うてん通の可笑白草紙

江戸時代。日本語にはこんな素敵な表現が合った。知らなかった言葉や切ない思いが満載の時代小説です。

またあおう しゃばけシリーズ外伝第2弾

2022年04月24日 | 畠中恵
2021年11月発行

長崎屋あれこれ
はじめての使い
またあおう
一つ足りない
かたみわけ 計5編の短編連作

 「しゃばけ」20周年! 記念は、 7年振りになる「しゃばけ外伝! 」。一太郎を取り巻く妖や人。それぞれが大活躍。

長崎屋あれこれ
 広徳寺の高僧・寛朝が、伽藍の屋根で同じく寛永寺の高僧・寿真と般若湯と称して呑み過ぎ、足を滑らせて落ちたと、師を嘆く秋英。たわいも無く、長崎屋のいち日は過ぎてゆく。

はじめての使い
 戸塚宿の猫又・とら次と、藤沢宿猫又・くま蔵が、一太郎に白狐に秘薬・きつね膏薬を届ける重責を担った。初めて己の宿を出るとら次と、くま蔵。やはり、街道筋には悪い輩がいるもので…。

またあおう
 ひょんなことから、連仲間・大亀屋の付喪神となっている草双紙の修理を請け負った長崎屋の妖たち。何とか、付喪神を助けようと必死になるも、その草双「紙桃太郎」の中に引き込まれ、どうやら鬼の役を担わされそうになる。

一つ足りない
 中国なら流れ着き、九州河童の長となった九千坊。安住の地と思えた九州も、九千坊の持つ秘薬を巡り、猿との戦いが始まりそうになる。そこで、手下総勢九千を従え、海を北上した九千坊。頼りの.関東河童の大親分・禰々子が、人と猿に捕まったと。
 異なる地での河童の秘薬を巡った諍いが始まる。

かたみわけ
 時は進み、長崎屋の主人となった一太郎。だが、周りを固める妖たちは、年も取らずば姿も変えず、あいも変わらず、一太郎を守っている。
 その一太郎が商いの為不在の折、上野広徳寺の高僧・寛朝の跡を継いだ、秋英から、寛朝のかたみわけの折に、付喪神や妖を封じ込めた遺物の封印が解かれ、それらが世に放たれてしまったので、是が非でも探す手伝いを。と、こわれたのだ。
 手分けしてことに当たった長崎屋の妖たち、三つまでは難なく解決したが、手強い残り三つ。そんな降り、小坊主の寛春が妖に捕まっているらしい。まずは、寛春奪還へと動き出す。

主要登場人物
 長崎屋一太郎...日本橋通町廻船問屋・薬種問屋長崎屋の若旦那
 仁吉(白沢)...妖、薬種問屋長崎屋の手代
 佐助(犬神)...妖、廻船問屋長崎屋の手代
 おたえ...一太郎の母親 
 長崎屋藤兵衛...一太郎の父親、長崎屋の主
 屏風のぞき...付喪神
 鳴家(小鬼)...妖
 鈴彦姫...付喪神
 金次...貧乏神
 おしろ...猫又
 本島亭場久...貘の妖、噺家
 守狐...長崎屋の稲荷に住まう化け狐
 禰々子...関東河童の大親分
 杉戸...禰々子の手下
 寛朝...上野広徳寺の高僧
 寿真...東叡山寛永寺の僧侶
 秋英...上野広徳寺の僧侶、高僧・故寛朝の弟子
 寛春…秋英の弟子
 黒羽坊...元小田原の天狗、寿真の弟子
 本島亭場久...貘の妖、噺家
 戸塚宿の猫又の長...虎
 虎の曽孫…とら次
 藤沢宿の猫又の長...熊市
 熊市の曽孫…くま蔵
 九州河童の王…九千坊
 九千坊の手下…青茶
 月丸...幽霊


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