仕掛けのところで
2筋4筋5筋の順で歩を突き捨てて攻めるのが本筋ですが、順番が違うとどうなるでしょうか。45歩を先にすると、35歩同歩45歩
2筋の歩を突き捨てそこなったということになります。途中の35歩を突かれたところで24歩は同角と取られそうですし(評価値-233の後手良し)。ここで33角成同銀26飛とすれば
一応収まるのですが、評価値は0近辺の互角です。
では戻って35歩同歩45歩に24歩は
88角成同銀36歩23歩成
飛の取り合いは先手が良いですが、35飛32と43銀38歩
38歩の代わりに21飛成とするか、32と43銀を入れないか、という選択肢があるのですが、それを含めて評価値は0近辺の互角です。
ということで、この場合の定跡手順としては44歩なのですが
36歩16歩37歩成同銀
桂損でも36銀~45銀までできれば先手良し、という古い定跡が、5筋を突き合っていない形でありました。でもこの場合は55歩同角53銀
後手は54歩を突いてあるので抑え込みが間に合いません。この図の評価値は-403の後手有利。
よって先手の最後の望みは16歩ではなくて45桂
自然な手ですが、後手には15角があります。2筋の突き捨てが入っていれば・・・。でも43歩成同銀44歩
ダンスの歩のような手筋がありまして、44同銀同角42飛53銀
44飛同銀成37歩成よりも、53同金同角成45飛のほうが難しいようです。47金打と受けて
37銀36金48飛成
48同飛同銀成同金52銀
52銀のところは手が広いのですが、この銀打が一番難しいようです。52同馬同金22飛51金58金寄
38飛21飛成41歩47銀39飛成
やっと一段落して、評価値は+100、終盤では互角です。角と金銀の二枚替えで先手良しに見えますが、玉の堅さの差が小さく、難しいということなのでしょう。
おまけで、55歩を先にすると
これを先に突き捨てる定跡との混同です。55同歩24歩は同角のほうが困るのですが、24同歩だとしても(24歩同歩55歩の順番にしたら合流する)45歩
45同歩と取ってもらえれば定跡に戻って先手有利になるのですが。でも53銀には55角くらいしかなく
評価値では-90ほど、後手ペースです。先手の継続の攻めがありません。
ということで、手順前後に気を付けて、2筋4筋5筋の順番での歩の突き捨てが正しいです。
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