滋賀県草津市の湖南アルプスの渓流近くで見付けたサナエトンボ科のトンボ2種です。
この仲間は山地の渓流を主な生息場所とする流水性のトンボです。
一見、オニヤンマに似ていますが、胸部背面の八の字型の斑紋が特徴で、オニヤンマに
比べて一回り小型、単独で縄張りを持ちますが、警戒飛行はほとんどせず、静止して睨みを
利かしていることが多いようです。
ダビドサナエ <サナエトンボ科 ダビドサナエ属>
滋賀県の山地の渓流に広く分布するサナエトンボ科の代表的な種類で、少し変わった
和名が付けられていますが、ダビドサナエの「ダビド」は、フランス人の採集家p.david氏の名に
由来し、その業績に献呈されたもので、同氏が発見者ということではないようです。
因みに、学名はDavidius nanusとなっています。
湖西方面の比良山系や、野坂山地で見られるヒラサナエはこれの近似種ですが、かなり
希少で、環境省のRDBで絶滅危惧種に指定されています。
コサナエ <サナエトンボ科 コサナエ属>
コサナエ属では最小の種類で、本州西部では比較的標高の高い特殊な環境で
育つ、やや希少なサナエトンボです。
胸部背面の斑紋は八の字形ではなく、L字形をしているので、ダビドサナエとは見分ける
ことができます。
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