STARLIGHT NIGHTS

信州・塩尻から発信・・・   星空と美しい風景、そして美しい音楽とともに!

信州のカノープス

2009年09月21日 | 地域社会
長野市立博物館で開催されている写真展に行ってきた。
丸山祥司氏と大西浩次氏による天体写真展である。
大西氏の写真展は、7月に塩尻総合文化センターでも開催されていた。今回は塩尻でも展示された作品も何点かあり、また初めてお目にかかる作品もいくつかあった。今年7月の皆既日食の写真もあった。これは北硫黄島沖の海上で撮影されたもの。天体望遠鏡を船舶に持ち込んで、画面いっぱいに皆既日食の第2接触時の様子を捉えた。太陽像が画角の中心から外して第2接触時のダイヤモンドリングに思わず目を向けてしまう画面構成。タイトルも「環・日食 Ring & Eclipse」という粋なもの・・・。

展示期間は11月までだが本日は、もうひとりの丸山祥司氏によるギャラリートークが行われた。
受付で記帳とギャラリートーク用資料を受取り、丸山氏の話をお聞きした。
信州のカノープス。周囲が山の信州では、カノープスを撮影すること(見ることも!)は、並大抵なことではない。丸山氏も本当に並大抵な努力ではこの作品を撮影でいなかったでしょう。1回撮影に成功しただけでは満足せず、1地点で10回は撮影している作品ばかりだという!そうした作品が40点もあるのだ。
まだ未公開という、県内撮影地点での最北端の森宮野原での撮影や、北アルプス槍ヶ岳の峰を通過するという野口五郎岳での撮影に情熱を燃やしているエピソードをお聞きした。

今回の写真展とギャラリートークを拝見する前から丸山氏のカノープス撮影については知っていて、松本平タウン情報でも紹介されていたのだが、以前から気になっていた点があるので書き留めておく。
誌上で作品紹介のみならず、機材紹介もしていること(ニ○ンD3 ○○~○○○ズームED PL使用とか・・・。天体写真ではPLは使わないが風景写真での作例でのこと)。
ここまで書くのかな?少なくとも、新聞記事にここまで書く必要があるのか?
これでは記者の職権乱用で、単なる機材自慢ではいか!と勘繰ってしまうのは私だけ?
本日ギャラリートークでもご自身の努力については熱弁されていたが、対象である自然界への畏敬の念は伝わってこなかった。

7月の塩尻での大西氏の写真展でもギャラリートークでは、対象となる自然への畏敬の念がひしひしと伝わってきたこととは対照的だった。
丸山氏と参加者の会話でも、同時開催の大西氏の作品についての意見を聞かれても、「あれは南半球での撮影ですから・・・」とかわし、大西氏をたてることもなく、作品の感想もさけていたような会話をされていた。これにも「?」であった。

かなり批判めいた記述になって申し訳ない。
本写真展のなかで、本日は丸山氏、23日には大西氏によるギャラリートークの番であるが、残念ながら大西氏の方はお聞きに行けない。大西氏であれば、同時開催の丸山氏の作品をたてるであろうことは想像できるのだが・・・。


四季の星空観察会(9月19日)

2009年09月19日 | 星仲間
まず当日昼間、地球の宝石箱館内から見た天体観測ドームとその周辺の様子。

台風14号が日本近海を通過中で、天気予報では「晴れ」でしたが、台風外周の雲がかかってしまいました。
四季の星空観察会。
時折雲が切れて、なんとか観測好期となった木星を見ることができました。
あとは天頂付近にある夏の大三角形が見えた程度でした。
開会の19時時点では、3家族8人ほどが来られました。聞くところによると、うち2家族は関西にお住まいの方、連休で塩嶺高原の別荘に居られるそうで。以前からドームのことは知っていて、見に来る機会を待っていたそう。今回こんな悪条件で残念でした。次の機会は星天になるように・・・。
その家族もお帰りになり、天候もいまひとつなので時間は早いが撤収の準備をしていたところ、20時頃10人ほどの方がまとまってやって来ました。運良く雲間から木星が顔を出したので、見ていただきました。その後も数人の方が訪れました。
開会後時間がたってから、こんなに来られるのは珍しいことです。
そういえば、19時30分頃夏の大三角形付近を通過する人工衛星が見られました。点滅しながらの通過で、もちろん飛行機とは全く違いますが、何だろうと思い、Heavens Aboveのサイトで調べてみたところ、当地で19時28分頃通過予報のCosmos 1455 Rocketのようです。

あと東側の空にサーチライトが!!
3~4ヶ所のスポットライトが夜空の雲を照らしていました。回転しながら動いたり静止したり・・・を繰り返していました。何の光なのでしょうか。
全く星見には邪魔なものです。



月と金星の接近(9月17日)

2009年09月17日 | 星空
夜明け前の東天。
月齢27の月と明けの明星金星が接近していました。
先月の接近時と比べて、見える方向や月の傾きなど変わっていました。白道の位置が違ってきたせいでしょう。
接近離角も少し離れていましたし。
その代わり、しし座の1等星レグルスときれいな三角形を作っていました。
朝焼けも美しい・・・。
金星近くに、ミラ型変光星しし座Rが明るくなっているはずなのですが、薄明中のせいか双眼鏡で探しても見えませんでした。


すばる食(9月10日)

2009年09月11日 | 星空
「星はすばる・・・」と清少納言が詠った、おうし座の星団“すばる”…。西洋ではプレアデス星団と呼ばれています。肉眼では目の良い人なら6~7個の星が集まっている様子がわかります。
“すばる”は、天球上の月の通り道である白道上にあるため、時々月に隠されることがあります。この月にほかの天体が隠される現象を“食”と言いますが、今年一番観察条件の良い“すばる食”がありました。
時折雲が通過して見やすくありませんでしたが、背景の星々に対し次第に動いていく月・・・。普段は気づかない天体の動きを堪能しました。

国際宇宙ステーションの通過(9月7日)

2009年09月07日 | 星空
国際宇宙ステーション。久しぶりの夕方見の通過予報がありました。
18時36~39分頃。南~東の空低空を通過するものです。時間的にまだ薄明の明るさが残る時間帯。どれだけ見られるか・・・?でしたが、東に昇ったばかりの木星が良く見えます。
その木星のすぐ上を南から東(右から左)へ移動していく様子が見られました。
(薄明の明るさのため、露出時間を抑えて、短い光跡として撮影)
その明るさは木星とほぼ同じかやや明るい程度。マイナス2~3等はありました。

明日8日は、好条件の通過予報があります。
19時01分を中心に前後数分間。南西~北東の空へほぼ天頂付近を通過していきます。
台風接近で雲が多い天気予報なのが残念。

♪ サイトウ・キネン・フェスティバル松本2009 (オーケストラBプログラム)

2009年09月04日 | 音楽(コンサート)

○日時 2009年9月4日(金) 19時05分から20時55分
○会場 長野県松本文化会館
○演奏 サイトウ・キネン・オーケストラ
     スーザン・グラハム(ソプラノ)
○指揮 小澤征爾
○プログラム
  ラヴェル 「道化師の朝の歌」
  ラヴェル 「シェエラザード」
  ブラームス 交響曲第2番二長調作品73

去年の「巨人」を聴いた時も感じたが、このオーケストラ、芳醇な響きが特徴、というよりも、凛として時によっては鋼のような響きを感じさせるようになってきたと思う。
ラヴェルもブラームスも小澤氏の得意な曲。特にラヴェルの2曲の出来は良かった。本日初日で、プログラム第1曲というのは、まだまだエンジンがかかりきらない演奏になりがちなのだが、なかなか熟した演奏であった。道化師では、特に弱音部でが美しく、微妙なニュアンスを込めていた。シェエラザードは実は初めて聴く曲。スーザン・グラハムは、この曲に合わせたか、オリエンタルな衣装で登場。すばらしい歌唱であった。
ブラームス。松本のフェスティバルが始まる前に、レコーディングもあって、サイトウ・キネンと小澤氏の相性の良い曲のようだ。第2番は大好きな曲で、特に第2楽章は、ワルター&ニューヨーク・フィルの幽玄な墨絵のような雰囲気の演奏が好きなのだが、小澤氏はその正反対な解釈。曲想に彫りを深めて、時折リズミックに結構動きのある演奏をしていた。
どの曲も、影の立役者はティンパニのセーガス氏(ベルリン・フィル)か。曲の要所要所を緊張感をもって引き締めていた。
カーテンコール(写真)も、いつもどおり、オケの皆さんと一緒に一般参賀。割の短めで散会となった。
当夜は長野朝日放送のカメラが入り、東京の六本木ヒルズで中継があったそう。どんな感じに聴かれたでしょうか。2回目の6日の公演は、NHKのBSハイビジョンで生中継があるそうです。