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大山将棋研究(936);四間飛車に棒銀(脇謙二)

2018-07-04 | 大山将棋研究
今日の棋譜20180704
昭和63年1月、脇謙二先生と第13期棋王戦です。

大山先生の四間飛車に脇先生は棒銀です。

大山先生は袖飛車で対抗して

脇先生の66銀は一番普通の受け方です。

銀をぶつけていったのですが、46歩~45歩同歩44歩(同銀同銀同角32飛成)52銀左34銀44角という手順が定跡化されていたはず。対中飛車だったかもしれませんが。

銀交換の後、大山先生は28銀。この筋は二枚落ちで出てくるのですが、あまり良い手ではないけれど上手も少し困る、というやつでしたよね。平手では筋が良いとは言えません。

36飛は34銀を狙っているので、大山先生は34歩と受けて

37桂に19銀不成(35香狙い)、34飛から少し進んで

大山先生の香得でも11香21桂は働きにくいから威張れないのです。脇先生は34銀と打ったのですが

32香を打たれて

どうにか収めたというだけでは先ほどの34銀は失敗でしょう。でも形勢は難しいです。

65歩には77銀が普通なのですが、57に引いたのは

角筋を通しておいて

桂を捨てて

11角成が狙いでした。これをやるならば46歩~45歩のほうが筋なのですが、37銀成同飛76桂もあるから仕方なかったのでしょう。さて76歩を打たれて、後手の77桂は今は怖くないけれど消しておきたいと思うのですが。つまり78歩か77歩かというところです。

脇先生は79玉から21馬?大胆ですね。77桂を食らっても大丈夫なのでしょうか。

端を攻められて、歩切れなので95同歩しかないだろうというところなのですが

66歩に77桂。79玉は34銀で困っていますね。88玉でも相当に怖い。やむなく取ったのですが

簡単に終わってしまいました。

大山先生のほうが駒落ちの上手みたいで筋悪の28銀を打ったら、下手に筋の良さそうな効率の悪い手を指してもらって、簡単に終わったという感じが残る棋譜でした。脇先生の指し方も難しいのですが、本譜の展開では勝ちにくいだろうと思います。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.40 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:脇謙二6段
後手:大山十五世名人
先手省略名:脇
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 6八玉(59)
8 4二飛(82)
9 7八玉(68)
10 6二玉(51)
11 5六歩(57)
12 7二玉(62)
13 5八金(49)
14 8二玉(72)
15 9六歩(97)
16 9四歩(93)
17 3六歩(37)
18 7二銀(71)
19 6八銀(79)
20 4三銀(32)
21 5七銀(68)
22 6四歩(63)
23 2五歩(26)
24 3三角(22)
25 3七銀(48)
26 3二金(41)
27 6八金(69)
28 7四歩(73)
29 2六銀(37)
30 6三銀(72)
31 3五歩(36)
32 7二飛(42)
33 3四歩(35)
34 同 銀(43)
35 3八飛(28)
36 4三銀(34)
37 6六銀(57)
38 5四歩(53)
39 3五銀(26)
40 6二金(61)
41 3四銀(35)
42 同 銀(43)
43 同 飛(38)
44 2八銀打
45 3六飛(34)
46 3四歩打
47 3七桂(29)
48 1九銀(28)
49 3四飛(36)
50 2八銀(19)
51 3六飛(34)
52 5三金(62)
53 1六歩(17)
54 4三金(32)
55 3四銀打
56 同 金(43)
57 同 飛(36)
58 3二香打
59 3六飛(34)
60 5一角(33)
61 3四歩打
62 4三銀打
63 3五金打
64 6五歩(64)
65 5七銀(66)
66 7五歩(74)
67 同 歩(76)
68 同 飛(72)
69 6九玉(78)
70 7四飛(75)
71 4五桂(37)
72 同 歩(44)
73 1一角成(88)
74 7六歩打
75 7九玉(69)
76 7三角(51)
77 7五歩打
78 同 飛(74)
79 2一馬(11)
80 7七桂打
81 3一馬(21)
82 6四角(73)
83 7八歩打
84 8九桂成(77)
85 同 玉(79)
86 9五歩(94)
87 6六歩(67)
88 7七桂打
89 同 歩(78)
90 同 歩成(76)
91 6五歩(66)
92 9六歩(95)
93 6四歩(65)
94 9七歩成(96)
95 投了
まで94手で後手の勝ち

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