名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

大山将棋問題集 20171111

2017-11-11 | 大山将棋研究
先手番中原先生の手を考えます。

第1問


仕掛けの手順です。
A 13角成 B 15香 C 24歩

第2問


どれもあるのですが
A 23角 B 15香 C 22角

第3問


攻めの継続は?
A 34歩 B 22角 C 15歩

第4問


筋の良い攻め方は?
A 24角 B 37飛成 C 55歩

第5問


寄せは俗手で。
A 62金 B 32飛成 C 95馬
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大山将棋研究(700);四間飛車に居飛車穴熊(中原誠)

2017-11-11 | 大山将棋研究
今日の棋譜20171111
昭和58年1月、中原誠先生と第41期名人挑戦者リーグです。しばらく前名人でしたが十段を取り戻したみたいです。調子は戻ったでしょう。

大山先生の四間飛車に中原先生は居飛車穴熊です。

大山先生は2回目の石田流に。

中原先生が66銀を保留していたのは36歩からの急戦を警戒してのものでしょう。

54歩はおとなしい手で、中原先生が仕掛けました。1筋3筋2筋と歩を突き捨てます。これは角で取るでしょう。

角交換から23角で飛車を取り返す、というのは(後には)よくみます。本譜は端を突き捨てているので1歩取って35歩の狙いです。45桂(か25桂)11香成37歩成というのもありそうですが

25歩から14飛というのも指したい手です。これで中原先生がうまくないようですが

34歩から22角、というのが受けにくそう。大山先生なら23飛と打って受ける(31角成11飛)かも

という期待は裏切られて、馬を作られたところでは不利になっている気がします。ここで43歩から取り合いで

飛を先に下ろしたところでは居飛穴楽勝か。

中原先生は成桂を取らずに角を成り込みました。狙いがよくわからなかったのですが

大山先生が62金上と受けた、ということは43馬~44馬を受けたということでした。

成桂と と金での剥がし合いは、穴熊相手には分が悪いです。

大山先生は受けきりは望めず(4枚で攻められています)、寄せ合いを目指しますが

受けが無くなって

飛を渡して詰まされる順を選びました。

居飛穴対石田流は居飛穴有利なんでしょうか。2局目ですがA級順位戦でこういう将棋を見ると石田流を指しにくくなる気がします。実際は後手も悪くはないと思いますが。少し前のノーマル四間飛車対居飛穴が姿を消した、というのと同じことになりそうな気がします。実際は振り飛車が指せないことはなさそうです。大山先生にまだ石田流を続けてもらえるでしょうか。もう少し見たいです。
居飛車党なら中原先生の仕掛けは覚えておくと良いです。それで有利になるとも言えませんが、条件が良ければ十分指せそうです。

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20171111今日の一手(その600);自然に受ける

2017-11-11 | 今日の一手

20171111今日の一手

8月6日の名南将棋大会から、OさんとHさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答
この将棋は序盤で

四間飛車穴熊に左美濃の対抗だったのですが、68角がたまに見る手段でした。素直に応じると、45歩77桂43銀24歩同歩同角22飛33角成

で先手優勢です。

ただし振り飛車党なら45歩77桂に43飛

というのを覚えておくとよいでしょう。24歩同歩同角44角68角26歩24歩

で指せないことはないです。先手の36歩~37銀~26銀に54歩~55歩で対抗できるかどうか、という展開です。

実戦では46歩同角同飛

飛車を切ったので珍しい展開になりました。

37桂を甘いとみて(89玉か98玉が無難でした)75歩同歩65歩と仕掛けたのが問題図です。

☆ 形勢判断をします。
角と飛歩歩の交換で先手の駒得です。後手に持ち歩がないのでカウントします。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は持ち駒飛1枚。(77桂は攻め駒には数えません。)
後手の攻め駒は33角と持ち駒角で2枚。54銀を使おうとしています。

総合すれば先手が指しやすいです。

☆ 大局観として
後手が穴熊でなければこんな攻め方は無理なのですが、今のところは反撃の筋がないので、無理そうな攻めでも嫌な感じがします。こんなことなら37桂が甘かったか、と嘆いていてはいけません。疑問手らしいものは指していないのですから、十分に対応できるはずです。
形勢が良い時の受けの原則としては、駒損をしないことです。相手の攻め駒を増やさないように、出来れば自然な応手で対応します。


○ 一番自然なのは65同歩です。

後手は持ち歩がないので65同銀しかないです。45桂22角を利かせて66歩

と受けます。銀を引くわけにはいかないので39角。これに68飛だと76銀

と潜り込まれて嫌な感じです。金銀交換だけでも駒損ではつまらないです。

27飛

と57銀にひもを付けて逃げます。58飛よりも働きが良いです。66銀の突進に同銀同角行なら64歩62歩53桂成

生角2枚が並んでいても使いにくいはずです。これなら寄せ合いにもっていけます。

66角引成の方なら

66同金同角43角

76歩を避けておけば指しやすいはずです。


×か△ 65同桂もありそうで

65同銀の時に歩切れだというのが主張で、63飛

から銀を取り返しに行きます。だけれど76桂89玉66銀同銀52金65飛成39角

と強襲されて、66で清算できません。28飛を取らせるしかないですが駒損になります。

76桂に77玉と頑張っても

88角86玉99角成65飛成88桂成

これは84香が厳しいのでかなり怪しいです。76玉か77玉で互角を保っているかどうか。駒得とも言えないのでは選ばないほうが良いでしょう。

63飛では危険だったので77銀と守ります。

54銀53桂成なら銀を助けにくいと主張してみます。85桂68金直77桂成同金上

後手は歩切れなので銀損でもまだまだ。49角か47角で攻められますが、これならまだ対応できそうです。49角には79飛でどうか。


× 45桂を先に入れられるか。

22角と応じてもらえば少し得です。でも45同銀同歩39角38飛76桂

が入ると危ないです。98玉66歩68金引同桂成同銀76歩

は食いつかれています。

27飛と逃げても

66歩を取れなくて76金64桂86金76歩

という図は失敗です。


△ 24歩は

24同歩なら利かしで飛車をさばくことができるかも。手抜かれて66歩同銀39角68飛66角引成

66同金57銀76金68銀成同金38飛67飛

54銀が攻めに働いていないので案外受かるものですね。ただし形勢は互角です。
24歩以外の手待ちもこれと同じような図になります。


○ 68飛と受けると

66歩同銀49角

で76歩ねらい。59金で催促して67角成同銀65歩57銀47金

は先手玉を薄くされているので少しつまらないです。まだつぶれるという話ではありませんが。

59金ではなくて58金

ならば堅実でまあまあ指せそうです。


△ 実戦は55歩と手筋で受けました。

66歩同銀55銀同銀同角

と銀をさばかれるのもありました。以下は58飛66歩55飛67歩成同銀・・・という進行です。

実戦では55同角と取りました。

これで65歩と取り返すと、65同銀には45飛がある

という受けの効果があります。44角打にも56歩

で受けきれそうです。

65歩には47角

で56歩66歩76金33角68金

という進行は互角です。

実戦では56金

と面白い受け方をしました。76歩65桂47角68飛56角成同銀57金

食いつかれているのですが、55銀同銀22角56銀55角成

という図は後手玉への寄せを見ています。なのに68金同金39飛89金67銀

89金と受けてしまったのが失敗です。この図は寄せ切られています。

89金ではなくて82馬

と切ってしまえば危ないながらも先手の勝ち筋でした。82同玉に55角、82同金に71銀と寄せに行きます。


☆ まとめ

悪い手を指していないなら堂々と受けるべきです。もしも37桂が甘くて玉をかわしておくべきだったとしたら、家に帰ってから棋譜をつけている時に反省すればよいです。

この場合は45桂と跳ねること、玉の堅さを保つこと、を主張します。65同歩と取って、45桂を入れつつ相手の攻めを切らしにかかります。これで先手有利になるはずです。
自然な手順を避けてつぶされたらひどいことになります。まずは自然に受けることを第一に考えます。

仮定の話で
もしも65同歩がつぶれているならば(と読んだならば)何とかつぶれなさそうな受けを探します。
65同桂を最初に考えますが、桂損で受けるのは自信なし。
39角があるから危ないのだと飛車を移動することを考えて68飛が手堅いはず。後手の54銀を前に出させない効果があります。

45桂は駒得になっても手番を渡すのでかなり不安です。形勢が悪いと思うときにはやめておきます。
24歩も攻める手ですから、形勢が悪いと判断したのならば矛盾しています。

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