三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 6月17日 世代格差

2018-06-17 | メンテナンスお気楽日記
いまだに?ガラケー携帯が使いやすいと信じているおっさんは、「アナログ」こそが「ものづくり」の
原点だと信じて疑わない。と、言うより見えない信号?で、モノが動くのが理解できないでいる。

インバーター変速装置が便利なのも、身をもって解ってはいるが、まず、高い装置だと言う前に、モードボタンや
セットボタンを、どう押せばどう動くのか、理解する前に、ためらってしまう。

ところが、定価は定価として、ネット価格が誰でも簡単に知ることができる様になれば、使わない手はない。
モーターカバーを外し、Vベルトのカス?で手を真っ黒にしての変更。それがボリュームダイヤルを回すだけ。
確かに、簡単以上に、便利です。


世の中の「動き」がすでにボタン操作だけになっているのは、受け入れなければいけない現実でもある。
自動販売機の類どころではない、ETCやスーパーのレジなどは、ボタンも押さずに通る?だけで・・・

テレビのガチャガチャチャンネルから始まり、今では当然の様に?リモコンで操作している。
電話に至っては「ダイヤル式」なんて言ったら、不思議な顔をされてしまう。固定電話も商い用でしかない?

そもそも、30・40代にとっては、アナログなんて使ったことも、見たこともない世代です。
いくら、景気がどん底だと言われながらも、新製品・新商品は次々と、世の中にあふれていた。
スマホが使えない事は、我々にとって?電気が使えないと、同等に思っても過言ではないかも知れません。


もちろん、苦言や心配もあります。「ボタンを押せば、何でも出来るなんて、大間違いだょ」って事。
ところが、今の世代には、それが出来てしまう、知識や環境があります。ネット検索・ネット情報・ネット販売です。

先日、能登の製紐工場を訪ねました。三代目からの問い合わせでした。ワインダーを改造したいとの事でした。
事務所で話をしていたら、傍らに小さなアームロボットがありました。中国製でプラモデルの親分って感じ
モーターをオリエンタルモーターに交換するとの事です。3Dプリンターも買ったとの話も聞いた。

3Dプリンターで作った部品も見せてもらった。けっこう細かい仕上がりに納得。
「親父の機械の、部品メーカーもないから、自分で作っている。必要な分だけ作れば良い」

簡単に言うけど、データーやプログラムは?それに抵抗ないのが、次世代の強みか?
自分はと言うと「作っていない。作れば高い」グチは出るけど、自分で作ってしまうという発想までいかない。

コニカルトラバースの話もしました。リニアやクランク作動による「直線往復運動」は巻き糸に利用した際、
反転時間が鍔高になる欠点があるのだが、昔からハートカムや特殊溝カムでしか対応できなかった。

「スライダーでもロットでも、データーを入れれば、きれいに巻けるョ」って事だったが、まだ自分の中では
チンプンカンプン。何でも、モーターのスピードをコントローラーにインプットすれば・・??・・ンー。


ともあれ、前を見て進めるのが「次世代」の強みです。どうしても、おやじ達は、後ろを振り返ってしまう。
それを「経験」と言うのだろうが、そこから出る言葉はグチでしかない。子供には、失敗させたくないという
気持ちが、頭を押さえてしまう。親心が足かせになってはいないですか。

「かわいい子供には、旅をさせろ」でもないが、失敗を見守ることも親の大切な役目。それが本当の「伝承」
ではないかとも思う。失敗があるからこそ、前に進めるし、開発もされていく。
失敗しない二代目・三代目は「ボンボン」と言うそうだ。

最後に、やっぱり、「ボタンを押せば、何でも・・」何か忘れている。不安です。心配です。


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メンテお気楽日記 6月9日 染色ムラ

2018-06-11 | メンテナンスお気楽日記
                          レーヨンカセ染めからのコーンアップ外注工場

見せられたのは、チーズ染色のボビンで仕上がった、青色の糸です。外層と内層は青色ですが、
中層は空色です。染色液が浸みこまなかったと考えられます。

まず、前巻き硬度が硬すぎかとも考えましたが、染色仕上がりは、けっこうフワフワです。
糸は、越前和紙を撚った糸らしく、染色液の浸透性にも、問題があるのかもしれない。

色誤差の違いに、うとい自分でも、はっきりと誤差が解るということは、製品づくり以前の問題です。
相談されたのは、ワインダーでのソフト巻きと言うより、カセ染工場の現状と紹介です。
委託した染色工場には、カセ染設備がなく、特に、パルプ染色となると、かいもく見当が付かないとの事。


自分が出入りしている染色工場でも、カセ染設備は限られています。それもレーヨン糸とか綿、ウールなど
少ロット対応?なので、規模も小さく経営も厳しい?そこに、パルプ素材の持ち込みも考えてしまう。

エステルなど、低加工賃を要求される染色工場では、チーズボビンによる一括染色が当然の流れになっている。
それも、ロットを確保出来ての話で、少ロットだから高加工賃なんて話も聞かない。オカシナ話でもある。


ともあれ、カセ染設備のある染色工場に相談しなければ、話は進まない。
カセ染という事は、準備工程がまったく違う。ソフト巻きワインダーの代わりに「カセ揚げ機」が必要です。
カセ輪が揚がれば、一綛に3・4箇所綴じ糸で止め、自動回転機の中で染色。そして、乾燥だけでは終わらない。

それを今度は、カセ糸をマイ輪に掛け、コーンアップしなくては、客先希望の商品にはならない。
これには「職人わざ」が必要です。簡単には覚えられない「なれ」が必要です。「さばき」や「口糸出し」など。

正直なところ、もう高齢者しかお願いする処がありません。いくら紹介依頼されても、無理なのも現状です。
絹撚糸工場からも「カセ揚げ工場を探して欲しいと」言われますが、正直「綴じ糸」を扱える人がいない。


ともかく、染色工場で、カセ染め試験をお願いしたところ、話が少し違って来た。
カセ染めには問題はないが、「カセ繰り」が心配との事。カセ輪からの解除には多少の張力ムラが発生する。

三筋ワインダーのカセ繰り工場でも、テンションウェイトがピョンピョン飛び跳ねているが、これがテンション
ムラが発生している証拠でもある。解除ムラを梨地棒で抑える方法もあるが、巻き硬度は固くなる。

社長の心配は、そのテンションムラに糸が耐えられるかという点だった、確かに和紙糸?は抜けやすさも感じた。
ボビン給糸の場合ならば、問題はないだろうが、カセ染めには、カセ枠ならではの、課題もある。

提案は、やはりボビン染色だった。直接染料や反応染料など、難しい?方法は解らないが、「餅は餅屋」
お任せするのが正解だろう。ビーカーテストの多少の時間は必要との事だが、解決しなければ、事は進まない。


今回の結論も「餅は餅屋」でした。知ったかぶりでは事は進まない。疑問や知らない事はドンドン人に聞く。
そのためには「人脈」が必要となります。パソコン検索では、けっして、背中を押してくれる事はない。

仕事というのは「頼り、頼われる」からおもしろくなるのです。一人では、なかなか答えが出しにくい。
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メンテお気楽日記 6月6日 餅は餅屋(その二)

2018-06-07 | メンテナンスお気楽日記
もう、そこいらじゅうで「餅は餅屋」の話にもなっているし、自分も口をスッパクして言っている。
ところが、「餅屋」がなくなっているのも、歴然とした現実で、これからも、まだまだ続くだろう。

その餅屋さんの機械?にも関心があるけれど、その技術(味)が受け継がれない事が、問題というか課題。
機械が残れば、味が残せるというものでもない。繊維産業も機械だけでは、ゼッタイ成り立たない。

話の結論?は「撚糸屋は撚糸屋、巻き屋は巻き屋、染屋は染屋」と口をそろえて言うのだが・・・
プライドやこだわり以上に、その工場・工場で培われた技術や技量がある。マニュアルは存在しない。

「ボタンを押せば・・」これも、そこらじゅうで聞く言葉だが、ボタンの押しかた一つでも違いが出て来る。
接点ノイズが誤作動の原因になったり、弾み運転には、それなりのテクニックがある。


自分の倉庫にワインダーを探しに来る半数は、ワインダーを使ったことの無い人です。糸道から教えます。
これまでは、染糸をコーンとして買っていたり、分割を外注工場に委託していた、工房や工場さんです。

餅屋さんがなくなり、必要に駆られての問い合わせです。もちろん、話が進めば、技術指導もしますが、
100のテクニック(餅屋の技術)を何時間や一日で、伝えるなんて、しょせん無理な話です。

一番困るのは、「商社設備」と「工場内設備」です。それこそ、「ボタンを押せば」の問い合わせです。
外注工場や委託工場の技術や苦労?を、理解しないまま、設備ばかりの話が持ち込まれる。

いくら担当者を紹介されても、使いこなす意欲(自分で考える)を求めるまでには、至らない。
そりゃ、その機械で生活を支えるか?会社から給料を頂くか?の差は、い止めない。

餅屋の話をすれば「サトウの切り餅がある」との話にもなるが、何か、大変な間違いの、気もする


先月「イタリー撚糸の小型試作機」の話が出ました。
機台プランや備品確保には、ポンポンとアイデアやアドバイスが出てきたが、撚糸屋に言わせると「綾くずし」
あってのシリンダー巻き上げと言います。単なる、トラバース機構だけでは、仕事にならないとの事。

他にも、糸繰りやボビン繰り。それ以前に下漬けや脱水・乾燥。活性剤に何を使うかによっても糸が変わる。
撚台で、糸が撚り挙がったとしても、撚り止めをどうするのか?温度や時間によっても、糸の性格が大きく変わる

もっと言えば、撚り数だけじゃない。フライヤーの選択もしなくてはならない。

それこそ「ボタンを押せば・・」の機械を望んでいるのは理解できるが、仕事って、そんなモノではない。
「撚糸屋が糸を作る」「機械屋が機械を作る」これだけでも、知らなかった事の多さに、戸惑った。

最後に「餅は餅屋」その中にも、草餅の美味しい店、豆餅の得意な店がある。イチゴ大福だけが売れる訳でもない。

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メンテお気楽日記 6月1日 中古整備機の限界?

2018-06-01 | メンテナンスお気楽日記
                         3錘機4台・6錘機3台・12錘機5台の在庫?

さぁ、困ったことです。まともな?中古部品がありません。出て来ません。
ロータリドラムはもちろんのこと、糸道ガイドも選別の余地がない。キズが確認されます。

いくら「ケバひとつ出ない」と言われても、それは、同じ糸のあたりが、たまたま引っかからなかっただけで、
嫁に出て、違った仕事をするとなれば、多少の戸惑い?は出て来ます。「出戻りですから・・」とも言っても
おれず、多少の化粧直しと素直な性格で送り出さなければならない。

ところが、素直さを求めても、そのキズは深い。そりゃ、嫁に行って、すぐ帰って来る娘は稀で、
30年、いや40年50年経ってから、戻って来るのだから。連れ合いが動けなくなったので、暇を出された。


繊維生産現場が「高齢者産業」と言われているが、繊維機械の方も、もうとっくに高齢機械。
少子化どころか、平成になってからの機械が稀な現状。働きづくめで、おやじの方が先に倒れてしまった。

それを、まだ、次の嫁ぎ先に世話をするのだから、顔のしわ(機械のキズ)は推して知るべき。
ボロ隠しでは、その日のうちにヒマを出されてしまう。せめて「素直さ」だけは選別しなくてはならない。


ところが、中古機械から中古部品を選別することが、非常に難しい状況になっています。
単に「新品部品と交換すれば。」と言われても、部品製造工場も在庫・ルートもないのが現状です。

もちろん、製造は可能です。しかし単価は想像以上です。2倍3倍が当然の価格?として提示されます。
10個100個の注文では、取り合ってももらえません。量産機の消耗部品は、数を作ってナンボです。

三筋ワインダーの中古お世話価格は、錘あたり1,5~2万が相場?です。それは、中古部品を選別しての
整備価格です。もちろん、交換部品の原価価格はゼロとして計算している。

そこに、糸道ガイド一本500円を何本、それに、あれとこれ、新品交換していたら、えらい価格になる。
ロートドラムでは、ことは深刻です。中古機としては組み込まれているが、新品交換すれば一錘1万5千円。
新品機台50万60万の時代?ならば、当然の価格だが、中古機販売では、二も足を踏まれる。

ドラムメーカーの営業担当者に「もう、そろそろ限界だから、注文が増えるョ」と言って久しい。
ウソを付いたとは思ってはいないが、予測は見事に外れてしまった。


と、まあ、三筋の看板を挙げている以上は、いつでも?ワインダーのお世話はできる様にはしています。
しかし、これまでのようにパッパッと?客先仕様の組み替えるのも、難しいこともご理解下さい。


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メンテお気楽日記 5月30日 思い立ったが吉日(小型イタリー撚糸機?)

2018-05-30 | メンテナンスお気楽日記
                              リング撚糸機 一錘機仕様

「今でしょ!」誰かのキャッチフレーズでもないが、やりたい事やしたい事。思った時がチャンスです。
やりたいなー、作りたいなーでは、いつまでたっても事は、動きません。

そりゃ、早合点や勇み足って言葉もあるけれど、やらなきゃ、解らない事の方が多い。
失敗しないのが、今の流行り?らしいが、失敗があるからこそ、事は前に進む。一歩後退、二歩前進。
やらない計画は、買わない宝くじと同じ。


撚糸屋さんを回っていると「イタリー撚糸でしか出来ない仕事」ってのもある様です。

機械屋に「風合いや手ざわり」と言われても、理解出来ないが、只、ダブルツィスター機の高速量産機や
リング撚糸やカバーリング機や合撚機。機械構造や仕様によって、様々な特徴や特長があるそうです。

イタリーも単に、昔からある燃台や、少ロットで小回りの対応ができる燃台としてではなく、製造意図がある。
確かに、ダブルツィスター機で作る製品は、量産こそ出来るが、味が無い?とも、良く聞く言葉でもある。


「工房や試験室で使える、イタリー撚糸が無いか?」の相談がありました。

「卓上撚糸装置なら、大阪や名古屋のメーカーで作ってもらえるょ」って答えましたが、リング撚糸方式では
「おもしろくない」との返事でした。やっぱり、何がどう違うのか理解できないまま・・・。生返事。
北陸にあるイタリー撚糸機は小さく分割しても、80~100錘になります。それこそ、んーの世界です。


次の連絡は「作れないか?」との相談でした。何年か前にも同じ問い合わせがあり、その時は、廃業予定の
絹撚糸を紹介しました。すると、直ぐに綾部から車で駆けつけ、必要な部品を自分で分解していました。
バイタリティーと言うか、チャンスを逃がさない「やる気」には感心させられました。

後日、写真も送られてきたました。さすがにフレームは木製組みで、綾振り装置はハートカム方式。
オリエンタルモーターは組み込まれていましたが、機械屋では思い付かない構造が、反に新鮮だった。


今回も紹介したい処だが、確かに使ってないイタリー撚糸はあります。しかし「部品取り機?」として
残されているのが現状で、処分機や鉄クズではありません。撚糸屋には必要な機台でもある。

何とか交渉して「全部が全部、使う事もないから」の了解を得ました。条件は良いです。
撚糸屋が残したい部品と、機器作りに必要な部品は違います。スピンドルブラケットやシリンダー受けは
消耗部品ではありません。ガイドやメタル、松葉芯棒は、後で何とでもなる?

もっと良い条件は、ボビンやシリンダー、スピンドルにフライヤーなど、その機台に合った部品も
何錘分なら分けてもらえるという事です。これが、部品探しで一番難しい処でもある。


さぁ、後はどう動くか?客先に委ねます。段取りを組んだ以上、多少の期待はあります。
それ以上に、どんな装置として出来上がるのか?それを、他にも紹介出来るのか?
他人のフンドシで、自分の情報を増やそうという、魂胆です。


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