何年か前に作った「糸撚り装置?」です。事の始まりは「ワインダーで合糸出来ますか?」って電話
でした。「何本かの糸を重ねて巻いている、工場は何軒かありますょ」って、返事しました。
ところが、話を聞いているうちに、糸をそのまま揃えて巻くのではなく、糸を絡めながら一本の糸を
作りたいとの要望でした。それは「合撚機」の仕事とも思いましたが、工房では無理な設備です。
「何本かの給糸紙管を縦に並べ、下段の糸を上の紙管の中を通していけば、上の糸の解除撚りで、
下からの糸に絡まって上ります。カバーリング原理と同じです。でも、けっこう調整が難しいとも
聞いています。」
単純に考えても、給糸の大きさによっても、一回転の長さも違うし、解除テンションも違う。
不均一になるのは目に見えている。だいたい、たわみやズレも発生するのも想像される。
カバーリング機の「たすき掛け加工」にも、それなりの調整が必要なのに、原理だけでは、事はならない。
その時考えたのは、回転台の上に、給糸紙管を何本か並べて、台を回転させる、単純な方法でした。
各糸ごとにテンションを取り、3~4本の糸を一本の糸として撚りを掛けます。試作機段階?では、
ウール糸とラメ糸を絡めたり、意匠撚糸糸に他糸を絡めたり、それなりのオモシロイ糸が出来ました。
ところが、課題は、巻き取り装置(ワインダー)で起こりました。三筋ワインダーの最低スピードは
50Hzでも120m/minです。撚りが掛かる前に糸を巻き込んでしまいます。回転台のスピードを上げれば
遠心力で給糸が安定しません。ワインダーにインバーター、それに撚り装置・・で、予算オーバーでお蔵入り。
回転台は、そのまま倉庫の隅で眠っていましたが、最近、倉庫を訪ねたお客から「オモシロイね」って言われ、
色気?がムラムラ。三筋ワインダーはあきらめ、その後に作りかけた、自作ワインダーを引っ張り出した。
これが実にいい加減と言うか、寄せ集め装置。まずフレームはダイソーの300円アングル、モーターは
石川シュワイダーのオイリング装置から、クレドールは片岡のカバーリング機から、ワインダーらしい?のは
0°0′ドラムだけです。でも、時間さえかければ、チーズ紙管に1㎏も巻き取ることも出来る予定?
特長はオイリング用のスピードコントロールギアモーターですから、1分間1m巻きの超低速運転が可能です。
これを仕上げて、糸撚り装置と組み合わせれば、工房さん希望の予算で提供できたかも知れない。
只、三筋北陸の弱点は、開発予算もなければ、新品部品を買うのもためらってしまう貧乏性。
目の前にあるモノや、知ってる情報を屈指して、客先仕様に答えようとします。
中古整備機は、言って見れば「寄せ集め」です。不良箇所があれば、使える部品を探します。
もう、製造中止の部品も多々あります。そんな時こそ、知恵と知識が必要とされます。
日本の成長産業は、なんも無いモノ不足からスタートしたと、おっさんは思っています。
だからこそ、知恵を絞り、失敗を糧とした「ものづくり」は、おっさんの強みでもあると考えます。
スタートボタンを押せば、機械が動くのではなく、何をどうする為にどう動く。
基礎を知らずして、機械を使いこなす事、しいては、製品づくりも難しいと考えます。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_
ブログランキングに参加しています!1日1回クリックをお願いします!!
↓↓↓↓↓↓↓↓
でした。「何本かの糸を重ねて巻いている、工場は何軒かありますょ」って、返事しました。
ところが、話を聞いているうちに、糸をそのまま揃えて巻くのではなく、糸を絡めながら一本の糸を
作りたいとの要望でした。それは「合撚機」の仕事とも思いましたが、工房では無理な設備です。
「何本かの給糸紙管を縦に並べ、下段の糸を上の紙管の中を通していけば、上の糸の解除撚りで、
下からの糸に絡まって上ります。カバーリング原理と同じです。でも、けっこう調整が難しいとも
聞いています。」
単純に考えても、給糸の大きさによっても、一回転の長さも違うし、解除テンションも違う。
不均一になるのは目に見えている。だいたい、たわみやズレも発生するのも想像される。
カバーリング機の「たすき掛け加工」にも、それなりの調整が必要なのに、原理だけでは、事はならない。
その時考えたのは、回転台の上に、給糸紙管を何本か並べて、台を回転させる、単純な方法でした。
各糸ごとにテンションを取り、3~4本の糸を一本の糸として撚りを掛けます。試作機段階?では、
ウール糸とラメ糸を絡めたり、意匠撚糸糸に他糸を絡めたり、それなりのオモシロイ糸が出来ました。
ところが、課題は、巻き取り装置(ワインダー)で起こりました。三筋ワインダーの最低スピードは
50Hzでも120m/minです。撚りが掛かる前に糸を巻き込んでしまいます。回転台のスピードを上げれば
遠心力で給糸が安定しません。ワインダーにインバーター、それに撚り装置・・で、予算オーバーでお蔵入り。
回転台は、そのまま倉庫の隅で眠っていましたが、最近、倉庫を訪ねたお客から「オモシロイね」って言われ、
色気?がムラムラ。三筋ワインダーはあきらめ、その後に作りかけた、自作ワインダーを引っ張り出した。
これが実にいい加減と言うか、寄せ集め装置。まずフレームはダイソーの300円アングル、モーターは
石川シュワイダーのオイリング装置から、クレドールは片岡のカバーリング機から、ワインダーらしい?のは
0°0′ドラムだけです。でも、時間さえかければ、チーズ紙管に1㎏も巻き取ることも出来る予定?
特長はオイリング用のスピードコントロールギアモーターですから、1分間1m巻きの超低速運転が可能です。
これを仕上げて、糸撚り装置と組み合わせれば、工房さん希望の予算で提供できたかも知れない。
只、三筋北陸の弱点は、開発予算もなければ、新品部品を買うのもためらってしまう貧乏性。
目の前にあるモノや、知ってる情報を屈指して、客先仕様に答えようとします。
中古整備機は、言って見れば「寄せ集め」です。不良箇所があれば、使える部品を探します。
もう、製造中止の部品も多々あります。そんな時こそ、知恵と知識が必要とされます。
日本の成長産業は、なんも無いモノ不足からスタートしたと、おっさんは思っています。
だからこそ、知恵を絞り、失敗を糧とした「ものづくり」は、おっさんの強みでもあると考えます。
スタートボタンを押せば、機械が動くのではなく、何をどうする為にどう動く。
基礎を知らずして、機械を使いこなす事、しいては、製品づくりも難しいと考えます。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_
ブログランキングに参加しています!1日1回クリックをお願いします!!
↓↓↓↓↓↓↓↓