三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 2月28日 中古機器のお世話

2017-02-28 | メンテナンスお気楽日記
「リボンブレーカーあるか?中古でもイイから、」最初から中古狙いのくせに・・

最近は、近隣工場のために新品機器を組むことは少ない。せいぜい、インバーターを組み込むぐらい。
タイマーまで、中古狙いで問い合わせが来る。さすがにカウンターの中古は在庫がなかったけれど。

それと、遠方への宅配便扱いは、やはり新品機器で注文を受けるようお願いしている。

中古機器の場合は、いくら整備確認するといっても、せいぜい5分くらい電気を通して、作動確認するだけ。
それが3ヶ月もつか、2~3年それ以上もつかと言われれば、定かではない。

以前のマグネットスィッチならば、音を聞けば寿命が推測できたが、オムロンタイマーやリレーとなると
外見だけでは判断できない。納品しても1ヶ月は暗黙の保証期間、中古だから・・の言い訳はしにくい。


でも、正直なところ、遠方の人だって、手ごろな価格で手に入ると解れば、問い合わせしたくなる。
機料店扱いなら、リスクを説明してお世話することもあったが、その出入りの機料店自体がなくなったとの
話も聞く。ネット情報社会、欲しい品物は自分で探すのが常道であり、価格比較も出来る。


関東からの問い合わせでした。一応販売店からの問い合わせだから、安心?してお世話します。
でも、中古機器の場合一つとして同じモノはない。自分がコレかな?と思っても、先方の思いと違う場合がある

最近は、ネット添付という便利なツールもあるが、先方も自分も含め、パソコンにはうとい世代。
写真確認は、写真屋さんで紙焼きして、郵便で送っていた世代です。見よう見まねでなんとか食らいついている

「中古機器」「中古機台」は「ツラを見て」って言葉があります。

いくら機能が充実していても、やはり外見で価値が上下します。オイリング装置やワキシング装置付きの機台は
付加価値があるものの、汚れの為一歩引かれてしまう。ノッターのカバーが割れていれば、やはり安くなる。

「安くても良いモノが欲しい」思いは皆同じです。その為には「ひと手間」が必要です。これも工料です。

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メンテお気楽日記 2月27日 インバーター装置いろいろ

2017-02-27 | メンテナンスお気楽日記
「100Vの家電モーターに変速装置を付けられないか?」の問い合わせでした。

100Vならば、変圧器を使えばモーターも回転数や照明の明るさだって絞ることが出来る。
ミシンの足踏みペタルで自在速度を選んだり、部屋の明るさ調整もダイヤル一つで出来る。

欠点?は、インバーター装置の様にデジタル表示がない事です。スピードも明るさも、
「これくらいかナ?」と自分の感覚で調整しなければならない。数値マニュアル化は出来ない。

100Vインバーター装置ってのもあります。オリエンタルモーターの100V仕様です。
デジタル表示があり、容量も30W~120Wと小型のため家内作業には最適です。

ところが、価格が3~4万となると話が止まってしまいます。組み込む機械自体が2~3万の
場合が多い。中には3000円の糸巻きをモーター駆動にして欲しいって話もありました。


産業用?三筋ワインダーで作る2~3錘機の小型機を、工房の家電電圧で使いたいとの希望には、
「100V入力電源の200V出力インバーター装置」をお勧めしています。

産業機に付いているモーターをそのまま使用できるので、100Vモーターを買わなくても良い
さらに、ダイヤル一つで自在スピードが選べ、デジタル表示もある、さらに、スロースタートや
スローストップの機能も選択できる。カセ糸の巻き返しに使用する人などには便利な装置です。


話は変わって、タイ輸出機の話です。昔から?海外輸出機には、国内仕様機にトランス装置を
セットしてお世話するのが、当然と思っていました。あちらは、400V・380Vの電圧です。

話は進み、トランス装置の心配や、400Vモーターに組み替える?心配をしていると、
「インバーター装置を組み込むからトランスはいらない、200Vのままで良い」との事です。

調べたら「単相200V入力・三相200V出力インバーター装置」ってのが、ありました。
タイ電圧の380Vの三相電圧の二極を使用すれば、単相200Vの三相200Vで使用出来る???

理解できないまま?まさかタイ工場で確認する訳にもいかず、言われた指示どおり機台を組みます。

インバーター装置ほど、色んな機能がある装置はない。パラメーターひと押しで、多機能選択。
必要な機能は、各仕事仕様によっても異なるが、大半は2~3機能を選べば事足りるのが通常。


最後に、自店の場合は、インバーター組み付け機には、必ず「外部ボリュームダイヤル」を付けます。
これは、装置ボタンの押し間違いで、機能が解らなくなる事故を防ぐためです。

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メンテお気楽日記 2月25日 中古機販売

2017-02-26 | メンテナンスお気楽日記
当然のことだが「中古機」を販売すれば、同じ在庫が無くなるってことです。

新車販売の様に、ユーザーの希望どおりの製品を、右から左と提供する事は出来ません。
いくら、お金に余裕があって新品購入を望んでも、受注生産体制では3~6ヶ月の納期となり
仕事が逃げて行ってしまいます。

その仕事をこなす為には、その機械が必要とされ、その機械の中古情報が探されます。
けっして「安い」からではなく、「必要だからこそ探す」のが、中古機情報です。

ところが、ハイハイと出て来る情報でもない。各機料店が押さえている情報も極めて狭い。
いくら、得意業者・専門業者に的を絞っても、ピッタリ情報なんて、まず無いと考えた方がいい。


そこで駆り出されるのが自分の仕事です。客先の仕事仕様希望を理解?したうえで、
A機料店の機台に、B機料店C機料店の部品を組み込み、客先希望に近づけます。

前にも言った通り、先代は北陸三県の機料店へ三筋ワインダーを卸すのが生業でした。
どこの機料店が、何を得意とし、何が専門なのかも把握しています。そのことが、問い合わせや
教えを乞うための、大きな強みとなっている。機料店同士では、伝わらない情報もあります

一口に繊維産業と言っても、糸づくり工程だけでも、撚糸・カバーリング・合撚・ダブルなど
得意分野が違います。そこに、染色をはじめ、整経屋・織物工場・編み物工場・リボン・製紐工場
などが絡んで来ます。とても一人の知識だけでは、対応できるハズもありません。

中古機販売は、依頼があった時点で、一番適切であろう業者から問い合わせ、情報がかみ合えば、
その業者を紹介します。餅は餅屋で、適切な対応を得ることが出来るし、話も早い。

知ったかぶりで商いをすると、火傷をします。仕入れて売るのが商売だという人もいます。本筋です。
しかし、ダンプカーまで販売するカーディーラーはありません?。餅は餅屋が正解です。

反対に、ワインダーに関しては、各機料店からの問い合わせが入ります。おかげで?今まで
出入りのなかった工場での仕事が増えました。製紐やニット工場は目新しい事ばかりです。

せっかくのお付き合いですから、大切にしたいのですが、肝心のワインダー情報が出てこない。
仕様変更なら、お手の物?だが、機種自体が違う、その為のワインダーってモノもあるのです。

最近多いのは、フィラメントワインダーや諸糸対応の部品です。糸が微妙?になってきている。
「ワインダーなら何でも?巻ける」素人さんとは言わないけれど、大きな間違いです。

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メンテお気楽日記 2月12日 江戸村に寄付しました。

2017-02-12 | メンテナンスお気楽日記
                  昔、昔の硝子ケースに入った天秤ばかりの「繊度計」です。

趣味とまではいかないまでも、古い機械や道具には、興味があります。
木製の機械や、鋳物の機械には、なぜか温かみすら感じてしまう。

話は飛んでしまうが、家の納戸に約40年前に手に入れた「帳場箪笥」がありました。
小さな整理箪笥が気に入って、道具屋から買った記憶があるが、何年か経ったころ、その箪笥が
湯涌温泉の江戸村に移築され、拝観施設の「中川家」のモノと解りました。

箪笥の中には、売掛印の他に、古酒や酒の由来?を掘った木版も入っていました。
「金沢竪町・中川酒店」と彫られた細かい細工の木版も入っていました。

以来、皆が見学する施設に由来する道具だと、自分の中で価値観がアップしていました。

それを、売れればと思ったのは、やはり運転資金を確保したいためです。この時節、職人商売といえど
身体ひとつで、お金が稼げる訳がない、機械を買い、部品を買ってこその、商いです。

鑑定団じゃないけれど「困った時には・・」の心境です。まずは、価値観に期待しながらも、
竪町の骨董店で観てもらいました。しかし「昔の商店の木版じぁねー、石版なら買うけれど」でした。

ガックリと気落ちしたけれど、やはり価値が解る必要とする人に視てもらいたいとも思いました。
その足で、江戸村に連絡を入れ、趣旨を伝え面会の約束を取りました。対応していただいた館長さんは
やはり、興味深々で喜んでもくれました。しかし、何か空気が違います。

理由は、館長自身がポケットマネーで買う訳にもいかず、と、言って上部団体に稟議を通すには
けっこうな時間が必要となるとの事でした。欲しい・・でも・・の変な空気が流れます。

「あるべき処にあってこそのお宝」興味のない人には、骨董屋の言うようにゴミかも知れません。
空気を読んで?「じゃ、展示してもらえますか」で寄贈書類にサインしました。

もともと、納屋に眠っているモノで、お金にしようなんて邪心だったかもしれません。
鑑定団も何百何千人の応募の中から、たまたまラッキーな人だけが、番組として成り立っているハズ。


同じような事は「中古市場」にもあります。売りたい人と買いたい人。上手くマッチングしなければ、
産廃や鉄クズとして、追い銭まで必要となる例もある。設備投資がいくらだったから・・も夢物語。

必要な人、欲しい人にはお金を出して買いたい品でも、情報がなければ消えてしまいます。

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メンテお気楽日記 2月10日 修理の出来ない機械?

2017-02-10 | メンテナンスお気楽日記
作業を終えての帰宅中、タバコを吸うためにウィンドを少し開けるつもりでスイッチを操作。
「バキッ」との音とともに、パワーウィンドが全開、下に落ちてしまった。

家までの距離が短かったから、我慢も出来たが、北風を受けながらのガチガチ運転。
2回目の車検を受けたばかりと言っても、20万キロ以上走れば、どこかにガタがきて当然?

業種こそ違え、機械修理なら、方法は考えられる。一度に落ちるってことはギア駆動ではない、
多分、ワイヤーでのモーター駆動、スィッチを押せばモーター音が聞こえるのでモーターは大丈夫。

ワイヤーなら繋げば直るし、交換するにしても、ホームセンターにステンワイヤーも売っている。
家に帰り、ドア裏のパネルを外し、ワイヤーの太さを確認するつもりだった。ところが、

手が入らない、ワイヤーが巻き付いているモーターは見えるが、ワイヤーに触ることも出来ない。
これ以上バラすと後が怖いので、仕方なく?ディーラーメンテナンスに相談。

答えは「レギュレーターモーター一式の交換になります。経費は2万5千円です。」
モーターは動いているョ?それも交換なのか?一式でなければ組み込めない構造ってか?
ン百円と、自分の手間さえ惜しまなければ、直せると思ったが、2万5千円ネー。

おっさんメンテの古臭さを痛感する。そこには、考える事も、知恵も必要ない。交換すれば直る!
バイクをばらしたり、車も自分でメンテする。そんな技量は必要としない機械があふれている。

昔の話になるが、ジグザグミシンのプリント基板を見た時、もう手に負えない機械を感じた。
それでも、まだハンダコテ片手に挑戦していた人もいた。それも今ではコテも入らない。

使い捨てとまでは言わないけれど、直せない機械、直しにくい機械は多くあります。
それが、消費経済だと言う人もいるけれど、充分にお金が回ってこその経済です。

繊維機械も、例にたがわずパネル操作の機台はあります。確かに便利です。
プログラムとして、数値を打ち込めば、機械は思い通りに?稼働してくれます。

しかし、それはモーターの回転数の変化とか、カムやギアの組み合わせでしかないのです。
風合いや趣向といった「味」は期待出来ません。只、只、量産化と高速化が目的なのです。


Vベルト一本の交換依頼です。その為には原動カバーを外し、ピロブロックを持ち上げ、
シャフトにベルトを通す。ちょっと厄介な設計と思いながらも、軍手を真っ黒にしながら
作業します。プログラムされたモーターが回っても、ベルトが切れれば機械は動かない。

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