現代に
◆江戸の食事の形を日々の食卓に
◆江戸時代の料理書・菓子書
◆調理の基本と下準備
◆食材の切り方いろいろ

◇春の食卓
◇夏の食卓
◇秋の食卓
◇冬の食卓

❖ご飯
 桜飯、大豆(まめ)飯、利休飯、こしょう飯、骨董(ごもく)飯、雪花菜(きらず)飯…など
❖汁物
 須弥山(しゅみせん)汁、すり流し豆腐、黒染(くろぞめ)豆腐汁、大根雪汁…など
❖主菜
 すずめ焼き、阿蘭陀(おらんだ)なます、蝋(ろう)焼き海老、たたき豆腐、磯菜卵…など
❖副菜・漬物
 ズズヘイいも、大根ずし、干しずいきのごま和え霰(あられ)いかの梅肉和え、菊花ひたし…など
❖菓子
 蒸し羊羹(ようかん)、ごぼう餅、うずら焼き、すすり団子、はす餅、けんぴん、かすてらいも…など

◆江戸の食に学ぼう
◆おわりに


大江戸料理帖

2015年03月06日 | ほか作家、アンソロジーなど
福田浩著、松藤 庄平撮影

 1999年9月発行

 四季 折々、旬の食材の持ち味を活かした料理の数々を美しい器に盛りながら、史実に、落語に、川柳に、そして物語に語り継がれた花のお江戸の食文化を、江戸っ子料理人が全40品を再現。詳細レシピ付。

江戸味ごよみ その一
 合歓豆腐
 くわゐ金団
 利休卵
 鯛の香物酢
 蛤ふべ
 玉子ふわふわ
江戸味ごよみ その二
 松魚筒切きじやき
 筍羹
 いちご汁
 鮎南蛮漬
 香魚もどき
 白瓜冷汁
 小茄子蓼漬
 鰻もどき
 はじき葡萄
 鰯はんぺん
江戸味ごよみ その三
 精進蚫
 麩の焼き
 椎茸煮しめ
 焼柿
 鯖船場煮
 煮やっこ
 玉子焼





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