第1問
こういうところは突っ張ってはいけません。
A 55銀 B 42角 C 73銀
第2問
大山先生らしい手は?
A 53金 B 54歩 C 45歩
第3問
気持ちの良い手がありました。
A 46角 B 86歩 C 56歩
第4問
穴熊攻略の手筋です。
A 68歩 B 87歩成 C 28歩
第5問
気持ちよく攻めましょう。
A 86歩 B 74金 C 64歩
第6問
単に飛を引くのではなく
A 26歩 B 86歩 C 77歩
第7問
飛を逃げるのではなく
A 88歩 B 84歩 C 64銀
20171229今日の一手
10月7日の名南将棋大会から、KさんとJさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
先手の1歩損ですが持ち歩があります。竜と馬を作り合って、損得はありません。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。穴熊だから堅いというわけではなく、まだ手がついていないから寄せられるまでに手数がかかるという意味です。後手も馬付きの美濃囲いになれば大きな差ではないです。
先手の攻め駒は82竜と持ち駒角銀桂で4枚。
後手の攻め駒は77馬は先手玉に向かっていないので、持ち駒飛銀桂で3枚。
総合すれば先手有利です。
☆ 大局観として
玉の堅さと攻め駒の数では上回っています。駒得になれば優勢になっていくのですが、91香を取ったとしても後手も98香を取りに来るでしょうから差がつきません。駒を取れずに長期戦だと後手から端攻めとか24香~36桂とか46歩同歩47歩とかの先手にはできない攻め筋が生じやすくなります。
自玉に手を入れる必要もないので、攻めることを考えます。なるべく駒損をしないで後手玉を寄せていきたいです。もし駒を取りながら寄せられれば攻めが切れません。
△ 91竜では99飛くらいで
香を入手したことに意味がないといけません。5枚目の攻め駒は必要なくて1手攻めが遅れただけになりかねませんから。使えるのは26桂98飛成14香ですが12香打
で効果なし。やはりぬるい手です。
△ 実戦では53桂と捨てました。
一気に寄せられるのかな?とみていると、53同金42銀同金31角33玉
これは勇み足だったか?91竜22銀42角成同玉
これはほぼ角損です。後手玉がかなり不安定になったので74歩から と金を作って頑張りましたが届きませんでした。
まるでだめだったわけでもなくて、91竜では42角成と切って、42同玉に72竜が両取りでした。(私には見えにくいので困りますが。)33玉77竜
という図は(歩を除いて)銀桂と金の交換で竜を作っているので、少し駒損くらい。77竜の存在で98香を取られにくくなっているので案外に先手よしかもしれません。
○ 53に打つなら歩の方が良いです。
これでも52銀があるので後手は取らざるを得なく、53同金42銀同金31角33玉42角成同玉72竜33玉77竜
と同じ手順で銀歩歩と金の交換で竜を作っています。これなら少しだけ駒得です。竜を潜って香を取るよりも82角から91角成でゆっくり指します。後手が飛を打ち込んできたら捕獲できるかもしれません。
× 両取りの筋に気が付くと52銀
を考えるかもしれませんが、52同金31銀33玉72竜に42銀
42同角成同金寄77竜
これで悪くはないですが、前の変化よりも後手玉が堅くなっています。指しすぎなのでしょう。
△ 52歩なら
52同金は72竜で両取りです。両取りが見えなくても後手は取りにくいでしょう。33馬に91竜78飛66角
という調子です。馬と角は交換してもらえなくて55歩くらい。まあまあなのですが長くなりそうです。
△ 66角と打てば
馬が消えるので少し駒得です。けれど両取りの筋も消えるので、長くなってしまうとだんだんに駒得は消えていきます。
△ 75から角を打つと
後手は52銀を防いで何か受けるのですが、64銀と打つなら66角で得をしています。
42銀と受けて53歩同金なら26桂
44馬25銀33銀右34銀
となれば調子よく攻めが続きます。
後手としてはどこかで78飛と打って
けん制すれば難しいです。
53歩に同銀ならば
53同角成同金42銀同金31銀
33玉42銀不成同玉72竜33玉77竜
手順は違いますが、最初に53歩としたのと同じ図です。
○ 他の角打ちは61角
高美濃攻略の手筋ですね。42金引には26桂
25銀34桂同銀同角成、となって先手の駒得ですから有利が拡大します。
61角には44馬(か33馬)と守るのですが52銀
で手ごたえあり。52同金同角成31銀に91竜
香を取っておいて、78飛に36桂35馬44香同金同桂同馬31竜
という攻めを狙えば寄せられます。
後手は52銀を取らないで42金引
のほうが難しく、41銀成同金43金
と強攻するくらい。43同銀同角成同馬41竜
42銀31銀同銀43竜32銀打
これで寄せきれないのですが、34竜で14桂狙い、43銀打に36竜か45竜か14桂か、駒損をしないで(少し得をして)後手玉が弱体化しましたから、問題図よりも良くなっています。
先手から嫌な感じがするのは61角に52銀
なのですが、後手から見ると相当に怖いです。52同角成同金31銀33玉72竜
とすれば明快ですが、両取りが見えなければ(なけれは)41銀と打てば攻めは続きます。
☆ まとめ
高美濃に馬の利きがあるので後手玉も粘りが利きます。いっぺんに寄せきれないのですが
53歩同金42銀の筋
61角から52銀や26桂の筋
が有力です。強く攻めているようでもなるべく駒損しないように、駒損するのならば一気に寄せてしまえるように、と考えます。自玉が穴熊だと、駒損でも攻めてしまえ、と将棋が荒くなるのですが、攻めが切れてしまったら負けます。こういうのは穴熊ばかり指すことの弊害です。
駒損しないように攻める、駒損でも一気に寄せる、というバランスは難しく、相手玉が寄るかどうかのという局面次第です。だから攻め将棋を自認するならば読みの力を養わねばなりません。
逆に受けているときはせいぜい3択くらいで、つぶれないように確認しながら手を選ぶだけですから、読みの力が絶対に必要というわけでもありません。受けるのもいろいろなテクニックがあって面白いです。
どちらの道を選びますか?