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ROSE POSYのハンドクラフト・ブログ

”手仕事”の楽しさをお伝えできればと思います。ROSE POSYオリジナル作品もどうぞお楽しみ下さい。

ちっちゃいクロスのペンダント by ジュエリーCAD

2010年02月07日 | ジュエリー作品&試作品

だはは~。プラモデルみたいですね。 
これはジュエリーCADで設計後、切削造形直後の写真です。

私にしては珍しく小さなオブジェクトなのです。
こういうチッコくて華奢なものは、造形後のサポートの除去作業などの後処理に苦労します。
かなり拡大してますが、実際のサイズは人指し指の腹に乗る位のものです。


こんな感じ。
2mmのシルクコード使用。

私自身は大ぶりのデザインが好きなのですが、学校の展示会向けの企画ということで、
想定来客層に合わせて、チッコイ作品も作ってみた次第です。 ちっちゃいハートやクロス、流行ってますものね。

石の直径が2mmとかなり小さいのですが、ためしにオレンジムーンストーン、シトリン、ブルトパ、アイオライト、ガーネット、スモーキークォーツなど同サイズのいろいろな天然石を買って合わせてみたところ、小さすぎてそれぞれの石の良さが活かされず、ことごとく精彩を欠き、『地味だなぁ~』・・・。そんなこんなで、輝きだけはダイヤモンドクラスのキュービックジルコニアの色石を使ってみたらこれがなかなか存在感が出てGOODでした。

まず、上から、”パライバ・カラー”といわれる色です。
写真だとただのブルトパみたいですが、実物は、しっかりとパライバの醒めたネオンブルーな感じで、輝きも手伝って清々しい色にうっとりします。


『パライバ・カラー』

マーキスシェイプのパーツの表面は、肉眼でようやっと、”もしかしてミルっぽいプチプチ模様がついてる??”と識別できる程度ですが、実際、CAD上では直径0.5mmでミルグレイン様のモデリングをしています。しかし、切削造形時にけっこう落ち、磨きでもさらに落ち、プチプチなんだかぎざぎざなんだか、なんだかよくわからなくなっちゃいました。もともと板厚0.7mm仕上がり想定での設計なので、ミルを乗せるのはちょっと無謀だったかな。(笑)

次に、『シャンパン・カラー』 肌なじみが大変よく、優しい印象です。
日本人のオークル系の肌色にとても似合う色で、最初は地味かなと思いましたが、
”意外といいじゃない!”と思いました。自分でも、”これ、ほすぃ!”と思ったほどです。
(たぶん、自分のためにリピ制作しそう)


『シャンパン・カラー』

続いては、日本人のお肌にとってもにマッチする、ラベンダー色です。ちょっと色が薄いのですが、アメ独特の濃い紫よりもCZですと、むしろ薄い色でちょうどいい感じです。


『アメシスト・カラー』

そして、赤。CZの赤って、なかなか、いい色が出ないんですねぇ。
これもガーネット色といってますが、CZはキラキラ感が強いだけに、ガーネットとしてはビミョーというか・・・。このままだと、ガラスみたいです。むしろ、輝きが近いルビーやピンクサファイアに近づけたほうが成功するように思います。


『ガーネット・カラー』

グリーンも同様なんですよねぇ。エメラルド・カラーというより、どうみてもグリーン・クォーツといったところ。でも、つけた感じはとても肌なじみがよく、好感度は高いです。単品使いよりも、他の色(シャンパンや赤)と上下2連使いしたら印象的で可愛いと思います。


『エメラルド・カラー』
 
ちなみに、この5点を12月のラヴァーグ展示会に出品したところ、上から3点をお買い上げいただきました。クリスマス・フェアということで、赤と緑は必須かな~、って思い作りましたが、やっぱりなあ、という感じです。(苦笑)このご時世は、自己主張の強いデザインや元気な色使いよりも、おとなしくて見た目に優しいものが求められるようです・・・。

カラーCZには、他にもレモンイエロー、オレンジ、タンザナイト、ペールグリーンなど優しい色だけれど存在感ある可愛い色がいろいろあります。

私が思うに、カラーCZは、わざわざ天然石に似せたり、近づける必要はないと思うのです。CZが目指すところは、もっと別の方向性であってほしいです。いくら天然石の真似をしてみたところで、見る人が見ればバレるに決まってます。せっかくの人の科学の粋から生まれた技術なのですから、天然石では再現できないカラーやカットで勝負してほしいと思います。

いまや、スワロフスキーがビーズジュエリーやコスチュームジュエリーでのステイタス素材であるのと同様に、CZも、人造ならばこその自由自在な色使いやカットの面白さで頑張っていただき、クリエーター、ユーザともどもも、『なんだCZか』ではなく、『これはCZなの!』と胸を張って言えるようなマテリアルとなるべく、ぜひ頑張って欲しいものだと思います。

CZメーカーさん、頑張ってくださいね。何度も言います!けして天然石に似せなくていいです。
天然石にはない魅惑的な素材を作り出してください!応援しています!


芸の道は険しいですのう

2009年12月20日 | ジュエリー作品&試作品

ハワイアン彫りも、ひととおりの文様を教わり、真鍮板での練習から、シルバーのアクセサリーに彫っていく実践編に移りました。(といいつつ風邪を引いてしまい、2週連続お休みしてしまいました・・)

まずは、彫り台となるリングやペンダントトップをこしらえる必要があります。本場のハワイアンジュエリーは台も彫金技法で1つ1つ手作りしていくそうですが、私は時間の節約のためにワックスで原型を作って、ゴム型で複製をとることにします。

真鍮は、硬くて切れが良く、それにすっかり慣れた手で、同じようにシルバーを彫ろうとすると、タガネの感覚がまるで違います。はじめたばかりの頃に後戻りしてしまいました。

シルバーは粘りが強く、切れるというより土を掘るようにタガネが入っていくので、バリが刃に切り取られず残ってしまいます。その痕が陰となってとても汚く見えます。タガネが思うようにコントロールできないと、文様も思い通りに描けません。


葉っぱの線が細すぎて
隙間も多く、失敗です。

シルバーはシルバー向きの彫り方があるようです。もういちど出直しです。
 
上記は、初のリング作品でしたが、あまりの不出来に自己嫌悪に陥ったので、即刻つぶしてボツにしてしまいました。また次の練習に使います。

荒目ヤスリで模様が簡単に削り取れてしまったことからみても、彫りが浅過ぎたようです。深く彫ろうとするとタガネが途中で突っかかって止まってしまうので、粘土をへらですくい取るような要領で浅く彫ってみましたが、模様がきちんと出なくてダメのようでした。



面白そう~!と簡単に飛びつきましたが、ハワイアン彫りは思った以上に難しいです。数ヶ月で終わるカリキュラムになっていたのですが、私にはあまりにも難しかった・・・。

本業の彫り職人さんは、毎日毎日彫り続けて、何年もかけてやっと一人前に売り物を彫れるようになれるのですから、月に数回学校に来てやってる程度じゃ、甘いですね。

恥の掻きついでに、この際、、、、。





先日、ラヴァーグの展示会に出展したペンダン・トトップです。
いちおう、サーフボードをモティーフにしました。(主人はサカナに見えるそうですが、海つながりでどっちでもいいかと・・・)
シルバー台での最初の練習として彫ったものですが、友達が展示会に来てくれると聞いて、私の作品コーナーの目印にしようと、急遽出すことを思いついた次第です。4個すべて完売だったそうで、そのうちの1個はその友達が買ってったそうです。もう、恥ずかしいやら、申し訳けないやらです・・・。

胸を張って人様に出せるものが彫れるにはまだまだ時間がかかりそうです。

透かし珠 <花火・とんぼ>

2009年12月19日 | ジュエリー作品&試作品

ラヴァーグフェスタ2009では、チャリティを目的としていましたので、自分が作りたいものを作るのではなく、みんなが好きなデザインで作ることをMYテーマにしました。

わたしのお気に入りで人気も高い、『透かし珠』を今回2点だけ出しました。ふたつともお買い上げいただき、誠にありがとうございました。

これは、手作りで作ったワックスの中空の球にカッターで丁寧に切り絵のように模様を刻んでいく作品です。カッターの刃を入れる際、ちょっと油断すると、すぐにパリッと割れてしまいますので、とても神経をつかいます。リューターポイントも併用しながら慎重に模様を抜いていきます。

1つが、冒頭にも出ている、『花火』 大柄バージョン。



クリスマスシーズンですから、花火なんですけれども、温かいイメージを出したくて、今回は、シルバーチェーンの変わりに、シルク製のコードと銀箔入りのガラスビーズを合わせてみました。首周りぴったりのチョーカーにするときはコードの先端を手結びします。ロングネックレスとして使うときは、ビーズをお好きな長さのところまで移動します。コードもビーズもとりはずせますから、お手持ちのチェーンで楽しむこともできます。

この花火シリーズでは、過去には柄が細かいバージョンも作りました。



実は細かい柄より大柄のほうが、難しいのです。細かい柄のほうは、閉じている部分の面積が多くて強度がありますが、大柄のほうは、開口面積が大きいため、カッターの刃を入れる度にワックスを割ってしまったりします。完成が近くなるほど、強度が低くなっていくので、出来上がり直前に一瞬にして球を粉々にしてしまったことがありました。
粘度の高い青いハードワックスを使ってますが、それでも難しい作業です。

『花火』は、透かし珠シリーズの最初に考案した図案で思い入れが深く、覚えているだけでもかれこれ10個以上作ってます。すべてお嫁にもらっていただけました・・・。手元にはひとつも残っていません。手塩にかけただけに感慨ひとしおです。(しみじみ)

そしてもう1つが、『とんぼ』



提出直前に急いで撮ったので、画像が汚くてすみません。ちょっとユーモラスでブサイクなとんぼが珠の上を飛び交っています。こちらも、色違いでシルクコードと箔入りガラスビーズをあしらっています。

この、『透かし珠』シリーズの過去作としては・・・


『はな』

 
『さくら』


『星』

ほかにもいろいろな抜き模様を考案中です。

『雪』模様を、デザインまで起しましたが今年の展示会には間に合いませんでした。次回をお楽しみに。四季折々のモティーフでいろいろな抜き模様の珠を、様々な色のシルクコードに通して並べたら、楽しいでしょうね。

同じようなことは、ジュエリーCADなら簡単に実現できますが、中空の立体ですから、球面全体でランダム・アシンメトリーに模様をデザインする場合は結局1点物として造形するしかないので、一点物ならばじっくり手作りしたいと思う次第です。

セーター1つとっても、機械編みと手編みを比べることができないのと同様、ジュエリーも、適材適所、CADで作るのが相応しいものと、手作り感を大切にしたいものとを分けて考えたいと思っています。


『オープン・フラワークロス』のペンダント (CAD?!+彫金)

2009年12月08日 | ジュエリー作品&試作品

(ブログサイトの不具合なのか、一部のメールソフトで、なぜか画像が表示されません。ぜひ、Webブラウザでご覧ください。)

この作品が誕生するまでに、話せば長い”メーキングストーリー”があります。

ずいぶん前の話になりますが、ラヴァーグの鋳造勉強会の際に、ジュエリーCADのデータをはじめて光造形してもらった作品がありました。実は、その作品、データ作成時点で、立ちの高さを間違ってしまい、鋳造後に気づくという、私らしいオッチョコチョイぶりでした。

トホホなことに、その余計な厚みを手で落とすはめになりました。
糸鋸で切る作業が嫌いな私には、えらい苦痛でした。
(画像をクリックすると、そのエピソードの一部始終へジャンプします)



左側の端材の真ん中に、なにげに”ネコ”の顔の形の穴があるの、わかりますでしょうか??(^^;それも造形時の厚みの失敗による偶然の産物です。
 
その”親”となる完成品のほうはこちらです。組モノとの合わせ技で、しかも2WAYに使えるジュエリーです。(画像をクリックすると作品紹介記事へジャンプします)



切り取ったあとの端材は、とっておいて後でなにか作ろうと思い、年も越してようやく実現したのが、冒頭の画像のペンダントヘッドです。

元はジュエリーCADだったのに、後の工程は、先の糸鋸の仕事も含めて、彫金の作業そのものでした。
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(1)ヤスリで面取りして、全体的に丸みのあるラインに削り出す。
(2)板材から、石座をつくる。
(3)本体の石座を配置する場所に穴をあけ、石座がぴったりはまるよう、すりあわせする。(”ネコ”さん、さようなら~)
(4)石座を蝋付けする。
(5)板材から、バチカンをつくる。
(6)バチカンを蝋付けする。
(7)石留めして、磨いて完成!
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一番面倒だったのは、石座です。ファセットの覆輪なんて久々にメタルから作りましたが、調子が狂って縁を薄くしすぎてしまい、石が留まらないかも?!と冷や汗をかきつつ、なんとか根性で留めました。。。


ブルートパーズ使用


ガーネット使用

シルクのコードの先端にスワロフスキーのビーズのチャームをつけてみました。好きな長さに結んで使えます。

こんなシンプルなデザイン、ワックスからなら、あっという間・・・CADなら10分たらずですかね?!でも、あの失敗がなかったら、このデザインは最初から思いつかなかったでしょう。(笑)久々に、時間をかけて地金を加工していく、手作り感を楽しみました。

さて、元の作品は、クロスとお花を掛け合わせたデザインなので、”フラワークロス”と命名しましたが、こちらの派生バージョンは、『オープン・フラワークロス』にしました。オープンな分、軽く仕上がっていい感じです。

端材から生まれたので、まさに、リサイクル。エコロジーなジュエリーです。しかしながら、パーツのためにわざわざシルバーの板材買ってきたから、ぜんぜんエコノミーじゃないです。m(^^;)m しかも、板材の”端材”がでてしまいました。


【ピアスフェア♪】フープピアス Vol.3

2009年07月24日 | ジュエリー作品&試作品


フープピアス・シリーズ最終回の巻となりました。(しかし、こんなに沢山作ったものよ・・)

◇第1弾はこちら    ◇第2弾はこちら

先日、ラヴァーグで、別のコースの生徒さんで私のピアスをつけてくださっている方に出会いました。お洋服の色とピアスを合わせてコーディネートしてくださっていました。ショートヘアにとてもよく似合っていらっしゃいました。ちょっと大ぶり過ぎたかな?と思っていたのですが、実際に着用した状態を拝見して、ちょうどよい大きさでした。その方の全体の雰囲気によく馴染んでいたのでしょうね。大変嬉しく幸せな気持ちになりました。ありがとうございました。


こちらは、ターコイズだけのシンプル版

フープシリーズの写真はCANON Kiss2でマクロレンズを使って撮ったものですが、写真の仕上がりにイマイチ納得できません。カメラ側でホワイトバランスや露出など色々調整してみるのですが、なんとなく冴えないというか、コンデジのリコーのCaplioで撮ったものと比較すると、ガッカリなくらい見劣りがします。Capilioは、なーんにも考えなくても綺麗に取れたのに・・・。レンズの問題なのかな?いや、きっとやはり私のスキル不足ですね。コンデジのような最適化がマニュアルで出来ないといけないですね。

Kiss2は、花とか風景、人物などはとてもいい感じにとれるのですが、接写については、どうも何か一工夫が必要そうです。一眼レフカメラは、撮影者の技術力がモロに作品のレベルに出てしまうってことですね・・・。カメラのこと、もっと勉強しなくちゃいけないなと思いました。Kiss使いの方、もしTipsをお持ちでしたら、ぜひアドバイスをいただけると助かります。



ペリドット



アメシスト
ローズクォーツ


モスアゲート



【ピアスフェア♪】フープピアス Vol.2

2009年07月15日 | ジュエリー作品&試作品

フープピアス第二弾です。(第一弾はこちら

すべてオリジナルデザインなので、Beaderの方にはレシピ制作の参考にしていただけそうなネタですが、彫金・WAX・CAD派にはまことにつまらない話題でごめんなさいっ。m(^^;)m

さて、オール天然石づかいといながら、こちらは、通常は私は使わないクリスタルガラスのパーツをアクセント的に使用しました。私のアクセサリー制作履歴でガラス使いははじめてかもです。蝶々のモティーフがとても可愛らしかったので・・・。色違いの同系色でまとめ、異素材の色のコントラストを楽しんでいただけるフープピアスにしました。


サーペンティン
クリスタルガラス(蝶)
淡水パール

淡い黄緑色の石は、”サーペンティン”というそうです。薄い黄色とブラウンのパーツとケンカしない石はないだろうかと探していましたら、見つけました。単体ではちょっと押しの弱い主張のない色合いですが、このように他のパーツを主役とする場合はよい脇役になりました。後で知ったのですが、サーペンティンはヒーリングのパワーストーンでもあったのですね。





ブルーカルセドニー
クリスタルガラス(蝶)
淡水パール

こちらも、ミルキーな優しいカルセドニーと、オパールのように虹色に輝くクリスタルの面白い組み合わせです。フープに使用している、Argentine Silverは、かなり堅くて真円に丸めるのにてこづりました。Silver独特の色合いを保ちながら、変色しないという特殊な地金です。




ローズクォーツ
クリスタルガラス(蝶)
淡水パール

最後はちょっと甘めなピンク使いです。蝶々のルビーのような鮮やかな色合いを邪魔しないよう、こちらも自己主張しないローズクォーツをフープ部分に使用しています。

    

ピアスやイヤリングといった耳につけるアクセサリーは、装飾品の中でも最も失くしやすいものなので、普段リングやペンダントは貴金属を買う方でも、ピアスやイヤリングはお値段 が安いものを数多く買ってバリエーションを楽しむ方が多いようです。かくいう私もそうです。しょっちゅう、なくします。以前、ダイヤのピアスを買ったのですが、すぐに片方なくして悲しい思いをしました。

今回の展示会は、作品発表というよりも、購入する方のためにできるだけお安く提供することを 第一に考え、ワイヤー作品をメインにしました。

プライシングは難しいですよね。今回は作品展示会ということもあって特別にお店の手数料が10%と破格にお安くしていただいています。だいたい1500円から2500円以内におさまるように設定しました。原価が高い素材を使った数点は2500円を超えてしまいましたが、こういう場であまり利益追求してもしかたないですものね。。。

フープピアス、まだ続きます♪

作品にご興味のある方(購入、作り方)はこちらにご連絡ください。

このブログに掲載の作品はすべて1点ものですが、石の在庫があって再制作可能なものは、イヤーアクセサリフェア展示期間の特別価格+送料でご提供いたします。
 (・・・って、こんなところで商売するつもりではないのですが・・・)

【ピアスフェア♪】フープピアス Vol.1

2009年07月09日 | ジュエリー作品&試作品

現在、恵比寿のAllyで展示していただいているROSE POSYのピアスを少しずつご紹介していきます。

自分がこの夏使いたいアイテムを作ったら、結局、組みモノになってしまいました。品質のよい天然石を使い、石そのもの魅力を楽しんでいただこうという趣向にしました。

今回の主力作品は、小粒の天然石ビーズを巻き付けたフープピアスです。自分で言うのもなんですが、実際につけてみるととっても可愛いです。(笑)



センター:ローズクォーツ
フープ:チェリーアゲート/ピンクコーラル

このワイヤーとピアスフックは、Argentine Silverという、シルバー特有の柔らかな白さを保ちながらも、黒く酸化しないという特殊なシルバー素材を今回初めて使ってみました。
優しい色合いの多色チェリーアゲートに彩度のはっきりしたコーラルを合わせるととてもニュアンスのあるフープができました。






淡水パール

こちらは、フープ部分に、ちょっと変わったワイヤーをつかってみました。ツイスト状になっていて揺れるたびにキラキラっとしてかわいいです。センターのパールは淡いピンク系ですが、フープの小さな淡水パールはマルチカラーなので、どんな洋服ともばっちり決まります。結局、パールものが一番ヘビーユースになりますですね。






センター:淡水パール
フープ:ラピスラズリ

こちらも、ツイストワイヤーのフープをつかいました。ラピスラズリの藍色とゴールド色はとても相性がよいです。ただ、濃色は重たくなりがちなので、センターに白の淡水パールを配置して軽快な爽やかさを出してみました。


では今日はこのへんで。。。。

プレゼントは組みモノで・・・

2009年02月14日 | ジュエリー作品&試作品

久々に組み物(ビーディング)のアクセサリーを作りました。ちょうどお使い物があったので何点かまとめて作りました。

上の写真は、オレンジアゲート、トルコ石、淡水パールのピアスです。

組み物は、地金から作るアクセサリーに比べると短時間で出来るので、ちょっとしたプレゼントやお礼などに重宝しています。

その人の性格、体型、肌や髪の色、ファッションや装飾品の傾向、好みの色などを普段からよく観察しておいて、自分なりにその人に似合いそうなアクセサリーを作っています。ギフト用ですので、あまり独創性を出さず、ありきたりかしら?くらいに押さえておくのがポイントです。

こちらは、今月お誕生日を迎える友達へのプレゼント。


アメシスト、シトリン、
淡水パール(ライス白・ポテト黒)
めがね留めで丁寧に仕上げました。


Tピン、9ピンは使わず、
ワイヤーワークで留めています。


こちらは、先日、本をお借りした方へのプチギフトです。

アメシスト、サンゴ、淡水パール

作る楽しさに贈る喜び、一粒で二度美味しいですよね。(^^)

災いから身を守れ!

2009年01月08日 | ジュエリー作品&試作品

なんだか、新年早々、物騒なタイトルになってしまいましたが、こういう厳しいご時世でありますので、厄や災いから身を守るおまじないのためのジュエリーを作ってみました。


K18
ダイヤモンド
ブルートパーズ

自宅にある道具が非常に乏しいことと、彫金(メタルワーク)は久しくやっていない故、不出来な点はどうぞお手柔らかにお見逃し下さい。m(^^;)m

大写しにするのがかなり恥ずかしい状況なのですが、これはワックスモデリングではなく、すべてメタルから作りました。初心に帰った気分で、4年ぶりの彫金ワークです。あれ?フクリンの石座ってどうやって作るんだっけ?、みたいな。(^^;もともと”日曜ジュエラー”暦5年程度で、彫金経験は1年程度ですんで、瑣末な点はほんとにゴカンベンください。(^^;
  
K18の板や線はその頃の制作で余ったのをとってあった端財だし、ダイヤモンドは私が昔買ったプチネックレスからはずしたもので、まさに”リサイクルジュエリー”です。


オメガ用に作ったバチカンですが、
細いチェーンに通しても
バランスよくなるようにしています。
前後左右に滑らかにスイングします。

ヨーロッパの中世に使用された盾(シールド)をかたどったストーンです。カッティングは素晴らしいのですが、石がユニークな形のためデザインが難しかったです。あえて、バチカン側にデザインの比重を置いて、石のインパクトとのバランスを取ってみました。


自分に似合うカラーを見つけよう

2008年12月27日 | ジュエリー作品&試作品

以前制作したキンモクセイのペンダントの天然石バージョンです。

左がアメシスト、右がグリーン・クォーツです。いずれも、水晶のお仲間です。前の作品はCZを使ったのですが、『天然石だったら欲しいのに・・』という方がいらしたので、幸いゴム型を取ってあったので造ってみました。


今日は作品はあくまで添え物で、本題は『カラー(色彩)』についてです。

化粧品の口コミサイトで、ファンデーションのトピックスでは、よく”イエベ系”とか、”ブルベ系”だとかといった言葉が出てきます。日本人の肌も一様ではなく、おおざっぱに分けると黄色人種系の肌色(イエローベース)と、アングロサクソン系の白人に近い、青みがかったピンク系の白い肌(ブルーベース)という分類を指しています。
 
最近は、自分の肌色の傾向を正しく把握し、メイクアップや、洋服、ネイル、はたまた髪を染める時のヘアカラー選びでも肌色との相性を考慮にする女性が増えてきました。

化粧品会社でも、センサーでお客さんの肌を読み取り、コンピュータでより似合うファンデの色を判断するサポートツールを各販売店に設置しています。”より近い色”という基準だけでなく、最近はエイジングゾーンの顧客のニーズに考慮して、”より肌を明るく綺麗に見せる色”という判定基準が加わっています。



ジュエリーやアクセサリーを選ぶ際もぜひ、肌の色とカラーのバランスの関係にちょっとだけ目を向けてみたら、自分に本当に似合うアイテムを見つけることができるのではないかなと思っています。

たとえば、地金の色ひとつとっても、一般的に、イエベ系の人はゴールド系が似合い、ブルベ傾向の人はシルバー系が似合います。また、色のある石を肌の色の傾向に上手に合わせることで、肌馴染みがよくなり、(人も石も)より綺麗に明るく見える効果をもたらすことができます。



この緑色の石は、今、シルバーの地金に留まっていますが、本当は、ゴールドのほうがマッチします。さあ、イエベ、ブルベ、どちらの肌に似合いそうか、もうおわかりですよね。


グリーン・クォーツ

イエロー系の肌の人にシルバーを合わせるときは、緑色、黄色系のストーンで、バランスを取ると肌にしっくり来ると思います。

一方、ピンクや紫色系の石はどうでしょうか。こちらはゴールドもシルバーもどちらも似合う色ですが、よりピンク系に近い肌の色にマッチします。


アメシスト

イエロー系の肌なら、グリーン、イエローの他、ブラウン、オレンジも似合いますし、ピンク系の肌なら、ブルー、赤、ピンク、バイオレットが血色が良くより色白に見せてくれます。肌色とファッションアイテムの色の親和性が、欠点を補ったり、目立たなく見せてくれるのです。

あくまでも、人の目から見た印象ですのでアバウトなものですが、この逆で合わせるとどうなるかというと、肌がくすんで見えたり、顔色が悪く見えたりしてしまうことがあります。

色石を買うのをためらっている方は、顔に最も近い位置に来るピアスやイヤリングといった手軽なアイテムから自分の肌色に似合うカラーストーンを見つけてみてはいかがでしょうか。


オトナの♀クロスペンダント

2008年12月27日 | ジュエリー作品&試作品
ようやくオーダー主さん(仕事関係の友人ですが)のお手元にお届けすることができました。クリスマスには届いたようで、ようやく一安心です。

メイキング・ストーリーはこちらから・・・。1つのデザインが完成するまでの過程が見られます。

ジュエリーCADでオリジナルクロスを作る ~その1~
ジュエリーCADでオリジナルクロスを作る ~その2~



センターストーンは天然サファイアです。

大変嬉しいことに、着用写真を送っていただきました。(掲載許可済みです)紙に描きながら一緒にデザイン構想を考えたときの楽しさを思い出します。




上記は、ブルー・サファイアですが、石違いでも造ってみました。


左:ブルー・ジルコン
右:ピンク・サファイア


石一つ変えるだけでフェミニンな印象に

今週一杯で仕事納めという方も多いことと思います。
不況の折ですので、気が滅入る話ばかりですが、気は持ちよう、
ポジティブに頑張ってまいりましょう。

ROSE POSY


オープンハート&ブリオレット・ペンダント

2008年12月24日 | ジュエリー作品&試作品
”枯れ木も山の賑わい”、”ブログは更新が肝腎”、ということで埋め草代わりに、1本いっときます。
 
   

相手の好みがわからない時は、ハートモティーフにすれば、だいたい、はずすことはないかと。安易ですが無難なことは確かですね。



ブリオレット・カットの石は スモーキー・クオーツとホワイト・ジェイド。大と小、透明と不透明、白と黒、の対照的な組み合わせです。

   

皆様、クリスマス・イヴはどうお過ごしでしたか?

スーパーにいく途中に通るイタリアンレストランはディナータイムというのにガラガラでした。一方、スーパーは、いつもより混んでいまして、お酒と一緒にチキンやおつまみセットを買うお客さんが一杯いました。
家で過ごすクリスマス、経済的だけでなくエコ的にも家族コミュニケーションを深める意味でも、とてもいいことだと思います。

うちも、牛のかたまり肉を買ってきて、ローストビーフしました。(^^)
私が辛党なので毎年クリスマスケーキはなしです。m(--)m


サンクス・マム・リング

2008年12月04日 | ジュエリー作品&試作品
前のエントリー、『晴れの日に・・・・』の続きです。

めでたく結婚式をすまされたY子さんからお礼のメールが届きました。お母様は大変喜んでくださったそうで、それを聞いてようやくほっとできました。嫁いだ愛娘が残していったリングがお母様の寂しい心を少しでも癒してくれるとよいのですが・・・。

Y子さんが希望された石であるインカローズは恋愛運を呼び、ロードライトガーネットも同じく恋愛、そして夢や希望の成就に導くパワーストーンです。きっと、このリングには、まだお若いお母様が生涯のパートナーを見つけて幸せになってほしいというY子さんの優しい願いがこもっているのでしょうね。


オリジナルデザインをアレンジして
石を斜めに配置してみました。


最初にも登場しましたが、
ファインダーをキャンパスに見立てて、
ちょっとアートな構図を作ってみました。
ピンク地はうるさすぎでした。最初の
写真のほうが構図的にもいいかな。

今回の作品は思いで深いものになりました。
『Thanks, MOM』(サンクス・マム)リングと名づけました。

Y子さんにリングを送る際、ラッピングをどうしようかと思いましたが、きっとまずは出来上がりを見たいだろうと思うので、ラッピングはY子さん本人にしてもらうことにしました。

花束贈呈のようにリングを贈呈するわけですから、効果的な演出でイベントを盛り上げたいものです。そこでこんなオリジナルなラッピンググッズを考案してサービスしました。けして高価じゃなく、しかも誰でも簡単にできます。

用意する材料は、クリアファイル(厚紙でもOK)、リボン、小さなバスケット(柄つきがベター)、造花、透明のセロハン紙。全部、百均一でゲットしました。(笑)



クリアファイル(または厚紙)を円形に切り抜いて土台を作ります。中心にカッターで1cmくらいのスリットを2本入れます。そのスリットにリボンを通し、リングを立ててしっかり結びます。このひと工夫でリングが正面から見える状態で固定することができます。


バスケットにペーパーパッキンを敷き詰めて、リングを置き、土台部分が見えないよう、さらにパッキンを詰めます。バスケットには造花をあしらうと可愛いでしょう。



実際に乗せてみたイメージです。ねねさんに登場してもらったのは大きさの感じを掴んでもらうためです。あとは、セロハンを適当な大きさに切って、かごを覆い、底の部分でセロテープで留めて完成。リボンの余ったのはバスケットの柄に結んで長めに垂らします。リボンの素材はオーガンジーのオフホワイトがおすすめです。

このグッズをリングとは別にして、Y子さん自身でラッピングしてもらうよう、インストラクション(手順書)も添えました。

送る際、リングは巾着袋に入れて、ちいさなシルバークロス、そしてシルバーのお手入れ方法を書いたカードを添えました。それらは、バスケットをセロハンでラップする際に底の部分に添付してもらうよう、お願いしました。

Y子さん自らラッピングすることで、この作品ははじめてサンクス・マム・リングとして完成する、という趣向なのです。

あえてボックスでなくオープンなバスケットにした理由は、お母さんがその後、来客に何をもらったのか披露することができるからです。その際、触られたり失くされたりしたくないから、セロハンでラップするというわけ。手付のバスケットなら次々と手渡しで回覧”するのに楽というわけです。

渡すときはどんなシーンだったのかなぁ。見たかったなぁ。

ジュエリーやアクセサリー作りができる、お嫁入り前の皆さん、是非ともご参考になさってください。世界でたった1つの手作りのアクセサリーを披露宴でお母様にプレゼントするって、素晴らしい思い出に残ると思います。両家のお母様にお揃いでプレゼントしてもいいですね。

ジュエリー業界の皆さん、『サンクス・マム』ジュエリー、いかがでしょう。花束贈呈にかわる新しい日本のウェディング・セレモニー・プロセスとして、大いに宣伝して定着させましょう!!
・・・あ、でも、高額商品は売れないと思います。なにせ、花嫁さん自身が買うわけですので・・・。数万円程度でディリー使いのジュエリーという設定ですかねぇ。(^0^)


フラワークロスペンダント(その2)着せ替えして遊ぼう!

2008年11月12日 | ジュエリー作品&試作品

前回ご紹介しました、フラワークロス・ペンダント、誰かに指摘されたように、ペンダントトップといっても、こんな大きなトップにあうチェーンなんて、なかなかありやしません。

実は天然石で組んだネックレスに合う、フェミニンなトップが作りたかったのです。

なので、まずは気に入った石(オニキス、水晶、淡水パール)を買ってきて、希望のレングスでネックレスを組んでいます。次にそれを通るバチカンを作り、最後にジュエリーCADでペンダントトップを造形しています。制作の順番がヘンテコですが、全体のバランスからいうと、このネックレスに合うトップはこの寸法しかないなという結論になりました。

さらに欲張り心が出まして、ロザリオ風のネックレスも欲しくなりました。
そこで強引に、基本のネックレスとペントップの間に接続する形で使える”エクステンション・パーツ”をつくってしまいました。

 
エクステンションパーツで、ロザリオ風にも。



とはいっても、簡単でして、エクステンションパーツの両端はカニカンで繋いでいるだけです。

ジュエリーCADと手作りのコラボレーション、今年一番の大作かな?(笑)


フラワークロスのペンダントトップ (その1)

2008年11月11日 | ジュエリー作品&試作品

今年の3月に安井インターテックさんでラヴァーグの生徒たちのために鋳造勉強会を開いてくださいました。(その時のレポートはこちらです)
その1 その2 まとめ

ジュエリーCADでデザインしたデータを、せっかくエキスパートの方に光造形からゴム型制作、鋳造までしていただいたのに、最後まで仕上げずにほったらかしにしていました。作品をやっとこさで重い腰をあげて仕上げたのがこちらです。実に8ヶ月近く、”塩漬け”になっちゃってましたね。

名づけて、『フラワー・クロス』 
花びらをクロスに仕立てたペンダント・トップです。

 
ブラックCZと、センターはクリアCZ

なにせ、石を全部で61個も留めなければならないのが面倒くさくて”放置プレー”になってしまった次第です。

でも、このデザインの趣向的には自画自賛ながらとても気に入っています。写真だとわかりづらいかもしれませんが、まず、中央で斜めに山折状にした花弁状のパーツを、風車の羽のように傾きとひねりを加えて組み合わせています。このパーツは直線的だし、花びらというよりまさに”ウィング、と言うべきかな。

何故こんなややっこしいことをしたかというとですね・・・。石のテーブル面がすべて垂直(平坦)だと正面から見たときしか光りませんが、このペンダントトップはどの方向から見ても、いずれかのウィングが光を反射しています。またトップ全体が揺れる時に、ぐるっとウィングから隣のウィングへ光がウェービングするように輝きます。そういう”光の遊び”を取り入れてみたかったのです。

(それがどうした、ですって?だから~、あくまでも自己満足ですってば。こんなくだらないこと、誰も思いつきませんでしょう。(笑))


Front画面(下方向から見た図)
まさに、”一ひねり”してみました。

こうした形状は、3D光造形のお得意技です。切削機での造形が厳しいな理由は、石座や爪が斜めに向かっており、しかも針が入らない部分があるためです。

   

実は、最初はもっと”羽”の傾き具合が控えめだったのですが、先生から、”もっと思い切って倒さないと、実寸だと傾いているように見えないよ。”と言われて、傾斜を強くしました。地金になってみて、”ナルホド!”と思いましたよ。



ジュエリーCADは、実寸大の何倍もかなり拡大して制作しますので、画面上で見るのと、実際に地金になったときではかなり自分が思っていたイメージと異なることがあります。レンダリングすると、強い光をあてたように陰影が強く出るため、目の錯覚でさらに強調傾向が強くなるようです。しっかり湾曲させたつもりが意外とのっぺりだったり、深く入れたように思った溝が浅かったり・・・。

ジュエリーCADはその辺が難しいところです。いくらデータ作りに慣れても、造形の経験もある程度積まないと、この”調整能力”は培われないように思います。

   

さて、話は戻りますが、このペントップ、造形時に、”まじっすか?ほんとうにこのサイズであってます?”と依頼先から再確認されたほど、大きいです。(縦40mm横30mm)原型や鋳造後の作品を見た人達からも、”デカー!何これ?!”と驚かれました。それだけ見ちゃうとたしかに異様に大きい感じもします。  

むふふ。でもこのサイズは構想時から織り込み済み。この段階では誰もワタシの”企み”に気づきますまいて・・・・。

今回の作品、あえてなぜこのサイズなのか?
それについては、次回に続きます。