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名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

SS2-2 三間飛車に45歩急戦の新研究(15)

2023-11-21 | 基本定跡の研究

昨日の形の続きです。

後手が64歩を突かないで53銀型ならば、45歩から攻めます。45同歩同桂

88角成同玉44銀66角

43金は先手良しでした。43歩を調べてみます。同じように46銀と上がって

73角には(64角もある)48飛

先手は35歩や55歩から攻める手があります。後手が攻めるならば24歩ですが、55歩

25歩54歩では攻めているところが違うし、22飛が66角の射程に入っていますね。55同歩には54歩ですから、55同銀のほうがましなのですが、同銀同歩77桂

この図の評価値は+874、先手優勢に近いです。45桂は死にません。

後手としてはもう少し様子を見るしかないようですが、

この図に戻って、64歩77桂63金68金寄24歩

あまり待っていると先手は銀冠にするだけです。35歩25歩34歩

3筋の攻めのほうが速いので、32飛の受けに35銀

35同銀は33歩成から攻めれば先手有利です。62角の受けには22歩があって先手の攻めが続きます。なので65歩同桂19角成44銀同歩53桂右成

というのが派手な変化です。64金44飛65金41飛成

先手は駒損なのですが、12飛22歩73馬77金

後手から64桂を打たれる筋が厄介なので、角は取らせます。66金同歩22飛63金

まあまあ自然に進んだとして、先手は駒損ながら攻めが続きます。この図の評価値は+486の先手有利。先手が駒損になるのが心細いですが、有利だとわかっていれば攻め続けることができます。

この図で43金と43歩を調べました。他に42飛には46歩

24歩の攻めがありますから、37角29飛15角成とするのですが、16歩37馬24歩

これで評価値は+511の先手有利。後手が暴れてきても対応は易しそうです。

この変化は明日もう一つ調べて終わりにします。

 


SS2-2 三間飛車に45歩急戦の新研究(14)

2023-11-20 | 基本定跡の研究

後手が64歩を突かない指し方の次は

53銀と上がる形を調べます。45歩同歩同桂

88角成同玉44銀66角

受け方で岐れますが、43金には46銀64角48飛

先手からは35歩同歩同銀のねらいがあります。(44角同金53銀もあるのですが、73角44銀成26角と返されるので効果は薄いようです。) それを受けての12飛に、先手も47飛と浮いておくのが良いようです。

というのは、後手から35歩同歩36歩のねらいが生じているのですが、35歩には24歩同歩35銀と返します。

35同銀同歩のところで後手の指し手がいくつかありますが、44歩ならば27飛

とできるのが、47飛と浮いていた効果です。この図の評価値は+345の先手有利。後手から35歩と動くのは無理なようです。

戻って

後手が83銀~72金としていたら、先手も87銀~78金と動きを合わせます。

24歩と動かれたら(24同歩に22飛の意味) 35歩

(35同歩には24歩22飛35銀) 25歩34歩32飛

ここは22歩もあるようですが、33桂成同桂同歩成同金45歩

53銀には35歩を打っておきましょうか。

この辺りは互いに手が広いのですが、44歩には55歩43金56桂

73角44歩同銀同桂同金54歩

45歩57銀55金53歩成

変化の一例でしかありませんが、評価値は+292で先手良しです。全体に先手が押しているようです。

後手の53銀の形は有力なので、明日ももう少し調べてみるとします。

 


SS2-2 三間飛車に45歩急戦の新研究(13)

2023-11-19 | 基本定跡の研究

天守閣美濃の弱点は玉頭なので

後手は64歩を突かないで74歩や84歩を急ぐこともできます。37桂を跳ねているので四枚美濃でもないでしょうから、6筋の位取りにこだわらなくても良いということでもありますね。

64歩の代わりに73桂とした図です。48飛に64歩ならば前に調べた形ですが、先手は48飛としないで75歩同歩45歩同歩66銀

同じ筋で攻めることができます。83銀の受けならば、45桂44角75銀

88角成同玉39角が両取りですが48飛。

48同角成としないのは後ほど。48同角成同金74歩66角

44歩84銀同銀同角

45歩66角33銀75歩

65銀74歩同銀95歩

この図の評価値は+540の先手有利なのですが、駒損なので鋭い攻めがあるということなのでしょう。95同歩92歩同香84銀

これは93歩や91角同玉73銀成をねらっています。それを緩和する75歩には76歩と合わせて、72金93歩同香75歩65銀74歩

これで93銀不成と91角同玉73歩成の筋があって、先手優勢です。知らないと踏み込めない手順でしたが。

途中の変化は

ここで角飛の交換をしない場合です。74歩66角44歩84銀同銀同角

先手は同じように進めます。48角成同金が入れば合流しますが、45歩66角33銀には45飛

後手は歩切れが痛いのです。66角成同歩44銀打同飛同銀75歩は先手有利です(後手は受けに適した駒がない)から、83銀41飛成51金引49竜

この図の評価値は+825もあります。桂と歩2の交換で竜を作っているから先手の駒得というべきでしょうか。76桂の傷がありますが、単独ならば問題なし。この先はゆっくり指す方針で、42飛とぶつけられても交換してはいけません。

さらに戻って

後手が84銀の代わりに46歩と突きだすと少し変わります。48飛83銀45桂44角75銀

88角成同玉47歩成同飛74歩66角

44歩の受けに84銀同銀同角でも悪くはないのですが、飛を使う含みで44同角12飛

24歩同歩74銀同銀22歩

銀損ですが駒は取り返せます。この図の評価値は+382の先手有利。

後手は73桂を急ぐと桂頭にリスクがあるということなのでした。

 


第248回名南将棋大会(壱)結果速報

2023-11-18 | 名将会

本日は第248回名南将棋大会(壱)を開催しました。5クラスとも4連勝で決着しました。結果速報です。

A級優勝

大野真弥さん

B級優勝

岡崎寛人さん

C級優勝

山田大翔さん

D級優勝

濱地晶仁さん

E級優勝

天野一雄さん

優勝された方々、おめでとうございます。

参加された皆様、ありがとうございました。

 

トーナメント表の画像です。

 

 

 


SS2-2 三間飛車に45歩急戦の新研究(12)

2023-11-18 | 基本定跡の研究

37桂22飛の形から

天守閣美濃に組む作戦の続きです。

後手が金銀を動かさないで、4段目の歩を突いて待った場合。(昨日は84歩のところを73桂として、桂頭を攻める順を調べました。) すぐに45歩を突いてもうまくいかないので、48飛とまわります。45歩同歩33角成同桂45桂のねらいがあるので、43銀45歩42飛

43銀が53銀でも同じです。振り飛車らしく4筋を守ります。44歩同銀の局面が難しいのですが、35歩

積極的に攻めてみます。35歩同歩24歩同歩(24歩同歩35歩同歩でも同じ)34歩22角28飛

飛を2筋に戻します。24飛は防げないので、36歩24飛37歩成45歩

桂を取られて と金が残っていますが、銀は取り返せます。今度は後手の作戦分岐です。65桂には44歩

57桂成同金を入れると、44角66桂

何か74桂を受けさせて21飛成とできるので、先手良しです。

後手は57桂成を急がないほうが良く、

44同角を選びます。66銀22歩65銀

88角成同玉47と68金寄

この図の評価値は+144の先手ペース。65歩には64角があるので、先に46角のほうでしょう。33歩成同桂34飛

65歩33飛成19角成55桂

この図の評価値は+241に上がっています。64角のねらいがあるので、73銀打には53銀

戻って

53銀打には35角44歩45桂

先手の攻めが続いて先手有利になっているようです。

後手からの有力変化は、65桂のところで46歩

と金を活用します。46同銀36と47歩68銀47歩成59金引

ここでの最善手は48歩だというのですが、見えにくい手です。44歩に49歩成

49同金44角に59金右としないと

21飛成に88角成同玉57と を食らうところでした。88角成同玉48と21飛成59と同金と進んで一段落。

この図の評価値は+123、先手ペースですがまだ難しいです。47飛成33歩成35角48歩・・・終盤の寄せ合いに向けての駆け引きが続きます。

この形は難しくても、先手の攻めは続くのでまあまあというところでしょうか。

 


SS2-2 三間飛車に45歩急戦の新研究(11)

2023-11-17 | 基本定跡の研究

序盤の駒組の順番を変えて

急戦を先に見せて22飛を強要してから天守閣美濃に囲えばよいという気づきでした。

後手が左翼を動かさずに待つ方針はどうでしょうか。ここはすぐに45歩と突いても手が続きません。銀冠に組みなおすというのもあるのですが、攻めて有利になるならば簡単ですので48飛とまわります。後手が73桂としたら75歩。

AIはこういうのを平気で考えます。75同歩に45歩同歩66銀

後手の7筋のほうが薄いだろうという指し方です。45桂は約束されているので、63金の受けでしょう。45桂44角75銀

88角成同玉74歩84銀

銀は突進するのです。83歩ならば銀桂交換ですが、後手は歩切れなので77角から攻めやすくなります。受けとしては44歩のほうが優りますが、41角と打ち込んで

63角成同銀83金は寄り筋です。受け方は2通りで、52角は同角成同金95歩

これで先手優勢だと。評価値は+1056です。95同歩に92歩同香93歩同香同銀成同玉71角

合駒は95香から王手して取ることができますね。83玉と逃げて94歩同玉44角成12飛24歩同歩34馬・・・という調子です。

ということで、途中の61角には62金上のほうが良いというわけですが、

75歩同歩74歩65桂66歩

45歩65歩53銀85桂81桂75銀

途中で後手に66角を打たれても構いません。この図の評価値は+677の先手有利です。

後手は何か金銀を動かさないといけないようです。その配置のいくつかは、最初のころに調べたように、先手有利になります。抜けているところや、新しく出てきそうな形を調べていきましょう。

 


SS2-2 三間飛車に45歩急戦の新研究(10)

2023-11-16 | 基本定跡の研究

話はかなり前に戻ります。

通常の45歩急戦で調べたように、先手が37桂を跳ねると後手は22飛が最善手でした。ここから天守閣美濃に切り替えます。96歩94歩57銀72銀86歩

64歩87玉53銀78銀42飛

後手は32飛~22飛~42飛としているので、昨日まで見てきた最善の陣形には1手遅れているのです。45歩の仕掛けに74歩ではなくて84歩のほうが効果が高いですが、44歩同銀45歩

45同銀は後で考えるとして、53銀ならば46銀22飛

後手の最善の受け方です。ここは33角成ではなくて55歩、取れば右銀が進出します。63金に54歩

どちらから角を交換するかでちょっと変わってきますが、88角成同玉54銀には77角

33角ならば44歩42飛45銀

45同銀同桂44角に24飛

24飛の代わりに46歩を打っておくのも有効です。この場合は77角成同桂45飛21飛成と攻め合ったときに75桂の傷があるので24飛のほうが優るようです。評価値は+216の先手良し。先手玉に不安が少ないので、実戦的にも指しやすいでしょう。

ちょっと戻って、77角に44歩が受けの手筋です。

44同歩23飛43歩成同飛45歩

33角同角成同桂24飛

この図の評価値は+347の先手有利です。自然な45桂には同桂同銀44歩同飛55銀

逆先を取って飛を成り込めばよいです。

 

さらに戻って、後手から角を交換しないと

44歩42飛45桂

先ほどは角を交換して77角33角と打ち合った形でしたから、この45桂ではなくて45銀でしたが、この場合は後手から85歩を突く味があるのでちょっと面倒なようです。45桂と跳ねてしまえば44角同角同飛24飛

45銀には66角を利かして

この図の評価値は+166の先手ペース。55歩は同銀と取りますし、41飛には45銀同飛21飛成から寄せ合います。

かなり戻って45歩を同銀の場合は

先手に選択肢がありますが、45同桂同飛33角成同桂24飛

この図の評価値は+290の先手良しです。舟囲いだと後手から88角成同玉とされて形が乱れることを気にしなければならないですが、この天守閣美濃では大差ありません。

 

さて後手が1手損すると先手の攻め方がわかりやすくなりました。

ということは、先手三間飛車に対して採用したら、昨日まで見てきた攻め方を採ればよいということですね。玉回りの嫌味をいとわなければ後手番の急戦も可能です。

 


SS2-2 三間飛車に45歩急戦の新研究(9)

2023-11-15 | 基本定跡の研究

天守閣美濃+45歩急戦の続き、今日で一区切りです。

53銀~42飛に45歩の仕掛け。84歩46銀に85歩というのが

最後の有力変化です。85同歩に73桂とためて、先手は44歩の取り込み。

44同飛、同角、同銀の3通り。44同飛は45桂86歩

この歩を取ると45飛33角成85飛・・・8筋で先手を取られて後手有利になります。なので98玉とかわして、42飛に53桂不成

33桂不成では46飛で悪いです。53桂成もあるのですが、53桂不成46飛61桂成のほうが確実です。よって後手は53同金と取って48飛

この図の評価値は+240の先手良し。8筋は気になりますが、駒得(右桂がさばけた)というのが大きいです。

44同角は

55歩65歩35歩45歩

45同桂64銀48飛

55銀同銀同歩54歩

こんな攻防ですが、この図になれば評価値は+535の先手有利です。

最後に44同銀は

45歩86歩98玉

やはり叩かれたら98に引くのが最善です。53銀33角成同桂24歩同歩同飛

角を交換した方が8筋を受けやすい意味があります。この図の評価値は+193の先手良し。

ずいぶん難しいのを調べましたが、

この図の仕掛けは成立します。

でも変化を調べているときにあることに気が付きました。この図は回避できるのです。皆さんも気が付いたでしょうか。

(無駄なことを調べた気はしますが、勉強にはなりました。)

 


SS2-2 三間飛車に45歩急戦の新研究(8)

2023-11-14 | 基本定跡の研究

天守閣美濃+45歩急戦の検討はまだ続きます。

この仕掛けから始まって

84歩46銀が基本図ですが、75歩というのも厄介な手です。

後手が45歩を取れば決戦になるので、その前に先手玉に手を付けておこうという攻撃的な手段ですね。75同歩85歩に77銀と受けます。

86歩同銀85歩に77銀と戻って一息つきます。

銀を繰り出すための65歩に35歩の反撃ですが、後手が45歩を取って決戦です。

45同桂が両取りですが64銀

33桂成46飛は後手有利です。78玉と我慢して、44角24歩33桂

33同桂成で分岐しますが、激しいのは77角成同角46飛

後手は角桂と銀の交換でも飛をさばきました。でもここは37角がぴったりの手で、45歩に34成桂

63金を待って、46角同歩11角成

この図の評価値は+190、先手良しです。

途中での後手の分岐は33同桂成に同角、ちょっと自重した手です。

47歩に76歩同銀88角成

角をさばかれます。88同玉86歩に74桂

強く反撃します。82角を打たれないように92玉の一手。84歩の垂らしに73銀引がしぶとい手です。

互いに自陣整備をすることになりそうですが、29飛63金78金84銀85歩64桂

84歩76桂77玉

この図の評価値は+158、機を見て端攻めがあるので、先手ペースではあるのですが、この図に至るまでも難しい手が多いです。

 


SS2-2 三間飛車に45歩急戦の新研究(7)

2023-11-13 | 基本定跡の研究

天守閣美濃+45歩急戦の続きです。

後手の53銀~42飛の待ち方が一番難しくて、45歩84歩46銀に、73桂と45歩を見てきました。 今日は65歩を調べてみましょう。

44歩に同角は同角同銀24歩

24歩のところではすぐに64角を打ちたくなりますが、角飛交換だけなのであまり得ではありません。でも逆に後手から64角を打たれてしまいまして、47金85歩同歩35歩

結構嫌な形です。26飛45歩57銀

後手は歩切れなので、24歩同飛33桂21飛成

36歩同金35歩26金に86歩88玉が入れば、37角成に11竜

後手が8筋に歩を打つと、香を取って84香が厳しくなるのです。26馬には84香(73玉には81香成)83桂64角

73金42角成同金22飛

両取りで返して先手有利です。

後手は26金を取ることができず

この図では73桂が最善ですが、84歩に71桂も欠かせません。

歩切れで7筋が壁になりましたね。95歩同歩98香打

これで先手有利です。評価値は+424

途中で後手が86歩を打たない場合は

37角成に11竜では84香が厳しくないから、34歩のほうが良いようです。19馬33歩成同銀84桂

この図の評価値は+197の先手良し。ちょっと駒得になります。

かなり戻って

44同角は先手良しになりました。他に85歩同歩44銀というのもあります。

45歩に86歩97玉

86同玉は45銀(88角が浮いている)33角成同桂で、飛角銀桂をさばかれて先手不利になるところです。でもこの形で耐えているようで、53銀24歩同歩33角成同桂24飛

ここまで進めば評価値は+232の先手良しです。

途中24歩を同角とするのは

35歩同歩26飛としておいて

評価値は+360の先手有利です。

玉頭に嫌味が付くので難しいのですが、それをいとわなければ先手良しになる新定跡です。