三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 12月27日 壁撚糸に意匠撚糸

2011-12-27 | メンテナンスお気楽日記
糸ヘンの厳しさに増して、生糸業界の流れは大変らしい。
経糸こそ、国内工場での仕事があるが、量を使う横糸は海外に押されぎみ。
加工糸として輸入され、国内での再加工?だけなんてアキレル仕事まで出ている。

そもそも、節のある天然繊維をきれいな一筋の糸にすること自体難しいのだが、
商社の要望は、合繊ランクのまともな?糸。キモノ以外の使い道もあるとか。

キモノの需要が少ないのは実感として解る。で、他製品への絹糸の価値を求める。
絹撚糸屋は目を皿のようにして、品質維持に神経を使い、希望?に応えるための努力。


ところが、何軒かの撚糸屋で、正反対の動きがある。
わざわざ「節」をつくるための加工。今度は機械を使って「節」を作る。

方法としては、意匠撚糸や壁撚糸があるが、手間を考慮するととんでもない仕事。
一回の製品に撚糸回数が何回も入り、糸と糸を絡み合わせる。製品に「味」が出るらしい?

と、言っても撚糸屋にすれば、製造日数も然ることながら均一製品の製造は至難の業。
これが3倍4倍の加工賃なら納得もするが、見えない手間にはなかなか値段が付かないのも現実。

下漬・乾燥・綛繰り・合糸・下撚・撚止・合糸・上撚・撚止・そしてコーン捲き。
これで基本加工だから、より複雑な糸になれば、これの繰り返し。加工賃の安さが考えられない。

これも何トンの仕事なら、流れも作ることも出来る。しかし大抵の場合は何百キロの世界。
手間加工の小ロット、これからもこんな仕事が増えるだろう。もう当たり前の仕事か?



_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_

ブログランキングに参加しています!1日1回クリックをお願いします!!
↓↓↓↓↓↓↓↓
人気ブログランキングへ


メンテお気楽日記 12月24日 技を伝えるということ、

2011-12-25 | メンテナンスお気楽日記
これはマズイと感じました。今日訪ねた新規の織物工場での話。
2.3人の女工さんを雇ってはいるが、織機の半分?は稼働していない。

現場には、二代目と思われる40代?のあんちゃんも働いている。なんかトゲがある。
ワインダー整備のため、状態確認をするが「整経で糸が切れる」としか言わない。

しかたなく自分で捲き糸を確認。テールの綾落ちにオニ綾も発生している。
「前は捲けた」と言われても、「糸が変わった」とは質問するまで指示がなかった。

糸に対する知識・技術のはなしはオイオイにしても、肝心の「やる気・聞く気」が見えない。

問題は仕事の楽しさ、モノを作る意欲を知らないまま?なりゆきの二代目?
オヤジが健在のうちは、体さえ動かせば仕事をしている出来ていると思うのも当然。

時代が変わり、景気も変わった。そりゃ儲からない仕事は楽しくない。それも解る。
じゃ、どうしたい。「儲けを出したい」それは、請負加工からの脱却?自社製品の開発?

それは違う!今一番しなければ・守らなければいけないのは、「請負加工の自信」

オヤジはモノを作ってきた、儲けてもきた。作れば売れる時代だったかもしれない、
只、ものづくりの「モノ」にこだわったから出来た仕事。伝えなければいけないことも多いハズ。

ただ機械を動かしていたわけでもない。機械の音、におい。糸のクセ、張。
ものづくりのベストを引っ張り出す、維持するための五感。目に見えない財産。

これを、どう伝えるかは難しく、興味のない人間には「馬の耳に念仏」
目の前にある財産も、不景気風のため親子にカベが出来ている。もったいないと言うより損失ダ。

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_

ブログランキングに参加しています!1日1回クリックをお願いします!!
↓↓↓↓↓↓↓↓
人気ブログランキングへ


メンテお気楽日記 12月22日 ネット販売?

2011-12-21 | メンテナンスお気楽日記
先日のお客様。倉庫で「これだけの在庫があって、なぜネットに載せないのか?」なんて、

たまたま、ブログの記事の中に、探してる機械を見つけたから連絡したけど、
まだまだ、機械を探している人は多いはず。自分(お客さん)もいろんな機料店に声をかけた。との事。

ところが、取扱い商品?は中古機械。容姿もピンからキリまであるし、仕様も違う。
もっと言えば、お客さんの半分は業者関係。当然、販売価格は別価格になっているハズ。

ブログを始めたことによって、趣味?のお客さんからの連絡が多くなり、仕様にあった、切り売り販売。

せっかく声をかけてくれたお客さんに、業者の価格(本当に解らない)を言える訳もなく、
お客さんとすれば、超お買い得価格?これをネットで価格表示すれば、誰かがエライことになる。

お買い得。市場とはかけ離れた価格の品は世の中には、まだまだある。
野菜の産直、魚の港買。食品に限らず、繊維工場のバザー、いろんな中古市。特産市はまあまあの価格。

これらは、知っている人の特権、現場に足を運んだ人のご褒美。
安ければイイ、安いのが当たり前の世の中だけど、やはり努力も必要。

ネットでの商いはしたくない。やはり顔とは言わないまでも声を聴いてのお付き合い。古いでしょうか?

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_

ブログランキングに参加しています!1日1回クリックをお願いします!!
↓↓↓↓↓↓↓↓
人気ブログランキングへ


メンテお気楽日記 12月20日 機械の嫁ぎ先

2011-12-20 | メンテナンスお気楽日記
今日は愛知県のお客様が機台を引き取りにきた。
当然、自社ではなくとも、近隣への嫁ぎ先だとかってに思いこんでいた。

ところが、なんと九州(熊本?)への搬送になるという事だった。
注文客先では、中古機械を探すのが難しく、取引きのある愛知のお客様に委託。それが北陸から。

これまでも、博多・小倉など九州への納品やメンテナンスに出かけた事があるが、
すべて大阪・北陸の販売店からの依頼だった。九州地区に販売店はないのかな?そんなハズは?

考えられるのは、新台・新品部品は世話できるが、中古情報となると、やはり「狭い」かも。
繊維工場は日本中どこでもあるが、「産地」と呼ばれる販売店の情報はやはり強い。

産地ゆえの、同業者、仲間、関連業者の多さ。裏を返せば「廃業」も多い。
中古機械は安い、と言ってしまえば身も蓋もないが、運搬費をかけても必要な機械は欲しい。

中古機械として、仕事を継続してもらうのは嬉しいが、廃業ゆえの中古流失。地元の工場がまた一軒消えた?
地元内での機台の移動なら、がんばって?次の仕事先へお世話すれば、まだ生き残りの道もある。

「産地の強み」なんてお気楽な事ばかり言ってもいられない。

機料店にも言われた。「廃業ということは、もうベルト一本も買ってもらえない」
メンテナンスとしても、電話アドバイスでは工料のもらいようも無い。

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_

ブログランキングに参加しています!1日1回クリックをお願いします!!
↓↓↓↓↓↓↓↓
人気ブログランキングへ


メンテお気楽日記 12月18日 まだまだ素人?

2011-12-19 | メンテナンスお気楽日記
日曜工作の日?今日は「残糸処理用の綛捲き機」を作っています。
シリンダーやボビン・糸管に残った糸を巻き取るだけの簡単?な装置(機械)

言われた言葉が良かった?「捨てる様な機械があったら世話してほしい」
確かにクズ鉄屋に出すような機械もある。しかし大抵の場合は部品取りのなれの果て。

すぐに使えるとは、ほど遠い。まず肝心の部品が欠落している。
今回の綛揚げ機も、イモノの大型フレームからの部品取り。木製の羽根だけがマトモ?

フレームが無いのなら、ワインダー部品を流用。要は羽根が回り、糸を巻き上げればイイ。
いつものことながら、プーリー・モーター・アングル・シャフトなど中古部品の寄せ集め。

形はすぐに出来た。ここに無いものは、羽根シャフトを支えるピロブロックぐらい。
うちにあるのは20㎜のピロだけ、明日、材料屋で16㎜のピロを買えば完成か?。

資材カタログを調べていて・・・????
16㎜のピロどころか、ベアリングもない?15の次は17ミリ。でもシャフトは確かに16㎜。
今まで気にもしていなかったが、常識か?16㎜の回転シャフトなんて無いのかナ?まるで素人。

分解機械を見れば、ベアリングなんて使ってない。みんな丸穴のカラー通し。時代が違うのか時代が。

でもメゲてばかりもいられない。外径20㎜のカラーを作れば、これもうちの中古部品で対応。
頭を使えば何とか成るもんだ。只、あんまり時間をかけると三筋のお節介が顔を出す。

「タイマーは?」「糸切れストップは?」「綾振り装置は?」・・こっちの方が割高か・・

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_

ブログランキングに参加しています!1日1回クリックをお願いします!!
↓↓↓↓↓↓↓↓
人気ブログランキングへ