愛知県名古屋市熱田区に式内社、尾張国三宮、宮中の四方拝で遥拝される一社の「熱田神宮」はある。伊勢神宮に次ぐ由緒ある大宮として知られる古社、三種の神器の一つ草薙剣を祀り社を建てたのが創始とされ、創建(伝)は景行天皇43年。主祭神は熱田大神である。神宮前駅より熱田台地の南端に鎮座する熱田神宮の「大鳥居」を潜ると約6万坪もの広大な境内にはクスノキ、ムクノキ、ケヤキ、エノキなどが生い茂り鬱蒼とした「熱田の森」には静寂さが漂い、神域という厳かな世界に誘われていく。この森には数本樹令千年前後と推定されるクスの巨木がある。両端に等間隔に設置されている常夜灯、綺麗に敷き詰められた砂利の参道を進むと神明造の「本殿」を囲むように、多くの「摂社」、「熱田神宮文化殿」、「熱田神宮会館」などの施設の他「佐久間燈籠」、「信長塀」、「土用殿」、「二十五丁橋」、「西楽所」、「清雪門」などが建ち並ぶ。年間800万人もの参拝者が訪れ、「熱田さん」として親しまれている「熱田神宮」、そこには1900年という悠久の歴史が息づいている。(1406)
愛知県犬山市犬山北古券に歴史の荒波を生き残った、国宝指定四城の一つ木曽川の南岸にそそり立つ「犬山城」(白帝城)はある。犬山城は豊臣秀吉が生まれた天文6年(1537)に織田信長の叔父である織田信康によって創建された。天守は現存する日本最古の様式だといわれている。犬山城の南の登城入り口近くには織田信長の叔父織田信康公や犬山城主成瀬家に所縁のある「犬山神社」、「猿田彦神社」、「三光稲荷神社」、「針綱神社」が城を護る様に鎮座している。悠久の歴史が伝わってくる石段を上り城門を潜るとオーラを放つ犬山城の雄姿が視界に迫ってくる。望楼型の天守構造、三重(高さ約19m=4階地下2階)の複合式天守閣へいよいよ登城である。やや直角に近い階段を一歩一歩上っていく。1階は納戸の間、2階は武具の間、3階は破風の間、4階は高欄の間となっている。柱や床に築城当時の歴史を刻んだ古木材の温りを感じながら歩けばミシミシと鳴る音や、床の隙間から微かに見える階下の間には少し怖さを覚えるほどである。望楼型の天守最上階を取り巻く回廊からは四方の美しい木曽川の眺めや、御嶽山、岐阜城、名古屋駅ビル、いろんな山、川の絶景を見ているまるで「殿様気分」になったような錯覚に陥ってしまう。天守閣の東方に櫓に囲まれた杉の木がここ犬山城の神木「大杉様」である。(1406)
三重県桑名市長島町駒江の長良川の河口に作られた総合レジャーランド ナガシマリゾート内に「なばなの里」はある。約8,000坪の広大な里内敷地には「ベコニアガーデン」と「バラ園」のアンデスの花園、花広場の方に行くと「あじさい・花しょうぶ園」がありいま旬のあじさい(約50種 70,000株)と花しょうぶ(約50種 8,000株)が満開となって見ごろを迎えており「あじさい・しょうぶ祭り」が行われていた。全長約200mのあじさいロード=歩経路には珍しいあじさいが展示してある。花の広場ではチューリップ、ダリア、コスモスの花が四季(季節)ごとに園内を彩る。里内には長島地ビール園、ベーカリーレストラン「マルセイユ」、イタリアンレストラン「麦」、とんかつ「かつ○」、中国料理「桃仙」、日本料理「翡翠」、「カフェ・ラ・テラス」、麺料理「芭蕉庵」など8店舗のレストランがあり、その周りにチャペルや村の市、里の湯、花市場、アイランド富士展望台もあり45メートルの高さから花の庭園を空中散策できるとか。「長良川水辺の夢のような小さな村」コンセプト通りの植物園でなんとも心癒される空間であった。(1406)
快晴の今日(6/15)10時から相模原公園「水無月園」で「しょうぶまつり'14」が開催された。三面ある菖蒲田には118種、26000株が植栽されているが池のあるメインの菖蒲田は伊勢系、江戸系、肥後系三種類が丁度見ごろを迎え大勢の花見客で賑わっていた。中央の菖蒲田とクヌギゲートよりの一番奥の菖蒲田はまだ開花途中でありもう少し時間がかかる様子である。開花してくれれば、今月いっぱいはなんとか楽しめるかもしれない。10時過ぎには絣の着物、頭に笠を被り、菖蒲の花を片手に3人の「しょうぶ娘」が登場すると華やかな雰囲気に一変、その周りはにわか撮影隊の輪が幾重もできていた。またDJI、空撮クアッドコプターで撮るマニアの方もいた。池戸はカモが一休み中。錦絵にも描かれている日本の風情を感じさせる菖蒲、この幾何学的な美しさは訪れた者だけへの贈り物である。久保田万太郎は「花菖蒲 ただしく水に うつりけり」と詠んでいる。(1406)
相模原緑区下九沢に横山段丘の起伏・自然を活かした植物園的な雰囲気を持ち、スポーツ・レクリェーション施設を備えた総合公園として平成3年に開園した「相模原北公園」はある。緑豊かな園内には「アジサイ園」、「菖蒲田」、「ロックガーデン(バラ)」、「梅園」、「ハーブ園」、「野草園」、「郷土の森」、「花木園」があり四季折々の花を楽しむことができる公園である。特に今が旬のアジサイ園には和洋種あわせて200種10000株を超えるアジサイが植えられており2006年にはアジサイの名所として東日本2位にランキングされたとか。訪れた日は、全体的には7、8分咲きで、来週(6/15)開催される「アジサイフェア'14」頃には満開近くなるであろう!!その名を「七変化」(土壌の酸性度と時間の経過で花の色を変えることから)と言われる華やかなアジサイが園全体を白、ピンク、赤、青色に染めあげてくれるにに違いない。雨空の下、花色といい、花姿といいさまざまに咲くアジサイを存分に観賞し記憶にとどめておきたい。(1406)