2016年7月発行
大妖である皮衣を祖母に持つ事から、妖や付喪神が見えるが、滅法身体の弱い若旦那と、若旦那命の妖たちが織りなすファンタジー小説第15弾。
序
おおあたり
長崎屋の怪談
はてはて
あいしょう
暁を覚えず 計5編の短編連作
おおあたり
一太郎の幼馴染み・栄吉の拵えた「辛あられ」が大当たり。その「辛あられ」は、栄吉の実家・三晴屋で制作し、長崎屋で販売すると、瞬く間に評判となったのだった。
だが、そこから栄吉の許嫁・お千夜との祝言話やら、「辛あられ」の類似品やらで、一太郎始め長崎屋の面々も騒動に巻き込まれていく。
長崎屋の怪談
真夏のある日、清涼のため長崎屋所有の一軒家で、本島亭場久の寄席を開くこととなった。場久の悪夢の怪談は大盛況で幕を下ろしたが、すぐに場久自身が、悪夢に追い掛けられていると感じるようになった。
同時に、岡っ引きの才蔵の姿が消え失せ、嫌疑の目が日限の親分に向けられて…場久の噺のとおりの悪夢なのか、それとも…。長崎屋に集う妖たちが立ち上がる。
はてはて
貧乏神の金次が、落とされた饅頭の代金の代わりに渡された、富籤が300両の大当たり。しかし、その富籤は、割り札で2枚のところが3枚持ち主がいた。一体誰の富籤が偽物なのか…。
そんな最中、長崎屋に3人の女が、自分こそ富籤の賞金を手にするに相応しいと、分け前を要求。
偶然手にした1枚の富籤が、とんだ大騒動へと。人間の依怗や欲を目の当たりにした時、金次は…。
あいしょう
仁吉と佐助が、一太郎に仕えた時の初めて物語り。十歳の小僧に姿を代えて、長崎屋にやって来た仁吉と佐助。
だが、顔合わせの直後に一太郎が忽然と消えていた。長崎屋に住う妖と共に、仁吉と佐助は、一太郎の追跡を始めるが、そこには、大店の子どもの勾引(かどわか)しに関わる事件の匂いが…。そして合羽まで現れて…。
果たして人の仕業か、はたまた妖なのか、仁吉と佐助の意見は真っ二つに分かれる。
暁を覚えず
釣りの接待に行くことになった一太郎の供に誰がなるか。妖たちは、美晴屋の饅頭に3個だけ栄吉の拵えた饅頭を混ぜておき、引き当てた者が釣りに出掛けるといった懸けを思い付くが、一太郎の異母兄・松之助が栄吉の拵えた饅頭を沢山携えて来たことから…。
その松之助到来の目的は、ある悩み事の相談であった。
主要登場人物
長崎屋一太郎...日本橋通町廻船問屋・薬種問屋長崎屋の若旦那
仁吉(白沢)...妖、薬種問屋長崎屋の手代
佐助(犬神)...妖、廻船問屋長崎屋の手代
おたえ...一太郎の母親
長崎屋藤兵衛...一太郎の父親、長崎屋の主
伊三郎...一太郎の祖父、皮衣(ぎん)の亭主
皮衣(ぎん)...一太郎の祖母、妖
屏風のぞき...付喪神
鳴家(小鬼)...妖
鈴彦姫...付喪神
金次...貧乏神 おしろ...猫又
守狐...長崎屋の稲荷に住まう化け狐
日限の親分(清七)...岡っ引き
野寺坊...獺の妖
美春屋栄吉...日本橋菓子屋の嫡男(安野屋で修行中)、一太郎の幼馴染み
青玉屋松之助...日本橋小間物屋の主、一太郎の異母兄
本島亭場久...貘の妖、噺家
お千幸...万之助の妹
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大妖である皮衣を祖母に持つ事から、妖や付喪神が見えるが、滅法身体の弱い若旦那と、若旦那命の妖たちが織りなすファンタジー小説第15弾。
序
おおあたり
長崎屋の怪談
はてはて
あいしょう
暁を覚えず 計5編の短編連作
おおあたり
一太郎の幼馴染み・栄吉の拵えた「辛あられ」が大当たり。その「辛あられ」は、栄吉の実家・三晴屋で制作し、長崎屋で販売すると、瞬く間に評判となったのだった。
だが、そこから栄吉の許嫁・お千夜との祝言話やら、「辛あられ」の類似品やらで、一太郎始め長崎屋の面々も騒動に巻き込まれていく。
長崎屋の怪談
真夏のある日、清涼のため長崎屋所有の一軒家で、本島亭場久の寄席を開くこととなった。場久の悪夢の怪談は大盛況で幕を下ろしたが、すぐに場久自身が、悪夢に追い掛けられていると感じるようになった。
同時に、岡っ引きの才蔵の姿が消え失せ、嫌疑の目が日限の親分に向けられて…場久の噺のとおりの悪夢なのか、それとも…。長崎屋に集う妖たちが立ち上がる。
はてはて
貧乏神の金次が、落とされた饅頭の代金の代わりに渡された、富籤が300両の大当たり。しかし、その富籤は、割り札で2枚のところが3枚持ち主がいた。一体誰の富籤が偽物なのか…。
そんな最中、長崎屋に3人の女が、自分こそ富籤の賞金を手にするに相応しいと、分け前を要求。
偶然手にした1枚の富籤が、とんだ大騒動へと。人間の依怗や欲を目の当たりにした時、金次は…。
あいしょう
仁吉と佐助が、一太郎に仕えた時の初めて物語り。十歳の小僧に姿を代えて、長崎屋にやって来た仁吉と佐助。
だが、顔合わせの直後に一太郎が忽然と消えていた。長崎屋に住う妖と共に、仁吉と佐助は、一太郎の追跡を始めるが、そこには、大店の子どもの勾引(かどわか)しに関わる事件の匂いが…。そして合羽まで現れて…。
果たして人の仕業か、はたまた妖なのか、仁吉と佐助の意見は真っ二つに分かれる。
暁を覚えず
釣りの接待に行くことになった一太郎の供に誰がなるか。妖たちは、美晴屋の饅頭に3個だけ栄吉の拵えた饅頭を混ぜておき、引き当てた者が釣りに出掛けるといった懸けを思い付くが、一太郎の異母兄・松之助が栄吉の拵えた饅頭を沢山携えて来たことから…。
その松之助到来の目的は、ある悩み事の相談であった。
主要登場人物
長崎屋一太郎...日本橋通町廻船問屋・薬種問屋長崎屋の若旦那
仁吉(白沢)...妖、薬種問屋長崎屋の手代
佐助(犬神)...妖、廻船問屋長崎屋の手代
おたえ...一太郎の母親
長崎屋藤兵衛...一太郎の父親、長崎屋の主
伊三郎...一太郎の祖父、皮衣(ぎん)の亭主
皮衣(ぎん)...一太郎の祖母、妖
屏風のぞき...付喪神
鳴家(小鬼)...妖
鈴彦姫...付喪神
金次...貧乏神 おしろ...猫又
守狐...長崎屋の稲荷に住まう化け狐
日限の親分(清七)...岡っ引き
野寺坊...獺の妖
美春屋栄吉...日本橋菓子屋の嫡男(安野屋で修行中)、一太郎の幼馴染み
青玉屋松之助...日本橋小間物屋の主、一太郎の異母兄
本島亭場久...貘の妖、噺家
お千幸...万之助の妹
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