角頭歩戦法の続きです。
すぐに25歩を突くのは難しいので、一度68玉としてみます。実はこれで評価値は先手良しなのですが。54歩に25歩同歩同飛88角成同銀22飛
22同飛成同銀53角27角
ここは安用寺先生がさらっと触れている48金45角成26角成
とするほうが評価値は+122の先手ペースです。
戻って
26飛も見えるのですが、49角成22飛成52金打
こちらは先手やや不利とされているのですが、評価値では-397の後手有利です。
さらに戻って
定跡本では触れていないのですが、22同飛成ではなく、23歩52飛28飛
この図の評価値は+278の先手良しです。ゴキゲン中飛車に比べても2筋で損をしているでしょう。先手としてはこれだけ知っていれば良いのですが、
25歩を決行せずに78玉というのも定跡本に書いてあります。88角成には同玉、22飛に77角33角と打ち合って
ここから66歩と止めて持久戦にすると
評価値は+184、確かに先手十分ではあるのですが、元の評価値はより高かったので、おとなしく指し過ぎているかという感じです。
戻って
88角成に同玉と指していたので、33桂と跳ねる手があります。
23角に45角という対応があります。78玉と戻って
この形は32銀に同角成同金46歩で角が捕まっています。なので後手としては42金46歩22銀
こういう形で角を取り合います。45歩23銀となって
評価値は+227の先手良し。31角から馬を作るのが最善です。定跡本では22角12香31角成52金上
ここで48飛がちょっとおかしな手で、53角38銀62飛47銀61飛56銀64歩58金右62玉
後手は馬の捕獲に成功します。後手有利となっていますが、評価値は77なので、まだ先手ペース。
戻って
後手は53角と手放すのでは不満です。48飛には53金直と対応して、68金52飛28銀32金21馬42飛36歩61玉37銀72玉
こういう図を目指せば評価値は-117、後手ペースです。
また戻って
23角以外に53角もあります。42角同角成同金
先手は1手損しても、後手の向い飛車を防いだという指し方です。後手は相居飛車の銀冠を目指す方が優りますが、48銀53金58金右22飛
まだ向い飛車にすることはできます。安用寺先生はここから駒組を進めて
この図の評価値は+147、先手満足だと。まあそうなのですが、最初のころの評価値と比べると損をしている感じはします。
ということで先手の対応策は
一度68玉としてから、54歩ならば25歩同歩同飛88角成同銀22飛
22同飛成ではなくて23歩52飛28飛
これを覚えておけば良いです。やはり後手の角頭歩戦法は奇襲の域を出ないのでした。