現在、佐渡汽船のホームページでは、船舶の就欠航情報を提供しているが、カーフェリーの配船予定表（当日と翌日分の両方）も同時に掲載して欲しいと思うのは筆者だけではあるまい。何故なら、おけさ丸とおおさど丸とでは船内構造やサービスに幾つかの違いがあるからだ。前者にはイベントプラザがあり、このスペースを活用して、公衆無線LANサービスの社会実験が７月１４日から始まっているが、後者にはそのいずれもない。更に前者には１階の車両置き場まで直通のエスカレーターが設置されていて、航送車付きで乗船した場合、車両置き場まで到達し易いと言う利点があるが、後者にはそうした設備はない。かてて加えて、おおさど丸は建造年数が古い分、常に故障による欠航の危険性が付きまとう。越佐海峡には携帯電話経由のモバイルデータ通信の電波が届きにくい区間がある。カーフェリー航行中、常にネット接続が必要なビジネス客は少なからずいると思うので、そうした区間での不便さを解消できる、公衆無線LANサービスが利用できるかどうかは、船舶利用選択時の重要な要素になりうると思う。更に、イベントプラザでイベントが開催される観光シーズンに、イベント見学を目的におけさ丸に乗船する人々に対してはそうした情報提供の重要性は増すと思われる。イベントスケジュールは事前にＨＰ上で公開されているが、気象条件や予期せぬ船舶故障で、欠航が重なれば、それらの予定は全てくるってくるので、最新の配船予定表の掲載の必要性はないとは言えまい。
筆者は、乗船予定のおおさど丸が電気系統の故障で急遽欠航になり、ジェットフォイルへの振替輸送で予定よりも早く新潟に到着し、時間潰しを余儀なくされた苦い経験がある。これ以後、両津港に設置されたライブカメラに映った停泊船舶の映像（佐渡なびにアクセスすると視聴可能）からの予測で、利用予定の船舶名がおおさど丸である事が判明すれば、天候に関係なく、おおさど丸の就航状況をネットで確認し、故障の有無を見極める習慣が付いた。だが、この確認作業は、船舶が両津港に停泊している１時間ほどの間にネットに接続しなければ行えない作業であり、面倒極まりない。そのため、佐渡から新潟へ帰還する際は、両津湾岸を走る道路を走行した際に、両津港を出港した船舶を見かけた時は、その船舶名を確認し、翌日の利用船舶名を予測していた。もし、佐渡汽船のホームページ上に配船予定表が掲載されれば、そのような面倒な予測作業は一切不要になる。配船予定表の掲載は技術的には難しい事ではないしさほど手間のかかる作業でもない。今後、おおさど丸に代わる新造船が出現すれば、その船を選択したいと思う利用者は増えるであろうから、配船予定表の掲載の必要性は増すと思われる。利用客に対するサービス向上の一環として是非ともご検討頂きたいと思う。
なお、画像は佐渡汽船のホームページから引用させて頂いた。
以上は、２０１２年８月５日の記事を再掲したものである。自分でも良く書けたと自惚れているが、２０１４年４月８日のときわ丸の就航を控え、佐渡汽船は今年度の配船予定表をホームページ上に公開した（佐渡汽船のHPの時刻表のタブの部分を開くと現れる）。いつ公開されたのかは不明だが、筆者の知る限り今年に入ってからの模様だ。何故なら配船予定を知りたがる自遊空間佐渡店の経営者様もこの事実にまだお気づきではないようだからだ。ときわ丸の船内設備はおけさ丸とは全く異なる斬新な仕様のため、この船に乗りたいと思う人々が乗船予定便を予約する際の利便性に配慮した結果であろう。恐らく４月からの佐渡旅行を請け負う旅行会社や旅行を計画する人々からの「ときわ丸の配船予定」に関する問い合わせが殺到したためと思われる。この種の情報は自社のHPで広告すればよいと思うのだが、何故か佐渡汽船は新着ニュースの欄に現時点でこの事を記載していない。記載が間に合わないのか、あるいはあえて佐渡島民に強い影響力を持つ当ブログに広告させてわざと高い宣伝効果を狙ったのか定かではないが、この配船表を見ると５月の黄金週間の佐渡行きの往復のカーフェリーのうちのどちらかは「ときわ丸」になりそうである。「なりそう」と書いたのは、４月８日から５月の黄金週間開始まで海上の時化や船舶故障などのアクシデントに寄る欠航がなければを前提にしているからだ。 それにしてもだ、この程度の配船予定表を作成するのに、佐渡汽船側はその必要性が低かったと釈明するかもしれないが、１年５か月近くもかかったのだ。佐渡汽船と言う会社は、サービス精神と言う点に於いてはまだまだ発展途上の若くて指導し甲斐のある会社だ。
本日のお弁当は今半のすき焼き弁当！
