三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 8月30日 スプリングテンサー

2011-08-31 | メンテナンスお気楽日記
                        ユアサY-684・直線タイプ。

以前にも記事にした事があったが、やはり使い勝手がイイらしい。

もともとは糸のあばれを抑え、他のガイドへの絡み付きを防ぐために選んだ部品。
ところが、使って見ると、エラク糸道が落ち着いて、捲き玉事故も少なくなった。

給糸解除から起こるテンションムラはもちろん、強撚糸(1800TW以上)のビリまで
消してくれる。結果として捲き糸には無理な力が加わらず、きれいな製品として仕上がる。

解りやすく説明するならば、「糸を軽く指で挟んでいる感覚。」
糸ムラをやさしく包んで見守る。でも、いつまでも摘んでいるわけにもいかない。

テンション装置には、ウエイトテンション・ゲートテンション・リングテンションなど
その他いろいろの装置があるが、スプリングテンサーはあまり使ってこなかった。

と言うのも、他のテンサーはオモリや角度によってテンションを全錘均一にでき
大量生産?均一製品のためには、当然の装置と考えられ、要求もされていた。

スプリングテンサーの弱点は手の感覚?人間の感覚。合わせようとすればテンションメーターが必要?

反対に利点として考えられるのは、負荷以上の衝撃にも、やさしく対応してくれるのかも・・
ウエイトテンションでは飛び跳ねてしまい、無負荷事故になるところだが、やんわりと・・・

「柳やススキは強風に強いと言う」 フッとそんな光景が浮かんだ。

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メンテお気楽日記 8月29日 箱入り娘の破談

2011-08-29 | メンテナンスお気楽日記
                  センサーは100Vから24VDCに、取り外し可能

出戻りではあるけれど、特技を持ったしっかり娘。

3錘立ての小さな体に、2本合糸用の糸切れセンサーと片側不良時のカッターまで付いている。
結納金も、特技は関係なしの、体ひとつでイイとのこと。

嫁さがしをしていた仲人さんに話したら、エラク気に入って、
「ちょうど、そんな嫁を探しているムコさんがいる。誰にも話さず部屋に入れといて!。」

その後も仲人さんはセッセとムコさんの工場へ通い、話を進めていたみたい。
ムコさんも自分の嫁を決めるとなると、すぐには「もらった!」なんて言えない。

一週間が過ぎ二週間が過ぎ、時間が経つにつれて「欲」が出てくる?
「3錘じゃ小さすぎる、6錘9錘にしたとき特技は付いて来るのかい?」

「そうなれば、お嬢様(新品)学校へもう一度。高い授業料が必要です。」
仲人さんも必死に二人をくっつけようとするが、赤い糸はそう簡単には結べない。

産業が華やかな時期は、職場でのベタな出会いも数多くあっただろうが、
この時期、中古機械(仕様と価格)の出会いは運命的出会い?それくらい難しくなっている。

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メンテお気楽日記 8月27日 請負の工賃は上がらない。

2011-08-27 | メンテナンスお気楽日記
                   稲穂も実り、稲刈りのすんだ田んぼもチラホラ。

今、ものづくり産業を元気にする一番のお薬は「工賃」

「工賃」さえマトモ?なら、笑顔で汗を流し、お父さんはエライって子供にも胸を張れる。

誰の戦略かは知らないけれど、海外との戦争に、後方部隊(繊維産業)は「勤労奉仕」で対抗させられた。
安い弾をドンドン作った。結果、鉄も無くなり、工場にもガタがきて、なにより工員さんも疲労モード。

前線で戦う商社や大型スーパーにすれば、安い弾なら遠慮なしで撃ち続けることが出来る。
マトモな弾の価値も忘れ、数撃てば当たる安さが当たり前の様にさえ思えてくる。

そして、国内工場の限界を感じた商社は、それでもまだ海外から仕入れた安い弾を撃ち続ける。
もう敵の姿は見えないのに・・・見えているのは自分の影かもしれない・・・

鉄砲の弾の価値はまっすぐ飛ぶこと。
鉄を同心円に加工し、重さも均一、薬莢とのカシメ具合、火薬の量・質、ライフルマークも大切
いろんな加工や技術があって、はじめて目標を狙い撃ちできる。

ところが今それを作ろうと思っても、国内工場は歯抜け状態。一つの製品として組み上がらない。
低工賃に疲れ果てた工場の廃業。はっきり言って技術の破棄。もう元には戻らない。

安い工賃に耐え忍んできた工場にしても、今更「工賃を上げて」と言っても、誰も耳を貸さない。
今、100円で売ったパンを明日から200円ですと言えば誰が買う?。それこそ、モノが無くなるまで・・・

「安さ」に踊らされてきた日本。ものづくりの価値をマトモに戻すには並大抵の努力では・・・

ガンバレ日本!・・・ン。自分のことか

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メンテお気楽日記 8月26日 綱渡り営業でした。

2011-08-27 | メンテナンスお気楽日記
                    なぜか?綛揚げ機の商談が続く

「明日、北陸のほうへ行くから機械が見たい」
突然の電話?中古機械の情報を流していたメーカーの担当者から。

当然、段取りとしては搬出予定の工場へその旨の電話を入れる。
帰ってきた答えは「やっぱり、売るのはやめることにした」。一瞬焦る。

昔?生産機械の需要があった時期には、中古情報があれば「手付」で機械を確保した。
しかし、需要が極端に減り、いつ売れるか解からない現状、手付は寝金ムダ金?になってしまう。

おいおい「話があったら持ってくるから、期待せずに待っていて」それだけの商談になってしまう。
都合のイイ話かもしれないが、倉庫に入れてしまえば不良在庫で首が回らなくなる。

その結果、業者どうしのバッテングや未整備状態での価格低下などの問題も起こる。
売り手の「心変わり」も大きな問題。仕事さえ出てくれば自分の機械は稼働させたい。当然の話。

なんやかんやで、直面の問題として明日までに次の機械を探さなければいけない。

幸い他業者からの別情報はつかんではいるものの、ルートが長くなれば価格も高くなる。
見積もり価格に上乗せなんて今更出来ない。

客先も知らないわけでもないので、お気楽を装っての直接交渉。
客先にすれば手付ももらっていないので、フトコロの探り合い。

一応、メーカー担当者の下見と価格設定は了解をもらい、明日の段取りは出来た。
でも、商売道徳とまでは言わないまでも、仲間のアテを奪うことになるかも・・少々気が重い。

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メンテお気楽日記 8月25日 売れ筋は台湾製?

2011-08-25 | メンテナンスお気楽日記
                     台湾製の繊維機械。もう国内で稼働中

以前、台湾メーカーの糸道ガイドのカタログを見て驚いた。
ユアサの部品帳?それも売れ筋というか使用頻度の高い品ばかりを選んで?。2年前の話。

今日、リボン工場での話。
社長が台湾で買ってきたリボンを見せてくれた「うちの製品と同じ模様・・・」
手触りこそ違うが、花のマークなんて同じ柄になるなんてオカシイ!

コピー文化?はある程度理解しているつもりだが、それ以上のズル差を感じる。
売れ筋とまでは言わないが、コピーを選ぶ感覚がスゴイ。感心すらしてしまう。

裏を返せば、日本人バイヤーの入れ知恵かもしれないが、売れる(売れた)ものしか作らない。
以前から、技術の流失は問題視されてきたが、もうデザインやセンスの次元に入っている。

笑える話ではないが、自分も服や靴をデザインと価格?で選ぶと、なぜか中国製??

中国では、もう日本市場へのシフトを切り替え、国内・諸外国向けの大量生産体制と聞く。
次期生産国といわれるタイ・ベトナム・インドネシア等は、いかんせん国内需要はまだまだ。

国の大きさで比較したらいけないかも知れないが、当然輸出製品の生産シフトになる。
売れる為の市場調査も大切だが、自国センスでは問題あり。で、「日本人好み」かよ。

売れ筋商品が低価格で生産される。センスと低価格が揃えば売れない方がオカシイ?

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