名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

大山将棋問題集20210607

2021-06-07 | 大山将棋研究

先手番梶先生の手を考えます。

第1問

 

93歩成が入って指しやすくなったかも。受け方の比較です。

A 59金引  B 59金寄  C 59銀

 

第2問

 

あちこちで駒がぶつかっているので悩みます。一番大事なのは。

A 92歩  B 53角成  C 62銀

 

第3問

 

互いの玉の詰む詰まないを読む必要があります。

A 27香  B 63香  C 73金

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大山将棋研究(2004);四間飛車に中央位取り(梶一郎)

2021-06-07 | 大山将棋研究

今日の棋譜20210607

昭和33年7月、梶一郎先生と第2回日本一杯争奪戦です。優勝者は名人と対局するので、大山先生が参加するのは初めて。

大山先生の四間飛車です。振り飛車が続きますが、四間飛車が多いです。居飛車の研究が少ない時代ですから、目先を変える必要はなかったということでしょう。

梶先生はどの作戦にするか悩んでいた感じですが、中央位取りに。

四間飛車のほうは、香を上がって飛を引いて待つというのが受けの形です。

45歩同歩同桂の攻めがうまくいかないという定跡は知られていたのでしょうか。梶先生は45歩同歩同銀でしたが、大山先生は54銀と出ます。54同歩は88角成同玉55角、54同銀同歩も居飛車は抑えきれません。24歩も入らないでしょうし、44歩45銀同桂44角や46歩55銀もおかしな感じですから、

46銀(56銀上だと少し違う)45銀同桂と進みました。51角54歩ならば居飛車が良くなりそうですが、

大山先生は56銀を打ちます(前に56銀上だとこれはない)。33桂不成に

46飛21桂成49飛成。角桂と銀の交換では大損ですが、先手の飛角が働いていません。攻め駒3枚ですが、先手玉が薄いので、攻めがつながれば後手有利になります。

95歩に65桂、これが4枚目の攻め駒です。後手有利になりそう。

94歩57銀打93歩成。これは清算して85桂を打たれると、57銀が質駒ということもあり、後手玉はかなり危ないです。大山先生の57銀打がおかしくて、92歩と謝っておくか、57桂成ならば話が違ったでしょう。

71玉に59銀の受け。

58銀不成同銀19竜54歩、後手玉が堅くないので、先手が指しやすくなっていると思われます。54同歩は44角で合駒を打たされるのがつらいところ。

17竜53歩成同金、ここは何かありそうです。26飛を守るのはばからしいので取らせるとして、攻めの筋は54歩同金66桂です。88角が働かないのが気になれば、33角成としてからか。44角打は良さそうに見えますが、77香を打たれてだめです。

梶先生は88角を44に捨てます。44同金53角62金44角成は先手優勢ですね。飛にひもが付いているし、これも好手でしょう。

52歩の受け(これがしぶとい)に54桂は急ぎ過ぎたということになるのかもしれません。詰めろで角も桂も取られないのですが、

81香を打たれてどうするか。この95角は詰めろですが、93香の時に寄せられるか。一目は73銀ですが、同銀同角成72金打のときがわかりません。ならば62銀82玉53角成同歩73金92玉を寄せられるか。

大山先生は63金打でしたから92歩、激しい順は無くなったようです。

44金91歩成54金、後手のほうが駒得で、26飛も取ることができます。梶先生は攻め続けねばなりません。

81と同銀83と。ねらいは73銀の詰めろです。

86歩同歩は微妙なところで、手抜いて86歩73銀はどちらが勝っていたか。67銀成同銀87歩成同玉67竜は詰まないでしょうが。この図から67銀成同銀66桂同歩87角と攻めるのも相当なのです。

大山先生は62金上と受けたら51銀。やはり62銀成同金73金の攻めがあります。受ける手もいくつかありそうなのですが。

攻防に44角を打ったら、62銀成同金63香。これは63同金と取れば72香同銀82金から詰まされます。ただし詰めろではなさそうです。受けは前の図よりも難しくなっています。先手玉に詰めろをかけるには何があるか。

67銀不成から清算して詰ましに行ったのですが、詰みませんでした。ここまで。

 

大山先生は夏場に対局が多くて疲れていたのかもしれません。まだクーラーなんてない時代です。互いに間違いがあり、形勢は揺れ動いています。終盤力の向上のために、変化を考える題材として面白いです。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.46 棋譜ファイル ----
開始日時:1958/07/30
手合割:平手  
先手:梶一郎8段
後手:大山王将
先手省略名:梶
手数----指手--
   1 7六歩(77)  
   2 3四歩(33)  
   3 2六歩(27)  
   4 4四歩(43)  
   5 2五歩(26)  
   6 3三角(22)  
   7 4八銀(39)  
   8 3二銀(31)  
   9 5八金(49)  
  10 4二飛(82)  
  11 3六歩(37)  
  12 6二玉(51)  
  13 6八玉(59)  
  14 7二玉(62)  
  15 7八玉(68)  
  16 8二玉(72)  
  17 5六歩(57)  
  18 7二銀(71)  
  19 5七銀(48)  
  20 4三銀(32)  
  21 1六歩(17)  
  22 5二金(41)  
  23 9六歩(97)  
  24 1四歩(13)  
  25 2六飛(28)  
  26 6四歩(63)  
  27 5五歩(56)  
  28 9四歩(93)  
  29 5六銀(57)  
  30 7四歩(73)  
  31 6八銀(79)  
  32 1三香(11)  
  33 4六歩(47)  
  34 6三金(52)  
  35 3七桂(29)  
  36 4一飛(42)  
  37 5七銀(68)  
  38 7三桂(81)  
  39 4五歩(46)  
  40 同 歩(44)  
  41 同 銀(56)  
  42 5四銀(43)  
  43 4六銀(57)  
  44 4五銀(54)  
  45 同 桂(37)  
  46 5六銀打    
  47 3三桂(45)  
  48 4六飛(41)  
  49 2一桂成(33)
  50 4九飛成(46)
  51 9五歩(96)  
  52 6五桂(73)  
  53 9四歩(95)  
  54 5七銀打    
  55 9三歩成(94)
  56 7一玉(82)  
  57 5九銀打    
  58 5八銀(57)  
  59 同 銀(59)  
  60 1九龍(49)  
  61 5四歩(55)  
  62 1七龍(19)  
  63 5三歩成(54)
  64 同 金(63)  
  65 4四角(88)  
  66 5二歩打    
  67 5四桂打    
  68 8一香打    
  69 9五角打    
  70 6三金打    
  71 9二歩打    
  72 4四金(53)  
  73 9一歩成(92)
  74 5四金(44)  
  75 8一と(91)  
  76 同 銀(72)  
  77 8三と(93)  
  78 8六歩打    
  79 同 歩(87)  
  80 6二金(61)  
  81 5一銀打    
  82 4四角打    
  83 6二銀成(51)
  84 同 金(63)  
  85 6三香打    
  86 6七銀(56)  
  87 同 銀(58)  
  88 同 龍(17)  
  89 同 玉(78)  
  90 6六銀打    
  91 6八玉(67)  
  92 7七桂成(65)
  93 同 桂(89)  
  94 同 銀成(66)
  95 5七玉(68)  
  96 4五桂打    
  97 4七玉(57)  
  98 投了        
まで97手で先手の勝ち

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