三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 11月29日 産業機で作る1・2・3錘機

2014-11-29 | メンテナンスお気楽日記
                産業機サイズ1錘機試作品、レトロ風3錘機は未完成

せっかく?卓上ワインダー1錘機の製造ラインが出来、販売出来る様になったが、
これまでの客先は、販売店や企業ばかり。それはそれで良いのかもしれないが、
メールでの問い合わせについては、その先がなかなか実現しない。

メールの場合は、仕事内容や作業要望など記載されていない事が多く、名前だけでの問い合わせ。
当然、住所も解らないまま、イメージする事もなく、問い合わせについてのだけの返信となる。

勝手な想像かも知れないが、たぶん工房さんや学生さんからだろう。

一抹の不安として残っている格安ワインダーのお世話。出来る事ならしてあげたいが、中古情報が
極端に少ない。無い・無いとばかりも言ってられないので、サンキンサービスにお願いした。

リストア部品などを使って、価格を抑え、尚且つ、機能性と見てぶりにもこだわった。
その結果、やはり10万の大台は超えてしまった。それに販売店の力も必要となる。

やはり、工房さんや学生さんの探している価格との差が気になる。
もっと残念なのは、メールでも電話でもイイ。なぜ?相談してくれないのかって事。

価格を聞いて「ジャ!」じゃなく、こんな糸捲き機を探していますの相談となれば、
無理な事、出来る事、いろんなアドバイスも出来るってこと。ひとりで結論を出すには早すぎる。

例えば、中古産業機そのままで1~3錘機を組み付ければ、5・6万でも充分出来る。
その代り、大きさであったり重さ、その他100V200Vの電源などの問題が出てくる。
その中で、自分に必要なモノだけを選んでいけば、機器としての提案も出来る。

そんな課題を一つ一つクリアする為には、人に聞き、相談することが大切なことです。
ネット検索の弊害とまでは言わないまでも、自分一人で決めてしまうことが多い。

もっと人に聞き・相談することが、自分にとって一番確実な情報を得る方法だと思うのだが。

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メンテお気楽日記 11月28日 巻き返しコーンのビリ止めテスト 4点

2014-11-28 | メンテナンスお気楽日記
収縮性のある繊維機能を求めるためには、糸の撚り加工が必要となります。
しかし、撚り止め加工が強すぎると、ちりめんや垢すり生地の様な硬い繊維に成ります。

その為には、微妙な温度設定と時間設定が必要で、生かさず殺さずといった加工となります。
撚台で加工し、セット糸をコーンアップする際は、シリンダーのつばを利用したビリ止めが出来ます。

しかし、確率?として何本かのコーンの中にビリが混入することがある。言わば不良捲きです。
運良く?発見できたとしても、その糸を破棄する訳にもいかず、再加工が希望となります。


ところが、コレがくせ者で、ビリが発生すること自体、撚り止めが不完全という事です。
尚且つ、形状がコーンアップ状態なので、特別な?ビリ止め装置が必要となります。

シリンダーの様なつばを利用する手も在りますが、コーン捲きでは外径・内径の差が大きく
解除テンションが大きく狂ってきます。ビリ止め以外の問題が発生します。


今回も外層だけをリングテグスで押さえるリングキャップを提案しましたが、まだ不完全とのこと。
テグスの位置(高さ)の指摘も受けましたが、改造してのテスト捲きが必要となります。

只、その為にだけ片道60kmを走らす以上に、もし結果が得られない場合の対応が心配です。
その為には、考えられるビリ止め装置を何点か準備することにしました。

一番簡単な?スプリングテンサーをはじめ、今は製造もされていないだろうコイルリングキャップ。
もしシリンダー解除のテグスキャップやリングキャップも利用できれば、方法を探ればイイ。


「テスト」とは、良かれと思う方法を一つ一つ実証していくしか方法がありません。
もちろん失敗も多くありますが、なぜ失敗したのかを探れば、ヒント、次の方法も見えてくる。

そして、得てして、多くの試験をした割には、結果は「な~んダ。」って事も多い。

作業者はまず、結果・方法だけを欲しがるが、与えられた知識と自分で考えた知恵の差は大きい。
糸も作業も、そればかりとは限らない。その時、自分で対応できるか、それとも又、人に頼るのか。

確かに、試験している時間がないと言う人もいます。でも、その経験は一生の財産ともなります。

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メンテお気楽日記 11月26日 お宝づくり

2014-11-26 | メンテナンスお気楽日記
「いい仕事してますネー」鑑定団の中島先生が褒めたたえても、陶器の材料は土でしかないのです。
何千万の宝石にしたって、最初は原石、石の塊でしかないのです。

すべては、人間の技術や技によって、価値?を何十倍何百倍として世の中に提供されます。
それを「お宝」と呼ぶ人には、憧れであり、欲給であり、欲望の競争が価値を決めていきます。


ネットオークションにも、実にくだらない品が何万点と出品されています。なんだこりゃ!
でも、それを探している・欲っしている人がいるのも、まぎれもない事実なのです。

しかし、今日ここで言いたいのは「お宝探し」ではなく「お宝づくり」についての感想です。
「お宝探し」とは情報とめぐり合い?でしかなく、手に入れてしまえばそれ以上の前進はありません。

観光客や商品顧客が情報に振り回され、欲望をサイフで解決するだけの「消費行動」でしかない。
もちろん、全国民が顧客として生活が成り立つハズもなく、その為の生活基盤が必要となります。


それは「他人の為のお宝づくり」そう「仕事」です。他人が欲しいであろう製品を作り、他人が
して欲しい作業をし、探している情報を提供、それを販売するのも「お仕事」です。

その事によって「利益」を得、生活の基盤を確保して、それからの「宝さがし」となるハズですが、
あまりにも目の前の情報が多く、自分の為のお宝しか見えないのも仕方がない事かもしれない。


不況の原因とされている要因も色々と言われています。ニート雇用・少子高齢化・地方過疎化。
でも、これらも「不満探し」の言い訳でしかないのです。並び立てたらキリがない。

福井の工業技術センターには「不満」を買い取る制度があります。朝倉氏遺跡では「な~んも無い」を
キャッチフレーズに観光客を集めています。要は「不満」こそが「お宝づくり」のヒントでありチャンス
である訳です。過疎地だから出来る事、高齢化だから出来る事。まだまだアイデアが足りない。

シャッター商店街の一番の原因も「お客の為のお宝商店街」を見失ってしまった結果。
各店舗の不況不満ばかりが先走り、客が何を求め何を必要としているか、考える余裕すらなかった。


そろそろ話を元に戻して「お宝づくり」です。
自分の商いとしているメンテや中古機のお世話に際しても、中古機自体はお宝でもなんでも無い。
まさか、お客が機械を飾って置くわけもないし、そのままでは仕様が違えば仕事にはならない。

その為にはメンテナンスや改造が必要となり、仕事仕様に合った機械が組み上がる。
そして電気が入り機械が回り出して「仕事が出来る機械が安く手に入った」 やっとお宝です。

繊維産業も糸の価格として見れば、たかが知れている。それが原料、加工、染色、編み・織、
縫製、デザイン、販売と多くの技術と手間をかけ、客の要望に応え様と努力している。


「お宝づくり」とは、そこにあるものを、いかに客の望む姿で提供できるかに極める。
その為の人間の技術と技、そして思い入れこそが大切なモノとなるかと思います。

※今日はゴタクが長くなりました。昼時にお呼びが無いってヒマで仕方がない。何かしよう!


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メンテお気楽日記 11月22日 メンテナンスは○○のご都合

2014-11-23 | メンテナンスお気楽日記
メンテナンス仕事の傾向は、おもしろい?もので、「忙しい」と言うか糸の流れが速い時は、
途端に依頼が少なくなります。あっても機械を止められない単錘修理や、仮修理でその場を
取り繕うだけの、短時間仕事が多くなります。

反面、糸の流れが止まると、今度は途端に「クレーム」が多くなり、メンテ依頼も増えます。

「節が捕れていない」「オニ綾がある」など、中には「捲き形状が悪い」と返品されます。
それまで納品していた製品と変わりない?のですから、工場はあわててメンテ依頼と成ります。

原因は、流れにブレーキを掛けると言うよりも「在庫」を持ちたくないのが本音です。

もちろん、品質が良いに超したことはないのだが、なぜ今になって・・今さら。
実は撚糸屋さんもそのことは解ってはいるが、市場の流れを読み切れない弱さがあるのです。

何年か前、日本人がタイ米を食べる状況になり、日本米確保への争奪戦と似ている。


繊維産業も確実に「すその」が減少しています。いくら海外糸を輸入しても、新製品・機能
繊維を開発しても、加工の為の施設(工場・人)がなければ「ものづくり」は出来ない。

今、撚糸屋さんや染工所には原糸が山積みされています。加工待ちの糸です。
撚糸屋さんでは、設備は充分?あっても人件費が出ないため、家内工場の生産高しか出来ない。
染工所でも、先捲き・後捲きのワインダーの確保が出来ないため納期遅れが発生。

「人を雇えばイイだろう」と思うかも知れないが、加工費だけで儲けを出せないのも「現実」で、
外注工場(加工所)に至っては、その代限りで、後継者はもう逃げて?しまっている。


対応(対策?)として、企業の自社設備・自社加工の流れも感じているが、どうしても「片手間」の
感がぬぐえない。そりゃそうだろ、現状社員に仕事を増やそうとしても無理が出る。

いくら専門パート?を雇用することになっても、品質責任までは期待することすら出来ない。

その点「外注工場のありがたさ」が今さらながら後悔される、自分にすら見落としがちな
不良個所を指摘されたり、メンテ対応も早かった。正に専門職・専門家だった。

そんな人・工場が廃業してしまい、今さら「捲き工場を世話して欲しい」なんて虫が良い以上。
でも、それが現実。ギリギリになってからの対応でしか動けない。夏休みの宿題とは訳が違う。

もう取り返しの出来ない現状で、品質ウンヌンは商社の身勝手・ご都合としか見えない。

「絶滅危惧種」とは言い過ぎかも知れないが、この絶滅危惧種ですら、何か問題が起こらなければ
話題にならない。他の問題が発生してからの対応として注目。そしてあわてての・・・

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メンテお気楽日記 11月20日 段取り帳

2014-11-20 | メンテナンスお気楽日記
最近、「段取り帳」への書き込みが少なくなっていた。書こうと思えば書き込む事もあるのに
「まぁ、後で」ってのが、○○○?の始まりかも知れない。気を付けなけりゃ。


以前はメモしやすいように、小型の手帳を使っていたが2~3か月経つと、どこかに
紛れ込んで?しまうので、今は解りやすい様にA4の白紙ノートを使っている。

自分の頭の中では、充分に依頼用件や「段取り」は出来てはいるのだが、書き込む事によって
何かが違うと感じている。それは、自分の仕事の再確認以上に、やる気への覇気。


たかが、メモ用紙一枚でも図解説明したり、分別説明すれば、話が誤解なく伝わる。
時間の流れも見えてきて、何が一番大切か解かる。それこそ「段取り帳」に相応しい。

終了した仕事には、ペケマークも付けてはいるが、その時書き込んだメモも後でけっこう
役に立つことも多い。文字として残っていれば、うる覚えの記憶や記号も確認できる。


以前、京都からの工場移設の際、何も持たず工場長の話を聞いていたら、工場長からノートを
渡された。「人の話は聞くだけじゃダメダ。一つ忘れても段取りが狂ってくる。」との教え。

確かに、この歳になり?若い工場長との付き合いも多くなったが、スケジュール帳片手に
話を聞いてくれる人には、「やる気」を感じるし、教えたくもなる。


そんな自分自身が「段取り帳」を気にしなくなったのは、マンネリとは言わないまでも
やはり気のゆるみがあったのだろう。「腰痛」にしても先生から、体調の悪いときはちょっとした
ことが引き金になる。と言われた。別に風邪をひいてる訳でもないが、やはりオカシイのかナ。

 P・S 「腰痛」は腰をかばいながらも、仕事が出来るまで回復?しました。

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