名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

大山将棋問題集 20190214

2019-02-14 | 大山将棋研究
先手番大山先生の手を考えます。

第1問


大山先生は金銀の繰り替えがうまいです。
A 48銀 B 47銀 C 66金

第2問


飛角をさばきたいです。
A 85飛 B 53飛成 C 45歩

第3問


わかりやすく寄せましょう。
A 55歩 B 55金 C 73角

第4問


馬金銀取りです。
A 73馬 B 42馬 C 65歩
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大山将棋研究(1161);向い飛車に持久戦(二上達也)

2019-02-14 | 大山将棋研究
今日の棋譜20190214
昭和39年9月、二上達也先生と第5期王位戦第5局です。

大山先生の向い飛車です。二上先生の74歩は少し危ない手で

42玉65歩でははまっています。

金銀を上がってから玉を囲えば大丈夫ですが

攻める形が作れず、角筋を止めて持久戦です。

7筋を攻めれば大山先生は6筋の歩を切り

これでまた駒組みです。

二上先生が仕掛けました。

飛角だけではだめですが

右桂を使えたので少し指しやすいです。

大山先生は桂を食いちぎって打ち込み

金銀の交換になりました。二上先生の66歩の突き出しは軽い手筋ですが、他にもいろいろあります。(悩ましい時は自然な44銀が一番かなあと思うのですが。)

と金を作ったというのは、私が有利ですという宣言なのですが、この瞬間が怖いです。

大山先生は43銀から4筋を攻めます。この歩はどれでも取りにくそう。44同銀は54金、75飛、85飛、51飛成、どれもありそうです。

二上先生は角で取ったのですが、45歩で困りました。33角と引いたので

大山先生は飛車を取って角交換。67と がぼけているので有利です。後手玉への寄せも

銀を打ちこんではがし、角を打って

55金から押さえていけばよいので簡単そうです。

しかし二上先生も粘り

馬銀金取り。しかし42馬があっては不発で

飛車を1枚

2枚とられて困っています。

大山先生は後手玉を下段に落としていけばよく

銀を使い

と金を作れば切れる心配もありません。ここまで。

62手目65桂のところでは、後手玉が堅く右桂を使って攻めているので二上先生有利だと思います。66歩を突くかどうかは好みですが、67歩成は継続手とは言え危険でした。終盤に自信があると危ないことをしたくなるのでしょうね。
大山先生らしからぬ(後年のことを思えばですが)軽い攻めが決まってしまいました。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.40 棋譜ファイル ----
開始日時:1964/09/14
手合割:平手  
先手:大山王位
後手:二上達也8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 5六歩(57)
4 8五歩(84)
5 7七角(88)
6 5四歩(53)
7 8八飛(28)
8 6二銀(71)
9 4八玉(59)
10 3四歩(33)
11 6八銀(79)
12 7四歩(73)
13 3八玉(48)
14 6四歩(63)
15 6六歩(67)
16 5二金(61)
17 2八玉(38)
18 5三銀(62)
19 3八銀(39)
20 4二玉(51)
21 5八金(69)
22 1四歩(13)
23 1六歩(17)
24 9四歩(93)
25 5七銀(68)
26 3二玉(42)
27 6八飛(88)
28 4二銀(31)
29 4六歩(47)
30 6二飛(82)
31 9六歩(97)
32 4四歩(43)
33 3六歩(37)
34 7五歩(74)
35 同 歩(76)
36 7二飛(62)
37 6五歩(66)
38 同 歩(64)
39 同 飛(68)
40 6四歩打
41 6九飛(65)
42 7五飛(72)
43 6七金(58)
44 7二飛(75)
45 7六歩打
46 4三銀(42)
47 4八銀(57)
48 8二飛(72)
49 3七銀(48)
50 3三角(22)
51 2六歩(27)
52 4二金(41)
53 5九飛(69)
54 8六歩(85)
55 同 歩(87)
56 4五歩(44)
57 5五歩(56)
58 同 歩(54)
59 4五歩(46)
60 7三桂(81)
61 6六金(67)
62 6五桂(73)
63 同 金(66)
64 同 歩(64)
65 4四桂打
66 同 銀(43)
67 同 歩(45)
68 6六歩(65)
69 5五飛(59)
70 6七歩成(66)
71 4三銀打
72 同 金(52)
73 同 歩成(44)
74 同 玉(32)
75 4四歩打
76 同 角(33)
77 4五歩打
78 3三角(44)
79 5三飛成(55)
80 同 金(42)
81 3三角成(77)
82 同 桂(21)
83 4四銀打
84 同 金(53)
85 同 歩(45)
86 5四玉(43)
87 7三角打
88 9二飛(82)
89 5五金打
90 6三玉(54)
91 8三金打
92 7二桂打
93 5一角成(73)
94 6四銀打
95 同 金(55)
96 同 玉(63)
97 5六銀打
98 5三飛打
99 4二馬(51)
100 5二金打
101 5三馬(42)
102 同 玉(64)
103 9二金(83)
104 5七と(67)
105 5五銀(56)
106 5六角打
107 5四飛打
108 6二玉(53)
109 5二飛成(54)
110 同 玉(62)
111 5四銀(55)
112 7四角打
113 4三歩成(44)
114 6二玉(52)
115 6三金打
116 投了
まで115手で先手の勝ち

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20190214今日の一手(その830);攻防の手

2019-02-14 | 今日の一手

20190214今日の一手

10月6日の名南将棋大会から、NさんとTさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
金銀交換でわずかに先手の駒損です。
玉の堅さは後手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は59飛と持ち駒角銀桂で4枚。
後手の攻め駒は46角と持ち駒金桂で3枚。

総合すれば後手もちです。

☆ 大局観として
後手の右銀を先手の守りの金と交換されました。これは大きなマイナスです。結果として玉の堅さに差がつきました。
駒の働きでいうと、飛車の働きは先手が良いのですが、77銀が玉の堅さに役立っていないので悪いのです。
方針としては、攻め駒が4枚あるのですから攻めたいです。
あるいは先手玉を固めて(持ち駒の銀を打って)粘る感じでしょうか。後手からは37金、58歩、場合によっては52飛という手段が見えています。


× 実戦は37銀でした。

一番強い守り方(角あたり)で、角を引いてもらえれば0手で玉を固められるので得です。しかし37同角成同金48銀

私もうっかりしそうな両取りで返されました。39飛45桂38金39銀成

39同玉79飛49歩37金55角

ひどい駒損ではないのですが、先手玉が薄すぎます。それでもこの55角は待望の反撃で、38金同銀52飛

というのが後手の悪手です。金を渡したので15桂同歩22金13玉14銀同玉15歩13玉14歩で詰んでいたのですが、11角成12金15桂13玉

これは詰めろが続かず、逆転できませんでした。
後手としては金を渡す前に52飛としていれば(金を打つ前のほうが堅実)楽勝でした。


△ 47銀では

銀を埋めたけれど薄い感じです。73角55桂52飛

というのは互角くらい。


○ 47歩にして

73角55桂52飛

このほうが持ち駒銀を温存しているので攻撃力があります。66銀(67金に77銀打もあるので上がりやすい)33金寄54歩同飛45角

となれば先手もちです。


× 47歩を打たずに55桂は52飛

37金と55飛があるので収拾がつきません。((52飛ではすぐに37金でも、58歩でも困ります。)


△か× 37桂では

後に25歩で攻められるかもしれませんが、先手玉はあまり堅くなっていません。52飛同飛成同金

77銀と52金の比較は、後手の方が良いでしょう。


△か× 49桂だと

57歩なら37銀

受けやすくはなるのですが、49桂よりも29桂のほうが定位置です。


△ 28銀のほうが堅くて

52飛同飛成同金31飛59飛39桂

先手玉が堅いのでまあまあです。


△ 28角と合わせると

28同角成同玉73角

単に37に合駒すると45桂が嫌です。55歩58歩49飛55角

では少しつまらないかも。

46歩同角37銀

先手を取って守るほうが良いでしょう。37同角成同玉が怖いのですが、まだつぶれてはいないです。


△ 55銀は

欲張って角を捕獲しようという手です。しかし後手からは58歩~57歩の連打があるので、58歩46銀59歩成55角

飛角交換でこの角打ちが有効かどうか。52飛11角成21金55馬

55同飛同銀56角47香

という攻防は互角くらいです。先手玉は薄いけれど後手玉も安定していません。


△ 56飛は

駒を使わずに受けようということなのですが、(73角は55桂なので)55金を打たれるでしょう。59飛45桂49桂

後手の55金が負担だろうということで、高度な受け方です。これならばまずまずという気がしますが。


△ 攻めとしては44歩を利かしてみたいのですが

44同金53飛成43歩

後手から52飛が残っているので、竜を作っても得かどうか。

あるいは44歩同金71角43歩

これは飛車を取ったら悪そうなので失敗です。


△ 66角は攻防になりそうです。

44歩に55銀

55同角だとして同角52飛25歩

うまくいけば王手で角を引いて飛車交換から攻め続けられるのですが、46桂24歩12玉

飛車が向き合って間に角がある形が残って(ピンされていて)悪いです。

であれば55同角は同飛と取るのですが

46銀56飛54桂

39角に57歩~45金で飛車を取られるかもしれません。駒得は魅力的ですが指しにくい感じはします。

また55銀に58歩69飛

という図だって後手から52飛46銀59歩成、55角同角52飛、59金67飛79角成、いろいろな応手があります。


☆ まとめ
△46角の位置は左右に攻めの利きがあるので追い払いたいというのが普通の感覚だと思います。
37銀が受けの形、と思ったら切られて困りました。
(後で44歩としたいので)打ちたくないのですが47歩が案外に有力で、73角に55桂が攻防の手になります。
47銀のほうが47歩よりも堅いですが、攻撃力は下がります。

受けることだけ考えれば28銀か28角くらいです。

55銀で角を取ろうというのは危険です。66角44歩55銀と保険をかけたとしても、怖い感じがします。

攻防の手という意味では
73に角を引かせて55桂が攻防の手です。
66角も攻防ですが、もう77銀は働きそうにないので気が引けます。
形勢が悪いので、しばらく守って粘るか、攻防の手を指して形勢逆転を図るか、という選択でした。

なお駒組みの段階で

角交換四間飛車なのか、65歩で角交換になったのかはわかりませんが、玉の堅さがちがうので振り飛車の作戦負けです。77銀と53銀の働きが違いました。

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