STARLIGHT NIGHTS

信州・塩尻から発信・・・   星空と美しい風景、そして美しい音楽とともに!

ホームズ彗星とタットル彗星(12月29日)

2007年12月30日 | 彗星
年末年始の天候は荒れてきそう。
29日から低気圧が通過して、冬型の気圧配置による寒気の流入。雪模様の天気予報が出されている。
29日夜は、低気圧の通過と冬型までの合間となり、22時台に一時的に晴れわたった。
急遽のため写真はナシ。
12倍60ミリの廉価版双眼鏡により、久しく見ていなかったホームズ彗星とタットル彗星を探してみた。
ホームズはペルセウス座αとアルゴルの間あたりに存在を確認。さらに淡くなって綿雲のよう。大きさも1度角以上がある。光度の目測はムリ。
タットル彗星はすでにアンドロメダ座に移動。M31導入に使うβ星の東寄り・・・と調べておいた通過図により位置を確めて探してみる。しばらく見つからなかったが、ふと淡い光芒が・・・。光度的には6~7等程度のようだが、意外と淡くこちらも目測はせず・・・。26年前に見た時は、ハッキリとした彗星状と記憶している。彗星の活動が弱いのか、光害による見えにくさなのか?

南東の空には、くじら座の変光星「ミラ」が増光中。
こちらは目測をしてみた。
4.5等。
毎年11月12月は「ミラ観測キャンペーン」が行なわれている。
なんとか期間中に間に合った。早速報告してみよう。

日が改まり今年もあと2日。
いよいよ冬型が強まり始めたようで、天候は悪化。霰(あられ)が舞っている。次第に雪にかわっていくのだろう。



クリスマス・イブ

2007年12月24日 | 星空
今宵イブは満月と重なることになった。
名月ではないが、西洋と東洋のささやかな宵を祝い楽しむ日となった。
また今宵は、2年2ヶ月ぶりに接近した火星と満月が並んでいる。
両者が最も近づく時は日本の夜に当たらなかったが、それでも数度の離角を持って見え、満月の光芒にも負けない火星の輝きを認めることができた。
しかし、うす靄が抜けきらない夜空のもと、写真では輝きの強い満月がおぼろな姿となってしまった。
静かな夜はふけてゆく。

積雪

2007年12月23日 | 気象
今年初めての積雪。
今年は初雪も早めに訪れたが、積雪も早く来た。
しかも、気象的には南岸低気圧が通過して降った雪で、まるで春先のよう。
実際降った雪も、水分が多い重い雪。

朝起きて10センチ強の積雪があった。
近くの小枝に残った雪。急速な天候回復に伴い、次第に背景の空は青みを増していった。
しばらくして、この小枝の雪も消えてしまった。

冬の月面

2007年12月20日 | 星空
月が大きくなってきたので、彗星の方はお休み。
寒さが厳しくなって、いこいの森へ行くのも億劫になってきたところ、あまりにも良く晴れていたので、しばらくぶりに自宅の望遠鏡を引っ張り出した。

この望遠鏡、焦点外像の位置が奥にあるので、ピントが合わせにくい。合焦するカメラアダプタがなかったのだが、先日ムンク展で上京した際、ショートタイプのアダプタを入手しておいたところ・・・。本日その使い初めとなった。
使ってみると十分なところで合焦。ひと安心・・・。
早速撮影。
月は天頂近くにあるとはいえ、冬のシーイングの悪さは残っており、良いイメージでは写らない。

今宵、月齢10.8。
それでも月面北部、南部それぞれ、地形の名入りで紹介しよう。





ふたご座流星群

2007年12月15日 | 星空
昨夜はふたご座流星群の極大日。
時間あたり60個と多くの流れ星が見られるということ流星群。寒さが厳しくなる折、冬型で比較的天候が不安定になる時期でもあって、毎年必ず見ているというわけではないが、今年は月明かりがないこともあり、それにホームズとタットル両彗星が見えていることもあり、ちょっと気になるところであった。
やはり今年も寒気流入の気象条件で、雲が多い天候だったが、晴れ間が出てきたので、いこいの森へ行ってきた。

やはり雲が多い。
東から昇ったオリオン座とその左手にはふたご座。この冬は、明るい火星が鎮座している。
更に雲が多くなり、わずかに晴れ間がのぞいていた北の空に、ふたご群と思われる流星が連続してふたつ。
その後かき曇ってしまい、ここでの成果はそれだけ。

ホームズ彗星は雲間から肉眼で確認。
淡く広がった様子はまだまだ健在。
タットル彗星はドームの望遠鏡で入れようとしたが、未確認に終わる。
現在ケフェウス座γ星の近く。今後急速に南下してカシオペヤ座を横断するコースをとる。年末年始には最も明るくなる。

今夜はどうだろうか。
流星も、彗星も。

ムンク展

2007年12月09日 | 絵画・芸術
国立西洋美術館へ「ムンク展」を見に行ってきた。
別用で上京したついでなのだが、その独特の画風で気になっていた画家でもあったから・・・。
有名な「叫び」は展示していなかったが、同じ構図で描かれた「不安」「絶望」は展示されていた。
実に不思議な画家だ。
音声ガイドを使って解説も聞き、パンフレットも買ってきた。
常に死や絶望といった退廃的なテーマを描いた作品が多い。それは、姉が14歳で結核により亡くなったこと。・・・実際、病床の姉や臨終の場面(もちろん後日描いたもの)・・・の影響が大きかったようだ。
そのほか、オスロ市庁舎の壁画構想があった。これは労働者の姿を描いたもので、退廃的なイメージはなく、ムンクの違った側面を知った次第。
しかし、市庁舎の壁画は構想に終わり実際は実現しなかったそう。
ムンクのいろんな作品に接することはできたけど、不思議な作家というイメージは払拭できなかった。

ホームズ彗星とタットル彗星(11月30日)

2007年12月01日 | 彗星
昨夜は久しぶりに晴れたので、いこいの森に行ってみた。
急に冷え込んだ昨今に比べて比較的暖かい。その分、湿度が高い。
ドームの壁面が結露していた。

月明かりがなくなり、ホームズ彗星はまだ肉眼でも見える。
でも暗い夜空にしっかりと目を慣らしていないと見えにくい。
目が慣れてくると、以前にも増して大きくなった様子がよくわかる。肉眼でも明瞭な面積体に見える。薄雲の切れ端のようだ。
ドームの31cm鏡では、このとおり。いっそう巨大な姿となる。既に月(満月)の視直径の大きさを超え、月の1.5倍程度はあるだろうか。
見かけ上、月と太陽の大きさはほぼ同じ。ということは、実直径では太陽の大きさをはるかに超える大きさまで広がっていることになる!今太陽系最大の星・・・。


引きつづき、この年末年始に明るくなるタットル彗星を捉えた。
この彗星は、こぐま座流星群の母彗星で、流星群は12月23日頃に出現する。
今年はどうだろうか。
彗星自体は、周期13年で太陽の周りを回っている。前回13年前は接近の条件が悪くて観測できなかったが、さらに前の接近の時に見ているのだ。1980年の年末だった。その時はもうひとつ周期30年ほどのステファン・オテルマ彗星も接近しており、こちらが初めて見た彗星だったが、2番目に見た彗星として記憶している。
当時高校生の時。(年がバレる!)
昨夜は、北極星の南西、位置的には“りゅう座”にいたが、まだ31cm鏡でもかすかな光で、光度も10等級。
写真では、彗星特有の青緑色のコマが淡く広がっている姿を捉えられた。
これから明るくなる予想なので、楽しみ!


その後は時間が許すかぎり、ほかの天体も観察撮影。
スターパーティで見た、カシオペヤ座の散開星団NGC7789、オリオン座大星雲のM42など・・・。
しかしこれら写真、ピンボケでお見せできないものとなってしまった。
これはそのうち再トライ・・・。