名南将棋大会ブログ 名古屋

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SS2-1 三間飛車に45歩急戦(2)

2023-10-02 | 基本定跡の研究

仕掛けのところで

2筋4筋5筋の順で歩を突き捨てて攻めるのが本筋ですが、順番が違うとどうなるでしょうか。45歩を先にすると、35歩同歩45歩

2筋の歩を突き捨てそこなったということになります。途中の35歩を突かれたところで24歩は同角と取られそうですし(評価値-233の後手良し)。ここで33角成同銀26飛とすれば

一応収まるのですが、評価値は0近辺の互角です。

では戻って35歩同歩45歩に24歩は

88角成同銀36歩23歩成

飛の取り合いは先手が良いですが、35飛32と43銀38歩

38歩の代わりに21飛成とするか、32と43銀を入れないか、という選択肢があるのですが、それを含めて評価値は0近辺の互角です。

ということで、この場合の定跡手順としては44歩なのですが

36歩16歩37歩成同銀

桂損でも36銀~45銀までできれば先手良し、という古い定跡が、5筋を突き合っていない形でありました。でもこの場合は55歩同角53銀

後手は54歩を突いてあるので抑え込みが間に合いません。この図の評価値は-403の後手有利。

よって先手の最後の望みは16歩ではなくて45桂

自然な手ですが、後手には15角があります。2筋の突き捨てが入っていれば・・・。でも43歩成同銀44歩

ダンスの歩のような手筋がありまして、44同銀同角42飛53銀

44飛同銀成37歩成よりも、53同金同角成45飛のほうが難しいようです。47金打と受けて

37銀36金48飛成

48同飛同銀成同金52銀

52銀のところは手が広いのですが、この銀打が一番難しいようです。52同馬同金22飛51金58金寄

38飛21飛成41歩47銀39飛成

やっと一段落して、評価値は+100、終盤では互角です。角と金銀の二枚替えで先手良しに見えますが、玉の堅さの差が小さく、難しいということなのでしょう。

おまけで、55歩を先にすると

これを先に突き捨てる定跡との混同です。55同歩24歩は同角のほうが困るのですが、24同歩だとしても(24歩同歩55歩の順番にしたら合流する)45歩

45同歩と取ってもらえれば定跡に戻って先手有利になるのですが。でも53銀には55角くらいしかなく

評価値では-90ほど、後手ペースです。先手の継続の攻めがありません。

ということで、手順前後に気を付けて、2筋4筋5筋の順番での歩の突き捨てが正しいです。

 


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