思い出の釣り・これからの釣り

欧州の釣り、竹竿、その他、その時々の徒然の思いを綴るつもりです

フランスのハックルと毛鉤巻きの映像

2021-11-06 11:59:52 | ハックル/Hackles
フランスで今も生産されるドライフライ用のハックルについては以前より紹介させて頂いております。coq de pêcheはそうしたハックルを取れる特定の種類の雄鶏を指す言葉。これでYouTubeを検索すると色々な画像が出て来ます。



その中で興味深かったのがTF1が1984年に放送したと思われる上の画像。Jean Louis Poirot(ジャン・ルイ・ポワロ)氏という釣り人且つプロの毛鉤製作者を通じて毛鉤釣りと毛鉤作成、その材料となるハックルを提供する鶏を紹介する番組です。4:53に出てくる雄鶏は今もCorrèzeで飼われているLimousin種のcoq de pêche。18:26から18:30にかけての映像はPoirot氏が巻いた毛鉤を暗い背景と明るい背景で見たもの。18:44から映される毛鉤を巻くシーンでは、独特のバイスを使いアイ側をバイスで固定し、ボビンは使わず素手で太めの糸(絹糸?)を巻いてドライフライを作る様子がとても興味深いもの。22:20以降は毛鉤用の鶏の品評会の様子が映されております。
毛鉤作成用のハックルといえば米国のジェネティックしか知らない人が殆どと思いますが、それは歴史が紡いで来たハックルの世界のほんの一部。英国でもハックルを細々と生産しているところがありますが、フランスでは今もcoq de pêcheの伝統は続いており、そのハックルを日本からでも入手出来るのです。

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4 コメント

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クリール… (yugawaski)
2021-11-08 20:31:56
こんばんは。
本題とは逸れてしまいますが、画像に登場するクリール、何とも独特の形をしていますね。
詳しくは確認できないのですが、柳のクリールなのでしょうか、それにしても面白い形です。
アングラーズガイドに登場する英国のクリールとも違うし、もちろん日本の竹魚籠とも違う…
シトロエンやルノーといった、古いフランス車を見た時のような感じを受けました。
ドイツともイタリアとも英国とも違うんですよね。
底拡がりのシェイプからすると、日本とは入れる鱒の大きさも違うんでしょうね(笑)
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Unknown (budsek)
2021-11-08 21:33:48
yugawaski様
コメントを頂き大変ありがとうございました。
確かにおっしゃられる通りの、独特な形の魚籠ですね。多分柳で作られたものだと推測致しますがフランス全土がそうなのか、フランス中央部の山岳地帯の魚籠なのか不勉強で全く存じません。
この放送で特に興味深かったのはアイを固定して毛鉤を巻く方法だったのですが、日本の昔の毛鉤も同じ方法で結んでいたという話を伺いました。江戸時代か何かにオランダから入って来た方法ではないかと。フランスもオランダも陸続きですので昔の欧州の毛鉤作りの伝統的な方法なのか?と興味深かったこともあり本ビデオを紹介致しました次第です。
1984年というと既に毛鉤釣りをしていたのですが、例外を除けば日本の書籍で紹介されたのは米国の情報だけと言って良い状態だったので、同時代にフランスでこのようなことしていて、更に今に到るまでハックルの品評会をやっているという奥の深さに当時接することが出来なかったのは残念なことだなあと思いました。
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素敵ですね (kebari and Fly)
2021-11-09 20:19:47
つい最近、YouTubeでフランスのハックルが今も脈々と生産されている事を知り驚きと共に羨ましさと米国からの情報が多過ぎて今までの情報を一蹴してしまった淋しさと残念さに・・・、仏もそうですが伊とか西班牙の情報も恣意的な面も含めてストレートに伝わっていなかったと今になれば良く理解できます。
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Unknown (budsek)
2021-11-10 21:25:41
Kebari and Fly様
コメントを頂き大変ありがとうございました。
フランスハックルの他にも2016年2月28日のハックルの記事に乗せましたスペインの所謂レオン鶏のハックル等、欧州には日本では知られていないものの伝統を保持し続けるハックルが残されていて、毛鉤釣りの楽しみを増やしていることに感謝しております。一方、日本でも昔のハックルの残照がひっそりと残っていて復活の可能性もあるのではないか、という状況なのを最近伺い知りました。
何か追加の情報がありましたら、紹介していきたいと思っております。
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