ひとは皆、他とは違った生き方を好む。
雪が六角形の枠のなかでさえ
模様の、多少の変化をきそうように。
ひとは皆、同じ生き方をしている。
雪が自分以外の色に超然としているようで
実は、他の意見にやすやすと染まるように。
ひとは皆、同じ生き方をしている。
雪のように
自分に暖かくすることができなくて
自分に冷たく当る以外、凝縮できなくて。
ひとは皆、同じ生き方をしている。
ただよう雪のように
落下しているのに飛翔していると信じて。
吉野弘「感傷旅行」『吉野弘全詩集』、青土社、2004年、331-332頁。
私も人と同じ生き方をしている。
雪が六角形の枠のなかでさえ
模様の、多少の変化をきそうように。
ひとは皆、同じ生き方をしている。
雪が自分以外の色に超然としているようで
実は、他の意見にやすやすと染まるように。
ひとは皆、同じ生き方をしている。
雪のように
自分に暖かくすることができなくて
自分に冷たく当る以外、凝縮できなくて。
ひとは皆、同じ生き方をしている。
ただよう雪のように
落下しているのに飛翔していると信じて。
吉野弘「感傷旅行」『吉野弘全詩集』、青土社、2004年、331-332頁。
私も人と同じ生き方をしている。