★★★ 芦坊の書きたい放題 ★★★

   
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第200回 私の原点

2017-01-20 | エッセイ

 おかげさまで、当「芦坊の書きたい放題」も、節目の200回となりました。「いや~、、単なる通過点ですよ・・・あはは」なんて書きながら、ショボいイラストで、祝ってみました。

               

 「お店のホームページにコーナーを作るから、何か書いてみたら」と、マスターに誘われたのがちょうど4年前。こんなに続けられるとは思ってもいませんでした。

 初めの頃は、何をテーマにするかで、試行錯誤の連続でした。退職した身に、日々、書くに値する事が起こるわけでもなく、読ませるだけの文才など、もとからありません。

 ただ、本を読むのは好きでしたから、読書という体験を中心に据えて、自分なりの工夫でなんとかやってきました。時々お店でご一緒するSGさんからの助言、そして、こちらも愛読者のお一人である「剣喜」さんからの、「もう少し軽妙さ、上質なユーモアが欲しいね」とのアドバイスが大いに助けになりました。読み返してみれば、確かに文章も話題も堅いのが多かったですからね。幸い「大阪弁講座」が好評なこともあって、「軽妙さ」「ユーモア」を心がけて、最近では、少しコツみたいなものが掴めてきたかなと感じてはいます。
 居庵さん、孫平さん、daichiさんから掲示板でいただくコメントも大いに励みになっています。

 さて、これまで書いてきた「量」は、400字詰め原稿用紙換算で、800~900枚くらいでしょうか。両手にずっしりとくる「重さ」を想像したりします。
 
 単行本の1ページが、だいたい原稿用紙2枚見当として、400ページ程度の本が、内容はともかく「量的には」作れることになります。出版などという身の程知らずなことをするつもりは毛頭ありませんが、それだけの量を書いてきた(書けた?)という、ちょっとした感慨はあります。

 なにしろ、小中高を通じて、作文は苦手にしてました。「見たり聞いたりした事、思った事を書けばいい」とよく言われたけれど、日頃、ロクな事は考えてませんし、ドラマチックな事が、そう起こるはずもありませんでしたから。
 しかも、中学1年の同級生に、かの「村上春樹」がいて、文才を発揮しまくってました。優秀作で読まれる作文(作品?)は、彼のが圧倒的に多かったですから。家がすぐ近くで、一緒に通学するなど、仲良くしてましたが、とてもかなわん、と心底思いました。

 で、先年他界した母の遺品を整理していたら、私が、小学校1~2年生の時の「夏休みの絵日記」が出てきました。最後の最後まで、私の小さい頃の思い出を大事にしてくれていたのが、分かって、ほろっとなりました。
 
 恥ずかしながら、一部をヘタな絵とともに、ご紹介しますと・・・
 
           
 ーおとうちゃんがかいしゃからかえってきて「ばんごはんがすんだらはいしゃさんへいこ」といったので、雨の中をかさをさしていきました。おくばを一本ぬいてもらった。ちゅうしゃするとき少しいたかったのでちょっとないたー



           
 ーぼくはあさいつもめをさましますとあさがおのかづをみにいきます。けさは九つさいていました。むらさきやしろがいつもよくさきます。きのうは八つさきました。あさがおのはなはきれいいろですー

 ひらがなだらけで申し訳ありません。小さい頃は、毎日がなにかしら「事件」の連続で、「何を書くか」で悩むことはなかったみたいですね。絵も文章もヘタでどうしようもない。だけど、一生懸命書いてはいるよねっ、と、その時の私に声をかけてやりたくなります。

 思えば、こんなヘタな絵日記が、私なりの「原点」と言えば「原点」。こんな原点から始まって、曲がりなりにも、読んでいただける文章が書けるようになりました。とはいえ、一層の精進、修行の必要性も感じる昨今です。

 場を提供していただいたマスター、そして、日頃、ご愛読いただいている皆様に、あらためて、心からお礼を申し上げます。

 とりあえず、300回を目指してがんばりますので、引き続き、ご愛読ください。

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