最近よく聞くのは「100㎏の加工に100㎏の原糸しか送ってこない」なんてボヤキです。
若い?商社担当とすれば、100㎏の糸で100㎏の加工糸が出来るのが当然と思っているが、
実際、仕事をすれば、不良糸と言わないまでも「加工ロス」が発生します。その為発注の際、
何本かの原糸が余分に入荷されているのが、暗黙の了解でした。
加工糸仕上がりを98㎏で納品すれば、商社は客先に納品出来ません。で、再注文の手当てです。
これが、撚糸工場にとっては大変な手間となる。5㎏の加工の為にすべての機械を再稼働させれば
「手間」なんても言ってられない。120錘の燃台に5~10本のボビン稼働も何回も見た。
加工技術が上手な撚糸屋さんでは、当然ロスは少なくなります。105㎏の加工糸が仕上がり
100㎏を納品する。残りの加工糸を、昔の人?は「出目」と呼んでいた。
あまり昔話はしたくないが、その糸を専門に買いに来るバイヤーも存在した。軍手製造や染色ネット
など、材料費を抑えなければならない業種には、まさに宝の糸だった。両方がWin・Winの商いとなる。
ところが、その商いも成り立たなくなり「出目買いさん」の噂すら聞かない。
「出目糸」はお宝どころか、溜まってしまえば「産廃」扱いの金食い虫とまで言われるのが現状。
で、今日の本題です。いかにロスを抑えるか?100㎏の糸で100㎏の加工糸を作るか?です。
気配りのある仕事?をしていても、残糸の多くは「解除残糸」として発生します。シリンダーの
内径や紙管解除の最後に5~10gの糸が残ります。5gでも200本加工すれば1㎏です。
これは、巻き径が細くなれば解除抵抗が大きくなり、それにシリンダーの鍔径、紙管の潰れなどが
影響されます。張力変化で糸が切れてしまう。対応としてバルーン距離やスピードで抑えることも
できますが、作業効率や機台スペースを考慮すれば、二の足を踏にでしまう。
「巻き糸が最後まで切れないで上がる方法はないのか?」
あります。当然昔からの課題ですから、先人は色々な対応をしてきた。それが「キャップ」です。
各シリンダーサイズに合ったモノ、チーズ紙管の内径に合ったモノ。様々な仕様が必要とされた。
ところが、今これを世話しようとすると、けっこう難しい。
まず、中古部品としてピッタリの製品探しが困難。量産時代?には一個2~300円で納品できた
製品も、今、必要ロットを注文(製作)すれば、2000円の見積もりが帰ってきます。
突然ですが、今日はここまで。ロス対応のテクニックは追々話題とします。
若い?商社担当とすれば、100㎏の糸で100㎏の加工糸が出来るのが当然と思っているが、
実際、仕事をすれば、不良糸と言わないまでも「加工ロス」が発生します。その為発注の際、
何本かの原糸が余分に入荷されているのが、暗黙の了解でした。
加工糸仕上がりを98㎏で納品すれば、商社は客先に納品出来ません。で、再注文の手当てです。
これが、撚糸工場にとっては大変な手間となる。5㎏の加工の為にすべての機械を再稼働させれば
「手間」なんても言ってられない。120錘の燃台に5~10本のボビン稼働も何回も見た。
加工技術が上手な撚糸屋さんでは、当然ロスは少なくなります。105㎏の加工糸が仕上がり
100㎏を納品する。残りの加工糸を、昔の人?は「出目」と呼んでいた。
あまり昔話はしたくないが、その糸を専門に買いに来るバイヤーも存在した。軍手製造や染色ネット
など、材料費を抑えなければならない業種には、まさに宝の糸だった。両方がWin・Winの商いとなる。
ところが、その商いも成り立たなくなり「出目買いさん」の噂すら聞かない。
「出目糸」はお宝どころか、溜まってしまえば「産廃」扱いの金食い虫とまで言われるのが現状。
で、今日の本題です。いかにロスを抑えるか?100㎏の糸で100㎏の加工糸を作るか?です。
気配りのある仕事?をしていても、残糸の多くは「解除残糸」として発生します。シリンダーの
内径や紙管解除の最後に5~10gの糸が残ります。5gでも200本加工すれば1㎏です。
これは、巻き径が細くなれば解除抵抗が大きくなり、それにシリンダーの鍔径、紙管の潰れなどが
影響されます。張力変化で糸が切れてしまう。対応としてバルーン距離やスピードで抑えることも
できますが、作業効率や機台スペースを考慮すれば、二の足を踏にでしまう。
「巻き糸が最後まで切れないで上がる方法はないのか?」
あります。当然昔からの課題ですから、先人は色々な対応をしてきた。それが「キャップ」です。
各シリンダーサイズに合ったモノ、チーズ紙管の内径に合ったモノ。様々な仕様が必要とされた。
ところが、今これを世話しようとすると、けっこう難しい。
まず、中古部品としてピッタリの製品探しが困難。量産時代?には一個2~300円で納品できた
製品も、今、必要ロットを注文(製作)すれば、2000円の見積もりが帰ってきます。
突然ですが、今日はここまで。ロス対応のテクニックは追々話題とします。