明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

真心を込めて50周年 八幡山『ルポーゼすぎ』

2023年06月17日 | 喫茶店
今でこそ、定食チェーン『やよい軒』など、ご飯お替わりし放題の店は珍しくなくなったが、
私が若い頃は、バイキング形式の店舗を除き、そんなサービスを実施している飲食店は見かけなかった。
記憶に残っている、初めての【ご飯お替わりOKのお店】は、下高井戸駅近くの『ルポーゼすぎ』
お店の場所は、現在の『ジャズケイリン』付近にあり、利用したのは1990年代初頭。
ランチタイムに仲間たち5人くらいと、「ご飯お替わり無料」の貼紙を見て、嬉々として入店したのであった。

約30年前のことなので、正しい商品名や価格は覚えていないが、私の注文はハンバーグ&ホワイトソース定食。
ハンバーグひと切れとホワイトソース少々と漬物だけで、最初のご飯を食べ終え「お替わりください」。
以下、付け合わせの人参とポテトとソースだけでお替わり、ハンバーグふた切れめとスープでさらにお替わり…と、
私は4回お替わりし、計5皿のご飯を食べた。同席した連中も、何皿か追加したはず。
周囲の客は、自分たちより年長の落ち着いた方ばかりで、ご飯をバクバク食べる、若く騒がしい我々は、たぶん浮いていた。
ハンバーグなど料理自体も美味しいお店だったが、初回のお替わり連発のせいか、
その後の訪問時は、今でいうアウェイ感が否めず(苦笑)、数回通ったのみ。
それから月日は流れ、下高井戸のお店はなくなったが、同じ京王線沿線の八幡山駅近くに移転(後述)したことを知った。

ここまでの内容だと、大衆食堂という印象を受けるルポーゼすぎさんだが、実際の業態はカフェなのである。
こちらは、お店の外観画像。2階の居酒屋の「飲み放題」広告が目立つ、相変わらずのヘタクソな撮影でゴメン。


一応、店名ロゴのアップも撮影。正式名は『Reposè Sugi』?


ルポーゼは日本語で「安息」、すぎは…わからん。ちなみにオーナーの名前は小林さんらしい。
ついでに、店内の画像を、お店HPから拝借。


HPのトップには、お店のポリシーと思われる、「一杯の水にも真心を込めて」の一文が記されている。
私も以下で、こちらのお店について、真心こめてリポートしていく。

訪問したのは今年の春頃、世田谷区の烏山図書館で本を借りたあと、ふた駅先のこちらに寄ってみた。
以前紹介した、隣駅の芦花公園にあるラーメン店『きつね』は、駅から徒歩20秒だが、
ルポーゼすぎは、八幡山駅からさらに近く、改札を出て10秒でたどり着ける。
ただし、私は電車賃をケチり…ではなく、健康のため千歳烏山駅から徒歩で移動したが、20分チョイで着いた。

カウンター席が埋まっていたため、ひとり客なのに広々としたテーブル席に案内された。
お店のメニューについては、こちらをクリックして、HPを確認してほしい。
現在の八幡山店は、コーヒーや飲み物、ホットケーキなどの喫茶メニューが主流で、
サンドイッチなどの軽食以外の【お食事メニュー】は、「オムライス」「ポークジンジャー」など基本4種。
ポークジンジャーは、いわゆる豚肉の生姜焼き定食だが、ご飯のお替わりは有料である(笑)。

この日注文したのは、お食事メニューから好物の「ナポリタン」980円に、
指定のドリンクとデザートから2種を選べる「Bセット」600円をプラス。 ※Aセットは1種で350円
私は温かい「レモンティー」と「自家製プリン」にした。単品だと570円と550円だから、ずいぶんお得。
まずはスプーンとフォーク、そしてタバスコ、チーズ、サラダがやって来た。


訪問前に、ネットで料金を調べたとき、「フォーク20円」と記されたメニュー表を、食べログで見かけた。
フォークにお金は払いたくないが、素手でナポリタンを食べるのは、さすがにみっともない。
どうするか決めかねていたため、フォークが運ばれてきてひと安心。20円に翻弄される哀れな中年(苦笑)。
ちなみに、「フォーク20円」はテイクアウト時の料金であった。また食べロガーに騙された(←これは自分の確認ミス)!

その後、レモンティーが運ばれ、


メインのナポリタンが登場。


白く大きなお皿に盛られているため、一見少なそうだが、決してそんなことはない。


ナポリの具材は、ベーコン、玉ネギ、ピーマン、マッシュルームと、オーソドックスな組み合わせ。
途中で、粉チーズをかけたあと、小エビも入っていたことに気付く。


ケチャップ由来の甘味や塩分はほどよく、老若男女に愛されそうなテイストであった。
ナポリタンを食べ終わるとほぼ同時に、自家製プリンがやってきて、空いたお皿を下げてくれる。


お客の食事するペースを、ちゃんと確認してくれているようで、ありがたい。
ひょっとしたら、「いいトシこいてプリンを喰う怪しい客」として、監視されていたのかもしれんが(泣)。

プリンは、柔らかめの甘さ控えめタイプ。お子ちゃま口の私には、ちょっとカラメルが苦かったかな。


プリンを食べ終えたが、まだ紅茶が残っているし、待っているお客さんもいなかったので、その後ものんびりさせていただいた。
普段、喫茶店はあまり利用しない私だが、たまにはこうして、図書館で借りた本を読みながら、
ゆっくりくつろぐというのも、優雅でいいね。ただし、書籍の内容は、優雅ではなく濃厚だが(笑)。

※瑞佐富郎・著 「永遠の闘魂―アントニオ猪木 最後の日々と激闘62年の秘史」 

紅茶を飲み終え、お会計をお願いするためレジに向かう。
対応してくれた女性店員に、下高井戸店のことについてたずねたが、うまく意思疎通ができず。
忙しそうだったので、質問はまたの機会にして、退散。

ここで触れたように、立川市民の分際で世田谷区の烏山図書館で本を借りた帰りには、
世田谷区内の飲食店などでお金を落とすことにしている。だが、八幡山という土地は世田谷区内なのだが、
八幡山駅やルポーゼすぎさんの住所は杉並区であった! 世田谷の皆さん、ゴメンなさい。

約2週間後、借りた本を返した帰りに、八幡山店を再訪。
今回はお店の名物商品である、【ホットケーキ】の「プレーン」700円をオーダー。
飲み物は、先述した350円の「セット」には含まれていない、【フレッシュジュース】の「イチゴ(季節限定)」700円を選択。
カウンター席に座れたので、職人さんが調理する様子も、すべてではないが見学できた。

まずは生の苺を、牛乳と一緒にミキサーに入れて作る、イチゴジュースが登場。


アタマの部分には生クリームがデコレートされた、いわゆる映えるドリンクである。


昭和時代の家庭で、専用スプーンで潰しながら飲んだ、イチゴ入り牛乳を洗練させたような味であった。
数分後、職人風の男性が、銅板でじっくり丁寧に焼き上げた、プレーンホットケーキが提供された。


いかんせん、パンケーキの写真なんて滅多に撮らないので、どのアングルが正解なのかわからん。


とにかく、焼き色が綺麗でマーガリン(らしい)も華やかな、美しいホットケーキであることは理解してほしい。
なんとなく、ドラ焼きっぽくも見えるので、裏返してメイプルシロップをかけたときの画像も1枚。


上記ビジュアルの方が、我々の世代がガキの頃に食べたホットケーキっぽいよね。
たっぷり用意されていたので、マーガリンやシロップも使ったけれど、素朴な甘味があるので、そのままでも美味しかった。
立川市の『四つ角飯店』が、毎月5日、15日、25日は「餃子」を半額で販売するように、
こちらのホットケーキも、毎月5の付く日は「ケーキデー」として、200円で提供している。 ※別途ドリンク注文必須
もちろんサービス価格でも、職人さんは手を抜くことなく、1枚1枚丁寧に焼いてくれるはずだ。

現存の八幡山店を取材したネット記事によると、「1973年に下高井戸で創業、75年に現店舗に移転し、現在に至る」とある。
今年で50周年とはめでたいが、75年に移転どころか、90年代にも下高井戸店は存在していた。
私が八幡山店の初訪問時に、レジで店員さんに質問したのが、上記についての疑問であった。
再訪時も、ラストオーダー直前だったため、皆さん閉店準備で忙しく、質問なんてできなかった。
いかんせん人見知りかつ緊張しがちで、取材が苦手な私(←自称ジャーナリストのくせに)ゆえ、
3度目の訪問でも、質問できるかは怪しい。そんな私が選んだ方法は、お店のSNSに質問であった。

突然かつ、見知らぬ男からの質問にもかかわらず、お店の方がわざわざ時間を割いて、返答してくれた。
「一杯の水にも真心を込めて」のポリシーどおり、一通の怪しげなメッセージにも、真摯に回答してくださり、誠に感激である。
お店からのメッセージによると、どうやら記者の書き方が悪かったようで、
○かつては八幡山店も下高井戸店も、同時に営業していた
○本店は下高井戸で、以前は経堂にも店舗があった
○当時のオーナーは引退し、現在は娘さんが継いでいる

と教えてくださった。当然、すぐにお礼のメッセージを返信した。
なお、回答してくださった方は、現オーナーの旦那さんらしい。あのホットケーキを焼いていた職人さんかな?
さっき書いたように、人見知りかつ緊張しがちな私だが、ネット上だけでなく実際にお礼を伝えるべく、
近日中にルポーゼすぎさんに再訪するつもり。今度はアイスクリームが乗る「バニラホットケーキ」930円を食べたいね。



ルポーゼすぎ Repose Sugi
東京都杉並区上高井戸1-1-11 京王リトナード八幡山1F
京王線八幡山駅改札から徒歩約10秒、千歳烏山駅からは徒歩22分くらい
営業時間 9時~19時 ラストオーダーは18時半
定休日 不定休 6月27日はメンテナンスのため休業
※モーニングサービスあり、「お食事メニュー」は11時半~
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