うてん通の可笑白草紙

江戸時代。日本語にはこんな素敵な表現が合った。知らなかった言葉や切ない思いが満載の時代小説です。

御坊日々

2022年01月27日 | 畠中恵
2021年11月発行


 時は、明治20年。僧冬伯の元へは困りごとの相談に日々客人が訪れる。僧侶兼相場師の型破りな僧侶と弟子の名コンビが、檀家たちの悩みを解決しながら、亡き師僧・宗伯の死の謎解きと、寺の再興を願う。

色硝子と幽霊
維新と息子
明治と薬
お宝と刀
道と明日 計5編の短編連作

 エンターテイメント小説の決定版。面白さと、そこに広がる情景に引き付けられ、一気に読み終えた。続編を期待する。

主要登場人物
 冬伯…浅草寺町・東春寺住職兼相場師
 玄泉…冬伯の弟子
 敦久…東春寺隣接の玉比女神社宮司、元冬伯の兄弟子
 一久・真次…敦久の弟子
 八仙花の女将…上野の料理屋
 辰馬…檀家、上野貧民窟の頭→役者
 夢屋昌太郎…檀家、小間物屋の主人、元小間物屋・井十屋の跡取り
 西方…檀家、警官→上野貧民窟の住人→本所の寮の番人
 大山…檀家、氏族・斬られ役役者
 



しゃばけごはん

2022年01月09日 | 畠中恵
2021年11月27日発行

 しゃばけシリーズ20周年を記念して、若だんなが食べた「あの味」を楽しめる「しゃばけ」初のレシピブック発行。

一、若だんなの食卓
 卵焼き/雷豆腐/あげと葱のうどん/胡椒飯/鰯の照り焼き/茶巾たまご/焼茄子/小豆粥 /湯豆腐

二、豪華! お花見弁当
 鯛の塩焼き/帆立貝の串焼き/たけのこの木の芽和え/蒟蒻の辛味煮転ばし/さやいんげんの胡麻和え 
 /海老の酒煮/三種の混ぜ飯/豆腐田楽

三、江戸の料理屋にて
 魚の白和えと蕪の風呂吹き/蜆の飯と蜆汁

四、妖たちとの宴会
 やなり稲荷/味噌漬け豆腐/葱鮪鍋

五、しゃばけグルメ
 奈良茶飯/炒り豆と醬油豆/夜鷹蕎麦と焼き味噌/味噌漬けの牛肉

六、お待ちかねのおやつ
 三春屋の茶饅頭/栄吉の辛あられ/いつものお団子

 若だんなも妖も大好きな卵焼き、仁吉や佐助が給仕してくれる小豆粥。豪華な花見弁当、宴会の葱鮪鍋、やなり稲荷。宿場町の奈良茶飯、天狗と食べた夜鷹蕎麦。三春屋の茶饅頭に、栄吉の辛あられ……「しゃばけ」シリーズに登場する江戸料理全33品を再現。手軽に家庭で楽しめるように、レシピ付き。

 以前、発売当時「やなり稲荷」は試してみたが、それ以来の「奈良茶飯」に挑戦。今後も江戸料理を拵えてみようと思う。