メンテお気楽日記 １２月１日 格安機器？

前回の記事に写っていた写真、見る人にとっては「四つ枠」よりも、となりの電気機器が気になるらしい。

「鬼綾防止装置」、リボンブレーカーとも言います。ドラムトラバースのワインダーでは必ず必要な機器です。
以前（１０年程前）は、マグネットスィッチで動力を操作していましたが、接点寿命が約３年で交換。
それにつけ、ＯＮ６秒ＯＦＦ１秒のくり返し音のうるさいのが、気になるとの事でした。

当時、無接点リレーを使用した機器もありましたが、メーカーや電業社に頼めば、軽く１０万オーバー。
だから大半の工場のワインダーは、マグネットを交換しながら鬼綾対策を維持していました。

ところが、部品交換や工場維持費が死活問題になれば、壊れない機械、傷まない部品が要望されます。
ちょうどその頃が、糸道ガイドも「アルミナ」に変更された時期とも重なります。

課題はいかに安く提供できるか？って事です。もちろん効果が維持できての話。

まず、鉄板パネル箱をプラボックスにするだけでも１万は違ってきます。メーター版仕様なら千円で済む。
無接点リレーも三相操作する必要？もなく、二相だけでもモーターの一瞬停止は可能。これで五千円安。
リレーのヒートシンクも加工すれば、一個で対応。安全装置も当然必要な部品だが、ブレーカーを使いたい
処をガラス管ヒューズを使えば千円も掛からない。


ともかく経費の掛からない装置を考えました。部品代で一番高いのは「ツインタイマー」ですが、これも
マグネット仕様機器からの中古流用。だから旧型ＴＤＡ・ＴＡＶタイマーの時代錯誤の機器も存在します。


一番の？経費節減は人件費です。ワインダーに組み付ける機器として作るので、自作工料あつかいになります。
「できるか？」って言われれば「できますョ」って言ってしまう。これが器用貧乏の根源らしい？

相場は電気工事士にあることも解かっているが、プロ並みに請求できる筈もない。職人工料です。
「餅は餅屋」が一番美味いのも解かってはいるが、家庭用餅つき器も普及している時代でもある。

「自分で出来ることは自分でする」これが一番の経費節減ですが、世間が廻らないデメリットもある。

「女工さんを雇いたいが、自分の分の持ち出しになってしまう」これも、オカシな話です。

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メンテお気楽日記 １１月２９日 四つ枠の試験捲き？送ります。

けっこう大変でした。使ってない機械での「試験捲き」依頼。

スリ輪駆動の木製四つ枠に巻く、かせ繰り機を探して欲しいとの依頼で、廃業機屋で見つけた骨董機械？を
紹介しました。話は次に進んで、カセ糸が送られてきました。その機械での試験捲き確認です。

当然「使えない機械」を世話する訳にもいかず。かと言って、自店倉庫に持ち込んで整備することも出来ず、
持ち主の工場での作業となります。さいわい内職機械が稼働しているので、２００Ｖ電力が救いでした。


でも、機械はダンボール箱の奥、なんとか場所を確保しても、骨董？機械にはホコリも積もっている。
カセ輪の羽根も一本一本拭いたが、ゴムが伸びきっている。おばちゃんの手も借りての大仕事。

２錘分を準備したところで、緊急呼び出しの為、いったん現場を離れたが、次の日訪ねたら仕上がっていた？
何でも、長女の姐さんが訪ねてきて「昔が懐かし・・」と作業してしまったらしい。

捲けてる事は捲けているが、自分には動いている処が見たかったのに・・・
ま、機械が動いて、仕事が出来ることは確認できたので、そのまま試験捲きとして返却します。


それから、ちょっと気になる話もありました。
長女さんが「じいちゃんが大切に使っていた機械だから・・」なんて言ってたらしい。
今さら、思い入れもないだろうが、処分価格で譲ってもらうつもりに暗雲がたち込める。

当然の事だが、機械を買う場合は高い？が、売ろうとすれば安値を付けられる。何でもそうダ！
そこに感情が入ってしまえば、話がややこしくなり、取引きが成立しなくなることも多い。

中古機の場合は「これまで充分稼がしてもらった機械」として感謝こそすれ、それで又儲け様とするには
無理がある。機械には「骨董価値」は無い。中古機械は中古機械。次に使いたい人がいれば、それこそ感謝。

それとも「鑑定団」にでも、出品してみますか？？


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メンテお気楽日記 １１月２８日 ナビなし出張

今月に入って、もう３度目の奈良出張です。機械を納品し、インバーター仕様の依頼を受けての再出張。
ところが、サーマル付きのスイッチが影響し、うまく稼働しません。

旅先のメンテでは部品一つ足りなくても、作業が出来ない。ホームセンターに飛び込んでも欲しい部品が
見つかりません。旅先の機料店もあるが、付き合いがある処は限られて来る。

で、準備して出直すことにしました。片道３００㎞と言っても、たっぷり４時間は走ることになる。
もちろん、サービス出張となるので、朝駆けの手間と土曜割引の経費節約で対処します。


前回は、ナビ付き車で指示どおり？走ったが、今回はナビが付いていません。
心配は、記憶があいまいな事。いくら一度二度走ったコースでも、ナビ走行は意外と覚えていないものです。

東京・埼玉・千葉県もナビ出張しましたが、もう一度来いと言われても、けっこう不安です。
それは、ナビの矢印ばかり気にしてて、街並みの記憶が極端に薄いと言うか、覚えていない。


便利な事はこの上ないのだが、頼り過ぎるがゆえに、無くなった（動かない）時のギャップは大きい。
周りを見渡しても、「操作だけの機器」「機能だけの機器」「直せない機械」の多いこと。
家電はもちろんの事、車も、もう自分では手が付けられない。

巷では今「自動運転」の車の話題もあるが、電波（電磁波）障害の場合は、どう対応するのだろう。
現時点では、とても怖くて乗る気にはなれない。「簡単」なことは本当に良いことなのか？疑問も感じる。

よく「ボタン一つで・」なんて聞くが、ボタンを押せば、何がどう動いてどうなるのか考える余地もない。
「取説・説明書」の指示どうり操作すれば、事は足りることになっている？間違えれば動かない？


「スマホ」はどうして動くのだろう？そんな事を考えても、頭が混乱するだけ。
ベルの発明した、固定電話の技術が、自動車用電話になり、ポケベル、携帯、そしてスマホでのネット通信。
もちろん、使う方は便利さの恩恵だけを利用していれば、なんら疑問に思うこともない。

でも、考えることを否定された機械には、一抹の不安も感じます。一部の技術者が開発した操作は
「右と言ったら右、左と言ったら左」統一・均一化されてしまう。ななめ上を見たい人はどうすれば・・

大きなことを言えば、政治だって戦争に走る可能性がある。それを食い止めるのが一人一人の考える力。
技術の発展は、不満があるから考える。考えることのない技術は、それ以上の発展も望めない。


あっ、そろそろ見覚えのあるパチンコ屋みえて来て、そこを曲がれば、目的地です。

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メンテお気楽日記 １１月１９日 早起きは三文の損？

「イオンのパートならば、月８万の収入。夏は涼しいし、冬は温かい。もうちょっと若ければ、
もちろん、そっちの方へ行きたいョ」　外注加工のねえさん？（７０才）の話。

めっきり寒さも増して、朝夕の冷え込みは体にも堪える。これからはストーブに頼らなければ
手先が動かない。増して、空き工場の一画、広すぎてストーブ効果もままならない。


まず、後継者問題だが、加工賃の低迷が、魅力ない仕事以前に、若手？には生活さえ出来ない。
結果、お年寄りを、おだてすかしての外注作業の維持。もし体でも壊せば、後は無い。


よく「せめて、昔の工賃に戻れば・・」なんても聞くが、よくよく考えれば、無理のある話。

まず、商社の営業をはじめ、二代目・三代目には昔の加工賃の記憶がない。
働き始めた時から、当然の価格として認識し、そのうえでの商いとし加工作業もしてきた。

もちろん、加工賃が上がれば。いうことはない。どうすれば高くなる？

その為には、商品価値のある製品を、高く？買ってもらうのが手っ取り早い？
現状製品の加工費だけが上がるには、別の意味の理由が必要となる。その方が怖い。

ところがこの「製品開発」一筋縄ではいかない。アイデア・知恵・知識。いざ加工に掛かれば
技術と試作。設備投資がそもままま生かせるとも限らない。

千に三つ？成功したとしよう。だがこれも一瞬の利益と考えなければならない。
製品に魅力があればある程、二次製品・三次製品の開発は早い。ここでも価格競争が始まる。

結局、加工業の工賃は上がることは無いのです。

親方の言い訳は「うちも儲かっていない。だから・・」じゃ誰が儲かっているのか？って話。
貧乏企業？からの注文では、誰だって二の足を踏む。安心して仕事も出来ない。

加工業の安心は「親方が儲かっている」に限る。上のその上が儲かっても関係ない。
一つ上が儲かっていれば、問題はすべて解決する。


ン・・・・・流通・開発・リスク・考える事は多い。答えも無いかも知れない。

ばあちゃんの話「冬は灯油代だってバカにならない。冬季料金も考えて欲しいョ」
お母さんの話「５時から、電気をつけてストーブですか？寝ててくれた方が・・・」


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メンテお気楽日記 １１月１８日 物流と通信の恩恵？

昨日は、奈良県への出張メンテ。高速ルートでツーッと行けるコースでも無いので、幹線をも利用すると
通勤渋滞に巻き込まれる。１時間もズラせばと思い、朝？５時前の出発としました。

当然、外は真っ暗。朝日が顔を出すまではまだまだある。仕事帰りの「真っ暗高速」には慣れてはいるが、
これから仕事の暗道走行は気分が重い。出張は景色を見て走るのも、楽しみのひとつ。


暗闇の中？のＳＡやＰＡ。トラックの駐車数が半端ない。どのＰＡも目いっぱいで進入路肩まで止まっている。
朝一で工場や商店に搬入するために、つかの間の仮眠ってことか？
って事は、夜の夜中、皆んなが寝ている間に、日本全国の品物や商品が飛び回っているということダ。

注文すれば翌日配達。北海道でも九州でも翌々日には届く。気付けば、これはスゴイ事かも知れない。

江戸から大阪、何日掛かったか知らないが、朝ドラでも大阪から京都「わざわざ、遠い処ご苦労さんどす」
自分の子供のでも「駅止めチッキ？」ってのがあって、おやじと一緒に駅まで荷物を受け取りに行った。

「当たり前」と言われれば当然？とも思えるが、その為には多くの人の仕事が必要とされる。

宅配便ならば、回収・分別・搬出・運搬・搬入・区分け・配達・・・まだまだ他にもあるかも知れない。
ボタンやパソコンでの操作ではなく、人々の汗の賜物。感謝こそすれ、見えない事の方が多い。


考えてみれば、便利過ぎる世の中が「当たり前」で、なれっこ（当然）にすらなっている。

テレビでは、国内に及ばず世界の動きを映像で見ることが出来る。飛行機・新幹線・高速道路は
地球？を小さく感じることが出来る。いったい誰のオカゲだろう？　誰が作ったのか？
「恩恵」は感じる暇もないまま、世の中の「当たり前」が進んで行く。


あっ、曲がり角を間違えた。でも、すぐにナビがコース指示をしてくれる。ありがたい器械ダ。

それから、昨日は携帯電話を充電器に置いたまま出発しました。

福井を過ぎた頃、一瞬青くなりましたが、戻る訳にもいかず「開き直り」を決め込んだ。
「無ければ無いで、何とかなるサ。昔は・・・」これも、オジンの強さです。

もっと深く考えてみれば、便利さ故に「振り回されている」自分もいることも確かです。

携帯に連絡をとれば、いつでもいると思われたり、今日、無い部品でも、明日には届いてすぐ稼働。

「今度はインバーターも付けてもらえるかナ」「ハイ」
でも、奈良までは片道３５０㎞、時間にして４時間弱。けっして「便利」だからとは意味が・・・・

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