STARLIGHT NIGHTS

信州・塩尻から発信・・・   星空と美しい風景、そして美しい音楽とともに!

ホームズ彗星増光から1ヶ月

2007年11月23日 | 星空
10月24日に起こったホームズ彗星の増光(アウトバースト)から1ヶ月。
有史以来最大の増光幅となった今回の増光は、彗星とは思えぬ姿で日々その大きさを増している様子に魅了されていた。先日のペルセウス座α星との接近も見ものだった。
この接近前から急速に拡散したイメージになってきているような気がする。月明かりが増しているせいもある。でも増光始めの頃も満月だったが、その明るさに負けない姿に見えていたものだった。
明るさ的には1等級も減光していないのだが、大きさは格段に大きくなっている。つまり単位面積当たりの明るさはかなり落ちてきているはず。見えにくくなっていきているのはそのせい?



当夜は、満月1日前。
ほぼまん丸だがわずかに欠けている。欠け際中央にある底が暗いクレーターはグリマルディ・クレーター。この頃の月齢ではとても目につく。


北東の空から火星が昇ってくる。
今はふたご座にいる。ふたご座のカストルとポルックスも見える。
今年は大接近の年ではないが、12月には2年2ヶ月ぶりに地球に近づく。



♪ クレーメル&ツィメルマン 世紀のスーパーデュオリサイタル

2007年11月22日 | 音楽(コンサート)
秋深し・・・
男ふたりのブラームス

○日時 2007年11月22日(木)19時05分~20時50分
○会場 松本市音楽文化ホール
○演奏 ギドン・クレーメル(ヴァイオリン)
    クリスチャン・ツィメルマン(ピアノ)
○プログラム
    ブラームス ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ長調作品100
    ブラームス ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト長調作品78「雨の歌」
    ブラームス ヴァイオリン・ソナタ第3番 ニ短調作品108
 アンコール
    ニーノ・ロータ 映画音楽「甘い生活」
    フランク ヴァイオリン・ソナタ 第4楽章

現代の演奏家では巨匠的な存在のふたりの競演。
クレーメルは以前も音文に来たことがある。ツィメルマンは初めて。
ブラームスのソナタは秋深まった、ちょうど今頃の季節に合う。でも今年は秋の深まりが早く、もう雪の便りが聞かれている。
この演奏。ふたりの男の静かな対話・・・という印象。
もともとクレーメルの演奏は、美音で歌いまわすような弾き方はしないので、ロマン的な曲には似合わないと思うし、実際ブラームスの音楽には合わないような弾き方だ。それでも、第1番の第2、第3楽章はとても美しく奏でて、ツィメルマンとのアンサンブルも極上。特に第2楽章のアダージョでは、極限までテンポを落とし、すごい諦観のような寂しさを感じる・・・まさに秋深し・・・だった。
最後の第3番もなかなか良い演奏。情熱的なラストは印象的。
ツィメルマンのピアノは終始美音で、クレーメルとの駆け引きも絶妙だった。
彼は自前のピアノをツアーに持ち込み、調律師も同行・・・という念のいれよう。実は演奏中の譜面めくり役はその調律師なのだそうだ。

アンコールは、ニーノ・ロータの映画音楽から(クレーメルの弾き方から、こうした音楽の方がよく合う?)
全国ツアーのもうひとつのプログラムにあるフランクのソナタから。これはアンコールにはもったいないような情熱的な演奏だった。

この全国ツアーも明日の所沢での演奏会で終了。その後、軽井沢でのツィメルマンのリサイタルは中止になったそうだ。
ツィメルマンは来日前、事故で足を怪我をされ、体調万全ではなかったとのこと。このデュオリサイタル以外はすべてキャンセル。デュオはそれほど負担でなかったということで、決行されたそうだ。
そんなことは微塵も感じさせない演奏。舞台姿であった。
また機会があったらぜひ聴いてみたいピアニストであります。




ホームズ彗星(11月20日)

2007年11月20日 | 彗星
昨夜のホームズ彗星のこと、今夜はダメそうなことを書きながら空を確認すると晴れてきているではないか!

ぜひペルセウス座α星との接近をクローズアップで・・・ということで、急遽いこいの森へ行ってきた。
雲が行き来していて、月明かりもあって良い写真にはならなかったが、とりあえずこんな感じ。
広がった彗星コマの全てが写っているのか分からないが、以外と外周を掠めた感じに終わりそう。
それでも、α星の光芒とともに彗星とのツーショット。なかなか見られない光景。

ホームズ彗星(11月19日)

2007年11月20日 | 彗星
いよいよ、ホームズ彗星がペルセウス座α星(1.9等星)と重なり始めた。
彗星の一部がこのような明るい星の一部に重なることはめったにないこと。

19日はカメラレンズによる固定撮影。
月明かりも増してきて、肉眼ではほとんど彗星の様子は分からない。
でも手持ちできる、口径4センチ双眼鏡ではα星とだぶった彗星の広がりがハッキリ分かる。

20日はもう少し彗星の奥に入った様子が見られそうだが、雲が多く難しそう。
彗星とα星とが重なっているのは、ここ数日のみ。
月明かりが明るくなっているのが残念。

ペンション スターパーティ

2007年11月18日 | 星仲間
清里の大泉高原にある、天文台付ペンション「スターパーティ」へ行ってきました。脱サラで、関東のサラリーマン生活をやめた星好きの方が、オーナーとして経営されています。

http://www.star-party.jp/

スターパーティ・・・
アメリカでは、星の好きな仲間たちの集まりのことをそう呼んでいます。
天体望遠鏡を持ち寄って、団欒を交えながら星空の元で交流を深める催しのことです。

私ども星仲間も、なかなか親睦を深める機会がなかったのですが、ここスターパーティにて、文字通りスターパーティを催しました。

到着の午後5時にはもう日暮れ。入口には分かりやすい案内板がありました。



庭先にはドームが備え付けられ、アメリカのミード社製の40センチ、シュミット・カセグレン望遠鏡が入っています。(翌日朝の撮影)



ドームの外でも持参の望遠鏡やペンション備品の望遠鏡をお借りして、満天の星空を満喫しました。ホームズ彗星ももちろん!



ペンション東側の空からオリオン座と冬の第三角形が昇ってきました。この方向は甲府や関東地方の方向で、やや空が明るいです。ただし、空全体としては、いこいの森より暗い夜空でした。



ホームズ彗星(11月16日)

2007年11月16日 | 彗星
撮影は11月7日以来になりますが、まだまだ肉眼でもよく見えます。
月明かりがありましたが、透明度良い夜空で、双眼鏡ではクラゲ状の形がよくわかります。

いこいの森天体観測ドーム、31cm反射望遠鏡では、APS-Cサイズのデジカメでは写野をはみ出してしまうほどの大きさになっていました。

ノートリミング、画像調整全くナシで掲載します。

気温が下がってきました。
ドームの中の寒暖計は氷点下2度を差しています。

天体観測講座Ⅱおわる

2007年11月13日 | 星仲間
一昨年から続いている、長野県生涯学習推進センターの講座「天体観測講座Ⅱ」が行なわれた。今回も講座のサポート役として参加した。
冬型崩れの晴天を期待したが・・・、実際冒頭そのような天気だったが、次第に雲が多くなってきて少し残念。
観察のメインはやはりホームズ彗星。

講座の流れは・・・
○講義室で開講
○屋上テラスでフジノン15cm双眼鏡で、ホームズ彗星観望
○屋内でビクセン8㎝屈折の組立て
○屋上テラスで8㎝の操作
○天体観測室の50cm反射と15cm屈折による観望
○8㎝屈折の片付け
○講義室で閉講

受講者は県内各地から10名。
学校の先生方が多いとのこと。

センターに到着した時点ではよく晴れわたっていた。西には月齢3の月と木星が並んで見える(写真)
木星ももう見納めだ。
開講後、西山から雲が出はじめ、まずはホームズ彗星!ということで15cm双眼鏡で皆さんに見ていただいた。
今夜のホームズ彗星。さらに大きく広がったコマの中に明るい恒星がふたつ。コマの形状と恒星の位置から、まるでフクロウの顔のよう!
面白い形に見えた。
8㎝の操作では雲が多くなり皆さん苦労されたみたい。
50cmでも見ものとなる対象が少なく、二重星団が好評だったくらい。

天候面で若干心残りもあったが、受講者皆さんはとても満足されていたようなので、とりあえず肩の荷がおりたといったところ。

また来年も開催するそうだ。


♪ 品川聖 ソロ・Ⅲ

2007年11月11日 | 音楽(コンサート)
ヴィオラ・ダ・ガンバのひびき

○日時 2007年11月11日(日) 14時00分~15時40分
○会場 あづみのコンサートホール
○演奏 品川 聖(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
○プログラム
    マレ「ヴィオール曲集第1集」より、組曲二長調
    マレ「ヴィオール曲集第1集」より、組曲イ長調
    ドゥマシ「ヴィオール曲集」より、組曲第4番ト長調
    シェンク「ドナウ河のこだま」作品9より、ソナタ第6番イ短調
    アーベル「ガンバのための27の小品」より、3つの小品
 アンコール
    ドゥマジ「プレリュード」
    マレ「たわむれ」

古楽はとても好きですが、あまり詳しくはありません。ヴィオラ・ダ・ガンバという楽器もチェロに似ているけど、響きはちょっと違いますが、チェロの系統の楽器なのかもよく知りません。J・S・バッハのマタイ受難曲の中でソロの部分でこの楽器が活躍するところがあります。そのひなびた響き。一種孤独な響きが好きです。
このたび、ヴィオラ・ダ・ガンバの若手第一人者の品川さんの演奏を聴く機会がありました。昨年も記憶では、ここあづみのコンサートホールで演奏されたかと思います。その時は都合がつかず聴きにいけませんでしたが、今回念願かないました。

何んだか、400年前にタイムトリップしたような錯覚を覚え、典雅でありながらストイック響きのヴィオラ・ダ・ガンバの響きに身をゆだねました。
心を無にした時間。でもとても貴重な時間を過ごしたような気がします。


四季の星空観察会おわる

2007年11月10日 | 星仲間
11月10日、今年一連の「四季の星空観察会」が終了した。
5月12日から合計14回開催され、延べ191人の方が来場され、ドームにある31cm反射望遠鏡で四季折々の天体を観察していただいた。
観察された月面、土星、木星、金星、皆既月食、四季の星座にある二重星など・・・。

10日最終日は、あいにくの悪天候で観察はできなかったが、開会時間前、小雨が降っているにも関わらず、雲間から星が見え始め、北の空にはホームズ彗星も見え始めた。しかし、小雨ゆえドームを開けることはできず、ほかに来場者もいなかったため中止となった。昼間なら天気雨、と言ったところか。ちょっと不思議な天候だった。最終日ゆえ、ちょっと残念だった。

いこいの森は、標高が高く冬期の来場者は見込まれないことから、公式の観察会は来年5月からになると思う。その前でも、機会があれば非公式でも公開の場ができれば・・・と思っている。

(写真は以前に撮影したもの)


ホームズ彗星(11月7日)

2007年11月08日 | 彗星
昨夜は久しぶりに晴れたので、いこいの森へ行ってきた。
撮影専門の仲間と合流。
彗星はさらに大きく広がっていた。これまで肉眼では、面積体である様子ははっきりしなかったのだが、当夜はハッキリ。
ドームのスリットからカメラレンズで撮影。
この写真でもほかの恒星と違うのがわかるでしょ。
それに、周囲の恒星に対して位置が変わっているのも・・・。

天体望遠鏡では、彗星本体が大きくなった分、拡散してように見え暗く感じる。実際増光直後に比べて光度は落ちてきていると思う。
当夜は3等台に入った感じの明るさだった。