三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 6月25日 ジャンク品メンテ

2016-06-25 | メンテナンスお気楽日記
先週は「電動検燃器」を入れ込みメンテナンス?。今度は「手動式検燃器」が出て来ました。
探している時には、出てこなくて、忘れた頃にはヒョッこりと。中古機器なんて、そんなもんです。

今度の検燃器は手回し式だから、メンテと言ってもヘタリが無いか、動きの確認と清掃だけ。
クロームメッキに少々サビがあったが、コンパウンドで磨く。これで一丁上がり、でした。


出どころは「廃鉄処理業者」です。中国の製鉄過剰の波で価格が暴落。手間賃だけが命の綱だそうです。
不況対策は「自社分別」。分別してないと買い取ってももらえないらしい。家庭ゴミ分別と同じか?

以前も、鉄・アルミ・銅・ステンくらいの分別はしていたが、プラスチックや非金属部品が少しでも
混ざっていると「雑鉄素材」となり、価格は半減する。鉄くずを買うというより「解体処理」の請負が商い。


そのため、徹底的に解体しなければならないが、その事が「ジャンク屋」にとっては都合のいい穴場。
わざわざ機械から使える部品を取り出さなくとも、部品として選択するだけ。鉄クズよりも色が付く。

そんな事があり、処理業者では分別保管場所が存在する。モーターに電装品・非鉄部品など。
ありがたい?のは、アルミナ・唐津・ベーク・プラは、処理費持ち出しの別格あつかいとなる。
つまり、持って行ってもらえば、業者の処理費が少なくなる、その為、買値もお小遣い程度。

この中には、今は手に入り難い(入らない)繊維機械の糸道ガイドや特殊部品が含まれています。
欲しくても手に入らない部品が、中古価格でメンテ出来れば、客先は大喜び。只、儲けも少ない。

気を付けなければならないのは、あくまでもジャンク品(故障品)あつかいとなります。
10個のうち100個のうち、何個使用に耐えるものかは、時の運となります。

処理業者も今は必死です。あんなモノこんなモノと伝えておけば、分別手間を掛けてくれます。
その中の一つが「検燃器」でした。「三筋さんが欲しいんじゃないかと思って・・」ありがたい。


考えれば、世間でも自動車部品・リサイクルショップ・古着屋など「中古市場」が横行している。
何なんだろう?なぜなんだろう?・・・考えてみる価値はありそうだ。

今日は、英国のEU離脱。世間ではサァ「円高だ」「株価安値だ」と騒いでいるが、小市民には
不況の時でも、戦争の時でも?たくましく生き抜いてきた歴史・チカラがある。考える知恵がある。

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メンテお気楽日記 6月22日 頼りはアルミナ

2016-06-22 | メンテナンスお気楽日記
アルミナガイドの問い合わせ・注文が増えています。それも、スネルガイドやフックガイドでは無く
パイプガイドや半割ガイドです。


取り付け箇所は、ドロッパーワイヤーやバルーンワイヤーの糸道キズに対処するためです。
一応?消耗部品となる箇所ですが、もう何年も交換していません。当然、事故発生の原因ともなる。

稼働期間が長年となれば、大半のガイドは糸道が付いていると考えるべきです。
ケバが出ないのは、たまたま?キズと糸の相性がイイだけです。加工糸が変わればてき面です。


ところが、メーカー注文しても、すでに部品在庫がありません。中にはメーカー自体存在していない処も。
もちろん、新たに製作することも出来ますが、注文ロットが少なければ、価格は2倍・3倍になっている。

以前の様な10000個製作するのと100個1000個製作するのでは、おのずと単価も違ってくる。
メーカーや販売店にしたって、売れない?(注文の少ない)在庫を抱えることはしないし、出来ない。


工場としても、予算の2・3倍の設備投資となれば、考えざるを得ない。対応は、キズが付いたガイド
部品の上からアルミナを被せ、糸道をフラットになれば、と考えます。一応?作業は継続できます。

ところが、アルミナメーカーにも課題はあります。在庫は売れ筋商品?に集約されています。
繊維機械メーカーからの、特注依頼がなくなり、在庫ロスを抑えなければなりません。

だから、ピッタリのアルミナガイドを探すのは、とても難しい状況です。組み込む為には
機械部品の加工も辞さない状態です。アルミナ製品は切ったり割ったり出来ない素材です。


新たな設備投資はもちろんのこと、消耗部品の確保さえ厳しい状況でも、作業継続は必至です。
その為には、現状機械をどう維持していくか、使用していくかが、各工場に課せられる。

メーカーや販売店まかせではなく、自分の機械は自分で維持していく知恵も必要な時代です。

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メンテお気楽日記 6月20日 思い付き・思い込み・思いやり

2016-06-21 | メンテナンスお気楽日記
「モノ」を作り出すという事は、突然、アイデアが形になる訳もなく、段階(ステップ)があります。

まずは、アイデア。「こんな事が出来たら、こんな物があったら。」ヒントは自分自身の作業の中に
あります。普段、作業の手間に「もうちょっと・・」が、機械や装置で解決できるかも知れません。

「ものづくり」には、「思い込み」が一番大切です。これが無ければ、前に進むことは無い。
「ここをこうすれば・・これを使えば簡単に」そして、思考・試作が始まります。

その為には、勉強もします、情報も集めます。製作のための部品や加工技術まで考えます。
「こうすれば出来るハズ」思い込みがなければ、試作すら出来ない。絵に描いた餅で終わりです。

もちろん失敗もあります。思い通りに動かなかったり、別の課題も発生します。
でも、やった事は、確実に自分の経験であり、知識財産にもなっている。これがなければ、次の
ステップもないのです。失敗があるからこそ、目的に向かう道が見えて来るのも道理です。

もう一つ「出来上がれば、皆が便利になり、売れれば儲かるかも?」これも大切な「思い込み」です。

最後に「思いやり」。これはデザインや使い勝手と理解して欲しい。
もちろん、安全設計は大切ですが、小型化や家電電源にも、消費者のニーズがあります。
使う人の事を思い、環境を考えれば、おのずと、モノの形が見えてきます。


自分も今、本業とは別?の試作課題を抱えておます。「こんなモノ出来ないか?」のお話しです。

「綾くずし付き単錘ボビンワインダー」「電動家庭用撚糸機」「コーン合糸撚り装置」「超低速ワインダー」

まだまだ、方眼紙にラフスケッチの段階ですが、アングルのサイズを決め、必要な部品も集めています。
紙管やボビンを挟むクレドールなどは、産業機から転用します。出来る限り低コストに納めます。

ところが、自分の一番の課題は100Vモーターです。産業機200V仕様には事欠かない?が
家電用スピードコントロールやギアモーターを探すのは大変です。もちろん新品購入って方法もあるが、
客先機器への納品価格が2倍3倍となってしまう。金に糸目を付けぬなんて要望もマズありません。

世間にそんなモノが無いから欲しい。無いから作れないか?答えは生返事です。でも、やる気は満々。

べつに研究開発費をいただく訳でもないので、あくまでも本業が優先です。しかしアンテナだけは
ビンビンに張っています。いつも触っていない機械だからこそ、ヒントも発見しやすいのかも。


ともあれ「ものづくり」は楽しい作業です。自分の思いが形になっていく喜びと満足感。
それにも増しての「やりがい」は、お客さんが喜んでもらえるという「思い込み」です。

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メンテお気楽日記 6月17日 道具とは?

2016-06-17 | メンテナンスお気楽日記
机の上にボールペンがあります。買った記憶はありません。多分、粗品だと思う。

自分たちの世代は、進学祝いに万年筆とシャーペンを贈られ、就職祝いとして腕時計がプレゼント
された世代です。自分の給料で自分のために始めて買ったのは、オイルライターだった。

もちろん、大切に使った。こだわりとは言わないまでも、肌身離さず持ち歩き使用した。
カッターシャツの胸ポケットに青インクのシミが付いたのも、この頃の逸話。


「専門店」も多かった。生活必需品は八百屋に魚屋。薬屋さんに金物屋。みんな個人経営だった。
ファツションのこだわりは、靴専門・草履ゲタ専門?帽子屋さんなんてもあった。洋傘屋さんも。
数え上げればキリがない。みんな、お客さんのことを思い、こだわりの品で「商い」をしていた。


ところが、今、世間を見渡せば「専門店」が極端に少ない。大半は廃業してしまった。
買い物は、スーパーマーケットかホームセンターに行けば事は足りる。大型量販店の良さ?は別として
ホームセンターの売り場を想像してください。何がある?それこそ何でもありの状態です。

そこでは、パート販売員が忙しく働いています。販売員です。売り上げを上げるのがお仕事です。
じぶんの「おすすめ品」なんて、もちろんありません。お客さんが勝手に?選んでの販売です。

「品物へのこだわり」が一番無くなったのは「お客自身・自分自身」かも知れません。

有り余る商品。探し・選ぶと言うより、目の前にあるものを手にすれば「満足」してしまう。
「今、欲しいモノは何ですか?」と質問された時、即答できる答えがありますか?大半は「エーッと?」


道具や機械の話をします。機械や道具は自分たちの仕事を維持し、しいては生活費を稼ぐ大切なツール。
それが、あったこそ今の生活・今の日本?の姿がある。必要であり、欲しかったこその機械であり道具。

繊維機械では専門的(マニアック)になるので「車」に置き換えます。
使用目的は、農作業に土木作業、これらはトラックを選びます。商品搬送ならバンが最適です。
乗用車ならファミリーカーかスポーツタイプ?普通車にするか軽自動車するかも大きな選択です。

ディーラーを選び・相談して、自分の生活の為に一番必要な一台を買う。それが「こだわり」でした。
それが「中古車販売大市」まさに「大型量販店」と同じ。こだわりより前に選択する事から始まる。

「こだわった機械・道具」であるからこそ「大切に使う」これも道理です。

最近は、大切にされていない工場機械が目に付きます。また、そう感じてもしまう。
機械は動くモノ、道具は使うモノ。それだけの価値でしか見られないのかもしれない。


机の上のボールペン。書けなくなれば、次のボールペンを買う。それだけの話です。
手に馴染んだボールペンだから替え芯を専門店に探しに行く?そんな事もありません。

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メンテお気楽日記 6月16日 電動検燃器レストア。塗装センスいまいち?

2016-06-16 | メンテナンスお気楽日記
廃工場、それも物置小屋から「電動検燃器」が出て来ました。
塗装は剥がれ、メッキ部品にもサビが出ています。もちろんミシンモーターも付いていません。

「もらってイイか?」買い取るには躊躇される状態です。
でも、自分にとっては魅力的な廃品?です。全分解して、サビを落とし、塗装まで持ち込めば
一台の「電動検燃器」として、よみがさせる自信があります。

裏付けは、これまで修理してきた検燃器の部品が多少残っています。それらを加工すれば
充分に使用に耐える機器として、組み上げる事が出来る。ミシンモーターもすでに正逆転スィッチを
配線して在庫している。


お楽しみは?営業時間内、お呼びがない限り、セッセとサビ落とし作業です。ワイヤーブラシや
ペーパーで手がまっ茶色になっても、それはそれで充実感があります。

昨日は、ホームセンターでスプレー缶とにらめっこ。確かにハケ塗りペンキには微妙な色が多いけど
早くきれいに組み上げたいので、スプレー塗装を選びます。クリア塗装仕上げすれば丈夫にもなる。

選んだのは、メタリックスプレーです。多少の高級感が狙い。青色と緑色がありました。
当然?選んだのは、三筋色の緑色です。でも、それが現在は後悔の念となっています。

色を塗っている時から「ちょっと明るいなー」とは思っていました。それが組みあがってしまうと
大きな緑色の物体となった。目立ち過ぎの感が気に入らない。もっと濃い緑色であったなら・・

青色の方が良かったのでは?いやグレー色の方が検査機器らしいのでは?でも、後戻りも出来ない。

色選びには課題が残ったが、機器メンテナンスはバンバン?です。チャックや歯車のガタもありません。
壊れての廃品じゃ無いらしい。使わなくなっての倉庫入り? だから、整備しててもやりがいもある。


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