座間市にある「イオンモール座間」の1階と3階には「クルマの展示」のブースがあり、定期的に展示車が交換されている。現在展示されているのは1966年第3回日本グランプリ優勝車、レースカーとして名をはせた「プリンスR380(A-Ⅰ)」である。この車はプリンス自動車工業が開発した日本初のプロトタイプレーシングカーである。「プリンス自動車」と「日産自動車」の合併後は「日産R380」と改名した。通称「サン・パー・マル」。1964 (昭和39) 年の第2回日本グランプリで「スカイラインGT」が「ポルシェ904」に優勝をさらわれたプリンス自動車工業が「打倒ポルシェ」を期して開発した、戦後日本初のプロトタイプレーシングカーである。開発責任者の桜井眞一郎(1929~2011)がブラバムのレーシングマシン・BT8を参考にしたスペースフレームシャシーにオリジナルのアルミボディを載せグロリア用のG7型OHCをベースに専用設計されたGR8型・4バルブDOHCエンジンをミッドシップに搭載した。実戦デビューとなった1966年 (昭和41) の第3回日本GP(富士スピードウェイ)でポルシェ906を破り優勝し輝かしい戦歴を有する。(2305)



