三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 2月3日 新技術開発

2016-02-03 | メンテナンスお気楽日記
ずいぶん以前の事だが「ステンレスや銅線を紙管に巻けないか?」って相談がありました。


鋼線素材はボビン巻き形状なので、編み機への給糸(線)の際、ころがし解除の抵抗ムラが大きく
編み機へのテンションムラのため、網目形状が安定しないとの事でした。

極細の鋼線ならば、腰の強い糸と考えれば出来ない事もない?
巻きあげテンションと給糸方法を、それなりの装置で対応すれば、紙管巻きも出来るハズ。

当然、糸道もベアリング対応し、巻きスピードと給糸ボビンのころがしスピードが同調する様
2台のインバーターを屈指して、「三筋機械製」として技術センターへ納品しました。

試験巻きはもちろん、巻き形状も希望どうり?納品できたが、続きの話がある。

まず、チーズ紙管の場合、保管時間が経つと、鋼線の復元力によって「紙管抜け」が発生する。
コーン紙管の場合はズリ落ちは止まって?いるが。次に大変な問題に気づいた。

巻き玉給糸では、解除の際「撚りもどし」が巻き径によって発生する。それが鋼線の場合
「ねじれ」として糸口で詰まり、障害以前の問題となった。

結論としては、編みスピードと、ころがし給糸のボビンスピードを同調する事になったらしい?
高い勉強代になったが、やって見なければ解らないのが「技術開発」で、より先へ進む手段でもある。


「新技術」なんて、「小さな技術の積み重ね」でしかない。失敗があって、より良い方向も見えてくる。
突然、アイデアがひらめく訳もなく、アンテナを張って情報を集めなければ、チャンスもつかめない。

「加工技術」もいく人もの作業者の「小さな経験の積み重ね」先人の技術を伝承し、より良い方法を得る

「新技術開発」とは、一歩前、半歩前の技術を探ることだと思います。

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