三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 5月26日 興味津々

2016-05-26 | メンテナンスお気楽日記
                           木製「電動糸紡ぎ機」海外製ですか?

小松市のお客様へ「サンキンサービス製・電動糸紡ぎ機」を納品して10日余り経った。
最初は糸掛け方法も間違っていたが、何とか?コツも掴んだ様で、自分でガンバッテ挑戦しています。

客先には、電動糸紡ぎ機を納品する以前から、もう一台電動糸紡ぎ機をお持ちでした。

でも、どうしても撚りを掛けることが出来ず、困っていた処、サンキンの「撚り装置」をネットで見つけた
そうです。解らないと言うか、教えてもらう事も出来ず、次の装置に興味津々。で・・


確かに、サンキン製はボビンへのトラバース機構もあり、撚りスピードを足踏みコントロールで調整。
機械屋さんが考えた装置ですから、便利なことは便利ですが、少々無骨。ちなみに、お持ちの糸紡ぎ機は
「木製」でした。サンキン製は趣味の道具?としてより、機械・装置としてのイメージが強くなります。

リング撚糸を一錘立てにし、尚且つテーブルやこたつ?の上で作業できる様、横からの給糸?方法です。

「自分の思い通りの撚り、言ってみれば不均一な撚り装置をモーターで動かす事が出来ないでしょうか?」から
開発は始まっている。趣味の味?を機械で簡単に?効率良く、作業できないか?が課題でした。

もう何台かは納品されている。ミャンマーの学校?には、わざわざ「糸送り装置」まで作り、均一撚糸まで
出来る装置として使われているとの話まで聞いている。作業に掛ける「欲望」には限りはない。


話は元に戻り、今度はサンキンサービスの梅ちゃんが「木製糸紡ぎ機」に興味津々。
わざわざ、小松から桐生まで貸し出しをお願いしたそうです。取説は自分が預かっていたので至急送って
欲しいとの事でした。何を調べたいのか?何をドウしたいのか?

まずは、「機構」、仕組みを確認して「効果」を調べる。その上で「使いよさ」などを比べる課題となる。
問題は「デザイン」かも?客先希望が「効果」なのか「味のある?装置」なのかは難しい問題です。

言える事は、「使いよさ」を追及していけば、必ず「味のある」機械としての結果が残る。
「興味津々」他人や他社製品の良いところを発見し、受け入れることも大切なプロセスです。

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メンテお気楽日記 5月25日 モノは使いよう。

2016-05-25 | メンテナンスお気楽日記
やっかいな注文でした。ドラムシャフトが痩せて、音がうるさいので交換したいとの事。
6錘・6錘のカップリング仕様を奨めましたが、12錘用の一本ものシャフトが希望。3m31cmです。

車で運べない事もないが、距離が100キロちかく、出張料に換算すれば1万円。交換メンテナンスも
頼まれれば、それなりの仕事として請け負う。しかし、部品だけでイイと言う。向こうも工場内職人さん。


で、送らなければならないが、これが問題。以前の様なトラック委託なら、それとして頼めるが、今は
宅配業者が9割、当然3メートルものなんて請け負ってもらえない。別途、混載便を頼むこととなる。

問題は「荷造り」。メーカー発送なら、サビ止め包装して、あて木箱を作っての梱包での運搬。
でも今回は、工場注文。余計な?梱包費用はなるべく抑えたい。自分で出来る荷造りで対応したい。


まずは、ホームセンターであて木となる4mの板を見に行く。いくら工作室や貸し出しトラックがあると
言っても、手間を考えればけっこう時間もかかってしまう。

目に付いたのは「塩ビ水道管」でした。これなら、中の空洞を使えば雨に濡れても大丈夫。多少のガタは
両端から詰め物をすれば、りっぱな?梱包材料として利用できる。でも、3m以上のパイプに3mちょいの
鉄のシャフトを差し込むには、相当広い場所が必要になる。駐車場での作業か?それに塩ビは産廃?

同じコーナーにあったのは「水道管・凍結防止用カバー材料」です。発泡スチロールの筒にビニール被膜。
けっこう丈夫そうで、何より作業しやすい様に、割れ目が入って、尚且つ粘着テープ仕様です。

価格も思わずニコッとしてしまい、買った品を持って、大手鋼材屋の加工工場へ。注文加工は出来上がっていて
受け取ったシャフトを「簡単!」に梱包。そのまま運送屋さんへ持ち込むため車を走らす。

発泡スチロールが緩衝材となり、キズ付きにくく見た目も綺麗、何より持ち運びやすいのがイイ。

「バカとハサミは使いよう」これも本当の意味は知らないけれど、思わず頭に浮かんだ。
「モノは使いよう」目的は違うかもしれないが、「効果」さえ理解していれば、別物として「利用価値」が出来る。

頭は柔軟に、利用できる処は利用して、使ってみれば「改良・改善点」も見えてくるという事です。


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メンテお気楽日記 5月24日 ワインダー譲ります。

2016-05-24 | メンテナンスお気楽日記
東京都小平市のMさんから連絡を受けて、一か月経ってしまった。

「せっかく作っていただいたワインダーですが、使うことが無くなり、新しい仕事の為場所を確保したい。
出来れば、次に使ってくれる方いませんか?で、ないと分解してどこかに片付ける事になります。」

「そりゃ、使ってもらってこそのワインダーだから、分解してしまえば意味がなくなる。ちょっと時間を
いただければ、必要な人を紹介出来るかもしれません。出来れば関東方面の方がイイですね。」


と、返事はしたものの、そんなに世の中甘くはない?中古機台の問い合わせはあるものの、なぜか?産業機
ばかり続いている。以前のような1錘機や3錘機の問い合わせは影を潜めている。

仕事の波と言ってしまえば、それまでだが、一年前は工房や試験室からの問い合わせが続いた。
専門学校の生徒さんからの問い合せもあった。それこそ1錘2錘あれば充分との仕様ばかりだった。

正直、産業機でなければ儲けは取れない。一台売っても1~2万の利益、改造手間賃を換算すれば
決して「商い」として成立しない。でも、好きだから出来た。その分、思い入れもある。


だから「分解して片付けて置きます」の言葉には寂しいものがある。
知らなければ、そのまま事は過ぎたかも知れないが、わざわざ連絡までしてもらえば、やはり世話したい。

Mさんも「使ってくれる人がいれば」って言っている。必要としている人は必ずいると信じている。
只、次の一歩、背中を押してくれる人いなければ、なかなか行動は出来ない。

金額も心配ごとかも知れない。タダではMさんに失礼だが、礼金で充分と感じている。
「使ってもらえば・・」それ以上に、人脈がお互いの財産となる。それこそ「お世話」ってこととなる。

興味のある方は「三筋北陸」に連絡下さい。Mさんを紹介します。なるべく関東の方が希望です。

ちなみに、ワインダーは100V使用のインバーター(スピードコントロール)付き、改造3錘機です。
大きさは幅1メートル奥行90センチのスペースが必要となります。ドラムや紙管は色々とお持ちです。

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メンテお気楽日記 5月19日 クラシック?ワインダー

2016-05-20 | メンテナンスお気楽日記
52年(半世紀)前の「三筋ワインダー」です。
大半がイモノで成型されています。取っ手までイモノです。棚も木製で、今は見る事も無い。

見つけたのは、織物工場の片隅です。先代は亡くなったのですが、設備はそのまま静かに時を過ごした。
でも、さすがにそのままって訳にもいかず、機械の嫁ぎ先や処分方法の相談が取引企業から回ってきた。

何とか半分は嫁ぎ先を紹介することは出来たが、残りは解体屋さんを世話することとなる。
その中に「三筋ワインダー 3錘機」もあった。あまりにも古すぎてレストア部品の価値はない。

でも、なぜか処分する気にはなれなかった。今はゼッタイ作らないであろうイモノフレームの曲線。
木製の棚板も、今は味気ない?鉄板に変わっている、処分すれば鉄クズ木クズとして姿を消すこととなる。


「使わない機械は鉄クズだ!」以前、中古機械を下見しに来た業者の言葉に、工場主が腹を立て
「あんたにはゼッタイ売らない、帰ってくれ」と問題を起こした事がある。でも、今となっては
どちらが正しいのか定かではない。

「動かなければ価値がない。」確かにそうです。まさか飾って置くだけの人はいない(資料館は別)
どんなに古くても、動いてこそ・仕事をしてこそ「機械」です。


で、動かす事にしました。倉庫に持ち込み、分解して油汚れを落とし、再塗装までしました。
時間はたっぷりとある。納期のない機械を組むことは、趣味の世界と言われても過言ではない。

分解して、組み立てれば色んな事が解って来る。三筋ワインダーの改造・改良の歴史。
一番困ったのはサイズです。新型改造の際には、やはり生産性が重視されていた様です。
新型部品の予備はいくらでもあるが、旧型部品は一個の価値が大切となる。



今日は、ダルマモーターの修理です。修理と言ってもベアリングの交換と配線だけです。
旧型機械や機器は、分解修理しやすい様に作られている。部品交換を前提としてあるから楽しいです。

やはり、クラシック機械には「ダルマモーター」が良く似合う。凝りすぎか?

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メンテお気楽日記 5月17日 「工夫」するという事。

2016-05-16 | メンテナンスお気楽日記
                          空気で糸を絡め、つないで、端糸をカットします。

確かに「便利」な世の中にはなっています。
蛇口をひねれば水が出て来るし、コンロもカッチ!で煮炊きも出来る、ご飯をも予約ボタンで炊けている。

「はじめチョロチョロ、中パッパ。赤子泣いても・・」知ってはいるけれど、実際、お釜で炊くこともない。
ボーイスカウトの飯盒炊爨でも、そこまでは気にしていない。生炊きご飯も、その時は美味しかった?

便利な世の中、便利な道具、そして美味しい食料。これらはすべて、先人の「工夫」の賜物です。
今、当たり前と思っていることの8割9割は、先人の「どうすれば、どうしたら」の工夫によって
積み重ねられて来た「結果」です。それを当たり前の生活として捉えている自分たちがいる。

「工夫」とは「知識」の上に「知恵」を重ねて出来るものです。


先日、有機農業をしている青年の言葉を聞いた。「農薬の情報はあるけれど、それ以前の話が聞けない」
「農薬に頼らない・頼れない農業もあったハズだが、その知識が伝わって来ない。土・水・季節など・・」

そのことが、現在の「ものづくり」全般・すべてに言われている様で、少々怖くなってしまった。

鉄工所ではNC旋盤加工。手作業で削り出してくれる工場を探すのさえ厳しい。繊維産業でも
ダブルツィスターのパネルのボタンで操作します。織機はパソコン入力で模様が自由自在です。
ボタン操作で「ものづくり」が出来るのが、当たり前の様にとらえられている。

ところが、現場の女工さんに「幡結び」の技術が伝わっていないのも現実です。

「ノッター」という結び機器もあります。機械式で5万以上、エアースプライサーに至っては糸口だけで
20万の設備投資が必要となります。機械に頼るという事はこういう事です。

「機械に頼るな」なんて一言も言っていません。機械は先人の「工夫」の積み重ねで便利なツールです。
だからこそ、何のため機械、何をどうするために何をする。「使いこなす」とは、そう言うことです。


・・・・・・あぁー、又、話がくどくなって来た。
このあたりで文章も「支離滅裂」になってきた。ゴメン!頭を冷やして、又の機会とします。

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