ROSE POSYのハンドクラフト・ブログ

”手仕事”の楽しさをお伝えできればと思います。ROSE POSYオリジナル作品もどうぞお楽しみ下さい。

クリエーターの皆さんにおすすめのルーペ(拡大鏡)

2018年03月17日 | ジュエリーよもやま話

クリエーターの皆さん、細かい手作業を拡大したいときにどんなグッズをお使いですか?

私自身、いろんなものを試してきましたが、とても満足しているのがコチラの商品です。



”メガネビュー”という、ヘッドルーペです。

右下は、最近始めたグルーデコのペンダントヘッド作品。0.5mm以下のストーンの扱いは、さすがに肉眼では厳しいのでルーペ必須です。

これは2012年に購入したものですが、いまだに愛用させていただいています。他のものに買い換える理由がないくらい気に入っています。

取り説の謳い文句。


特長をまとめますと、

・倍率が違うレンズがついていて、差し替えることができる。
 (標準タイプで、1.7x、2x、2.5x、私が買った”G4"タイプだと3xレンズもついてくる。)

・メガネと違い、頭に装着するので、長時間着用しても鼻柱に跡がついたりこめかみが痛くなったりしない。(おでこにはウレタンパットがついてます。)

・無段階調節ベルトで、どんな頭の形でもぴったり固定できる。(頭が巨大な人はムリかも)

・40gと軽いです。めがねより重いが、点でなく面(頭全体)で重量を支えているので装着感を感じさせない。

・レンズはアクリル製なので、落としても割れにくい。

・普段着用しているめがねの上から着用出来る。

・遠くを見たいときは、装着したまま、レンズを上にパタっと跳ね上げればよい。
(レンズの角度が調節できる)

・値段が手頃。レンズ3枚タイプで6600円、4枚タイプで7700円。
 (部屋の照明が暗い方のために、LEDライトつきタイプもあります。)

・そして5年使った私が言うから間違いないですが、耐久性も高いです。
 (ただ、おでこにあたるウレタンパッドは消耗品です。別途、購入が可能です)

欠点としては、見た目がイマイチ。(自分がつけた姿に笑えます)そして、ベルトで頭に固定するので、ヘアスタイルがぺしゃんこになります。でも、機能重視な方には、断然お勧めだと思います。

ちなみに今流行りのお洒落な拡大鏡、”ハ○キルーペ”は、好みの倍率を選んで買うタイプで、最大1.85倍までです。私の場合ですが、1mm以下の石留めやデコをするには最低2倍以上必要ですから、ハズキは厳しい。

メガネビューは、”ルーペハウス”さんという楽天のお店で買いました。
5年前とほとんどデザイン仕様は変わってませんので、完成されたロングラン商品なんですね。
http://www.loupe.co.jp/catalog/head/index.html


ちなみに、買って失敗した商品でまだ現存してるものがこちら。


この商品自体が悪いのではなく、用途を間違って買った私が悪いのです。これはおそらく、ロウ付けなど、位置を固定した物体を拡大するものだと思います。

手作業を拡大する場合は、メガネタイプのルーペが適していると思います。


100均で作る、フックピアス収納ボード

2017年07月22日 | ジュエリーよもやま話

みなさん、唐突ですが、ピアスの収納、どうされてますか?

自作のピアス・コレクションが増え続けて収納に困っていました。最初は、100均一の仕切りのあるケースを使用していましたが、大きめの作品が入らないし、増やしたケースを重ねてしまうと何があるのか見えないし、出し入れが面倒。

私の自作ピアスのほとんどがフック(アメリカン)タイプ、ぶら下がるデザインのものが多いのですが、絡まったりしてとにかく収納しづらい。これらを、たくさん収納できて、なおかつ出し入れが面倒でない方法を考えました。

機能重視で見た目がちょっと・・・(笑)仕事が雑で恥ずかしい画像ですが、ご参考になれば幸いです。



材料は、100均で売っている、コルク板と押しピンだけ。

もともと紐がついてましたが切れてしまったので、ワイヤーで代用してます。



大きいタイプのもピアスもかけられ、かさばらないタイプのピアスは、1つのピンで、1組を留めることもできます。

ポストタイプのピアスも、ポスト部分をコルクに突き刺せばいちおう使えます。(上の写真の右下、黄緑のピアスがそれです)



もう反対の面も使えます!かなりの収容力。
朝出かける前に、ささっと選んですぐに付けられるのが嬉しい。



この例はあまりにもお粗末でひどいですが、皆さんのアイデアで素敵な収納ボードを作ってみてくださいね。


ワイヤー作品の型崩れを避けるために (プロのアドバイス!)

2016年05月22日 | ジュエリーよもやま話

先日、「らくまくワイヤー」のお試しレポートの記事を投稿しましたら、な、なんと!

「らくまくワイヤー」販売元の「アイ・ラブ・スマート」さんから、貴重なコメントを頂いてしまいました。

ほんとはナイショにしておこうかなー(セコイ!)と思ったのですが、こんな有用な情報はみんなでシェアすべきだと思い、これからワイヤーアートを始める方々にも拡散したいと思いまして、コメントを本記事へ転載させていただきました。

--------------- 以下、コメント転載です --------------------------------

ご愛用有難うございます。

 ブログを偶然拝見しました。
らくまくで素敵なアクセサリーを作っていただいていて嬉しいです。

 ワイヤー作品を実用的にお使いいただくために、ポイントをお伝えします。
 まずワイヤーを使う前に手や布を使って摩擦を起こし、伸ばしてください。しゅっしゅっと伸ばすと熱く感じます。

 形を作る過程で伸びやすい箇所は金床(アンビルなど叩く台)に乗せて軽く金槌でクロスした部分やカーブの部分を軽く叩きます。

 普通に創っているときはわざわざ叩く必要はありませんが、負荷が掛かって強度を増したいときは良い方法です。

 叩く力が強いとワイヤーが切れますし、叩けば形が崩れますので、まず何度か練習し、特性を理解して取り入れてください。

 ワイヤーの切れ端を取って置いてS字やクロスした部分から練習すると良いですよ。

  また、ピアスなど、崩れないようにしたいけど、ワンサイズ上の太いワイヤーに変えることもできますが、より細いワイヤーだけで創るなら、2本一緒に使う と、強度UPされます。2本ツイストしても、そのまま折り曲げ2本にして、正面から見ると1本に見えるデザインもOKですよね。

 作品作りに生かせて頂けたら嬉しいです。

 では、お邪魔しました。

------------------ 転載終了 ------------------------------------

彫金をやっていた時は、シルバー925やゴールドのワイヤーを使用しており、強度と弾性を増すために、太めのワイヤーを線引盤でサイズダウンして地金を引き締めたり、金床で叩いて締めるということをやっていたのですが、いわゆるコーティング加工したジュエリーワイヤーは、ムリだろうと思って、試したことがありませんでした。

実際、ある有名なメーカーのワイヤーは、糸巻きに巻いてある線を加工のためにナイロンプライヤーで軽くはさんでまっすぐにしただけで、コーティングが剥がれてしまいました。(そのメーカーは製造時期によって品質が異なると聞いたことがあるので、私が買ったロットがたまたまだったかもしれません。)現在はどうかわからないですが、それ以来、摩擦や接触を避け、曲げる以外のことはタブーにしていた次第です。

幸い、彫金時代に買ったアンビルも木槌もまだ持っていますので、早速実験してみようと思います。(物事には程々というものがあるので、やはり叩きすぎたらダメかと思いますので、耐久限度を探っていこうと思います)

アイ・ラブ・スマートさん、本当にアドバイスありがとうございました!
また、いろいろとご教授ください。 


さて、ここからは雑談です、

私の長いジュエリー&アクセサリー行脚で思ったことは、プロの作家さんや先生は、本当に大事なところを教えてくれないことが多いということ。それがアマチュアとの差別化であり、長年苦労して習得した技術をそう簡単に他人に教えないのは当然といえば当然ですよね。

よく、「コツなんかない。要は馴れと勘だよ。」、とおっしゃる先生がいますが、実は、コツとはコトバで伝えられる、確立された技術であったりします。”コレを知っていると知らないとでは大違い”という、アレです。

もちろん、中にはごく稀に上達の早道を伝授してくださる気前のいい先生もいます。私が最後に師事したジュエリーの師匠は大変ユニークなヒトで、自分が編み出したテクニックやコツ、自分が懇意にしている安くていい業者さんなどを惜しげもなく教えてくれる先生でした。以下はその師匠の名(迷?)言。

「これを教えたからって、おれの仕事が減るわけじゃない。」

「教えない奴らは、自分がプロとしてリスペクトされたいし、生徒が自分より巧くなってライバルになっては困るから、わざと肝心なところは教えない。自信のなさの裏返しなんだよ。」

「おれはむしろ、”おれを超えられるもんなら超えて見やがれ”とタカくくってるから、教えられることは全部教える。技術を真似するだけなら誰でもできる。最後はセンスが勝負どころなんだよ。」  

なんか、かっこいいですよねぇ(^^)

一方で、工具屋さんや素材屋さんは、店長さんや店員さん(プロのクラフトマンやアーティストであることが多い)が、どこでも教えてくれない教本にも書かれていないノウハウや裏技などの耳よりなアドバイスをあっさり提供してくれたり、制作中に湧いた疑問に答えてくれることが多いです。

業界の現場に身を置いていない自分にとって、そうしたサプライヤーさんからの情報は大変ありがたく、貴重なものだと思っています。


久々にパールの糸替え

2015年07月31日 | ジュエリーよもやま話

愛用していた淡水パールのロングネックレス、会社のオフィスで何かに強く引っ掛けてしまい、糸が切れてしまいました。幸い、オールノットにしてあったのでフロア中にばら撒くこともなく、また1粒も失わずに済みました。

(※オールノットとは、珠と珠の間に結び目(ノット)を作る糸加工の方法です。ただ糸を珠に通しただけの工法に比べ、万一糸が切れた場合に珠が散らばらない上に、ノットがクッションとなり、珠に傷がつきにくいメリットがあります。。)

久しぶりに再びオールノットに挑戦です。今度は留め具のないエンドレス仕立てにします。

傷やムラの少ない、照りの良い綺麗なパールです。

準備段階です。前回のはY字ネックレスでしたが今回はかぶりネックレスなのでちょっと丈を詰めたくて不要なパール(右)に除けています。左上のパールはドリルで穴を拡張しておいたもの。(ここでは詳しい工程の説明を割愛します)

オールノット開始です。家にあった物でなんとか用を足しています。珠を糸に通し、ノットを結び・・・の繰り返し。ひたすらひたすら単純作業。でも、けして手抜きはできません。作業に使用している糸は4m近くあるので、絡まらないよう細心の注意を払いつつ、ノットを結ぶ際に糸をしっかり引き締めながら進んでいきます。この作業で一番重要なポイントは、糸を絡ませたり、変な結び目が出来ないことに尽きるのかなと思います。テレビ観ながらなんて絶対できません。

80cmのエンドレス・ネックレスが完成しました!
仕上がりはまだまだ素人仕事ですが、達成感がハンパじゃないです。

熟練の職人さんの手にかかれば、ノットはもっと小さくかっこよい形になるでしょうね。

調子付いてきたので、(笑)ついでに、もう一本、60cm長のネックレスを作りました。



もしパールの糸替えを業者さんに依頼する場合、オールノットは手間がかかるため、普通の糸通しの加工に比べて工賃は多少お高くなります。でも、大切なパールはぜひオールノット仕上げでお願いすることをお勧めします。


U-CANのビーズアクセサリー講座をやってみました (^^; >>

2014年08月14日 | ジュエリーよもやま話

食後のひとときや、テレビドラマを見ている間も、何かせっせと手を動かしていたくて、最近、茶の間にアクセサリーの制作作業を持ち込むことが多くなりました。

そんなとき、ビーズやワイヤーワークは、道具も少なくて済み、ワックスや彫金のようにあたりを散らかしたり騒音を立てたりせずに、小さなスペースで気軽にできる作業です。以前は、シードビーズみたいな小さい物体を扱う作業は大の苦手だったのですが、やってみると以外とハマります。動作が単純なので、無心になれるところがいいのかもしれません。それと、まとまった時間がなくても、ちょこまかと隙間時間を有効活用できるのもいいです。

さて突然ですが、初U-CAN、『ビーズアクセサリー入門講座』というのを受講してみましたので、興味ある人のためにレポしておきます。 

「こんなに長いこと、ジュエリーやアクセサリーを作ってきたのに、いまさら入門だなんてなぜなんですか?」と聞かれそうですよね。ビーズ関連はこれまで独学でやってきましたが、自分の身につけたやり方が本当に正しいのかを確かめてみたくて、制作作品の添削を受けてみることにした次第です。

さすが通信教育の大手さんだけあって、テキストは文句なく素晴らしいです。写真と立体的でわかりやすいイラストがいっぱい。(私は不要でしたが)プライヤーやニッパーなどの必要な道具や材料は全部ついてきますから、届いた日からすぐに始められます。

課題作品は全部で10点。添削課題は3回提出して受講修了となります。 私は、夕食後のひと休みの時間を使って、2週間くらいで全作品を完了しました。(追って、作成した作品をアップしていきます)

作品の内容はホームページ(こちら)でご参考いただくとしまして、なかにはショップで販売してもいいくらいのかなりレベルの高い作品もあります。最終課題のバンチ・ネックレス(ビーズを通した多数の連糸を束ねたもの)で、かなりの根気と忍耐を強いられましたが、課題作品とは別にいろんな色のシードビーズがおまけでどっさりついてきます。各作品とも、材料や部品が余分についてくるのもありがたいです。(うっかり、ころがって紛失したり、猫にオイタされてどこかに持っていかれるので)

私はいちおう経験者なこともあって難解な箇所はなくすんなり完成できましたが、初心者の方でも、テキストをきちんと読んで手順を理解してから、ゆっくり作業を進めれば、確実に出来上がると思います。


特筆すべきは、こちらが圧倒されてしまいそうなほど、丁寧な添削でした。

提出した作品を、プロの先生がチェックして良い点・悪い点を細かく優しく指摘してくれています。自分では出来ているつもりでも、いい加減に作業している部分があったり、自己流でやっていた方法よりも早く綺麗に仕上がる方法が紹介されていたりして、目からウロコが落ちました。

結果としては、やってよかったと思います。ただ作品を作るだけなら、キットやレシピのほうがもちろん安上がりですが、正しい技法を習得し、我流でついてしまった癖を直すということは、独学ではできません。

それに・・・・褒められるとうれしいですよね。そして、電子メールではなく、郵送されてくる手書きの添削というところがアナログ感たっぷりですが、人のぬくもりが感じられて私は好きです。

添削用紙を見て、ひとりにんまりするトヨエツと同じ気分が味わえますよ。(笑) 


この世で私に優しいのはU-CANの赤ペン先生だけだ・・・。くく~。

テキストだけでも十分丁寧に出来ていますが、今はデジタル時代ですので、DVDやWebなど、動画の補助教材で、リアルに手順を紹介していくような講座が出てくるとなおいいですね。

作った作品は次回以降に紹介します。


コメントのご回答 [エポキシ樹脂でシルバー作品を着色する方法]

2014年05月01日 | ジュエリーよもやま話

皆様、長らくご無沙汰いたしておりました。

ここのところ、バタバタしておりましたら、ブログ、ずいぶん長いことサボってしまいました。 (2ヶ月サボると広告がはいるんですね。笑)ガラスなりアクセサリーなり、ぼちぼち作った作品が一杯溜まっているのですが、写真を撮るのも面倒クサイ、撮った画像の整理も面倒クサイ、ブログを書くのも面倒クサイ、でここまで来てしまいました。

FBをやっている人は、スマホでチャっと撮って、チャっとアップするんでしょうが、それすらも面倒くさい(笑)私は、作っては放置、作っては放置、でいたずらに時を重ねてしまいましたが、ゴールデンウィークを期にそろそろエンジンをかけて再開しようと思います。

さて、こんなつたない放置ブログにも、ありがたいことに見てくださる人が沢山いらして、またごくたまーにコメントもいただきます。ちょうど昨日、コメントをいただいた連絡をGooさんからメールでいただきましたので、今回は、広告消し(笑)のために、投稿の形でご回答をさしあげたいと思います。ご質問は、この作品についてですね。懐かしいなぁ・・・・。

<ご質問内容>

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初めまして、みっきーと申します。
この記事についてのコメントではなく、申し訳ありません。
僕は趣味でシルバーアクセサリーを作ってい て、着色したく紫外線硬化の塗料を使いましたが透ける為、満足する結果を得られませんでした。そこから検索しまくっての2日目でROSE POSYのハンドクラフト・ブログにあった過去記事、エポキシ樹脂を使用して綺麗な艶と黒色があり、「この色だ」と思いコメントしました。今もエポキシ樹 脂を使っていますか?コツなどあれば教えて下さい。

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このリングで私が使った塗料は、「カラーエポ」という塗料で、透明タイプと不透明タイプがあります。
私が使ったのは不透明タイプです。 (透明タイプは日光や経年変化で褪色しやすいそうです)
主剤(色がついた液)のほかに、硬化剤もあわせて買う必要があります。自然硬化させますが、結構、時間がかかります。

けっこう液がゆるいので、リングのようなものは下に液が垂れてきてしまい、一度では仕上がらないと思います。溝や凹面を埋めるためには、塗っては硬化、塗っては硬化、を繰り返す必要があると思います。なので、漆塗りみたいに、何日もかかかっちゃうかもしれません。気長にやってください。

ちなみに私は、一度、垂れた液で作品がテーブルとくっついてしまい、無理にはがしてテーブルを傷つけるというおばかな失敗をしました。液が垂れる前提で、かまぼこ板などを台にして載せて、できるだけ接地部分が少なくなるよう工夫して硬化を待つことをお勧めします。磨きの作業で不要な分を取り除きますので、ツライチにするためには、むしろ着色部分が盛り上がっているくらいでちょうどいいです。

綺麗に仕上げるためにわたしが教えていただいた方法は、硬化後に、耐水ペーパーで水研ぎをします。
番手は、#600→#1000→#1500→#2000 (できれば#3000,5000まで)を使って順番に丁寧に磨いていきます。
最後は、金属用の液体研磨剤を布につけて磨きます。

この作品のように表面を均一な平らに、塗料とシルバーの部分の段差をなくしてつるつるのツライチ状態にするためには、(またしても)かまぼこ板にサンドペーパーを巻きつけて、その上で磨くといいと思います。 バフやリュータは熱で樹脂が溶け出す可能性があるのでおすすめできません。

漆塗りの研ぎ出しの工程に似ていますね。鏡面的な艶を出すまでに大変な根気が要りますが、頑張っただけのことはありますよ。 GOOD LUCK! (^-^) 

ちなみに、かまぼこ板、いろいろ使えて重宝です。厚さといい、大きさといい細工物にちょうどいいので、ROSEは何枚も集めています。


ヨーロッパの石留め

2013年05月03日 | ジュエリーよもやま話

テレビ番組で放映されたヴァンクリのジュエリースクールの紹介で、職人さんが石留めをするシーンが印象的というコメントをいただきました。

何がすごいかというと、石留めをする対象物を固定せず、手に持って作業しているということなのです。

日本では、一般的に”彫刻台”という道具を使って、対象物を固定します。

(HARPさんのHPより借用)

ある宝飾専門学校の短期講座で、洋彫りとパヴェセッティングのさわりを学ぶコースがあり、参加してみました。座学と実技のたったの2日間でしたので、ほんとに、”こうやるのかぁ。なるほどー”といった程度の浅い理解を得るのみで、当然、技術の習得までには至りませんでしたが、本場のイタリアから講師をお迎えし、大変有意義なお話が聞けました。

参加者は私以外、全員がプロの職人さんで、私のような興味本位ではなく、本気で洋彫りを覚えたいという人たちが集まっていました。

洋彫りでは、”グレーバー”という、木の丸いホルダーに刃を挿して使用します。



このコースでは、新品の刃株を適する長さにして研ぐ方法から教えてくれました。
右側の洗濯はさみのでかいバージョンのようなものは、日本でもおなじみですが、対象物が非常に小さい場合にはさんで固定する道具です。

基本的に、彫りや石留めの地金は、木片や木の棒にヤニやコンパウンドで固定して、それを左手に持って、右手で作業します。

この片手だけで固定するというスタイルが非常にキツイ。なにせ、左手がブレてしまい、まったく正確に作業できないのです。上の写真のようにガイド(印)をつけたところをドリルで穴を開ける作業だけでも、ドリル刃がまっすぐ入らず斜めになったり、思うようにコントロールができません。

先生いわく、本物のイタリアの修行ではひたすらひたすら、3ヶ月間、銅版に線を引く練習ばかりさせらたるそうです。まっすぐな線が引けるようになるのだけでも相当練習が必要なのだそうです。

この講座は体験なので、いきなりシルバーを使わせてくれましたが、この惨憺たる成果をみてやってください。(恥) 約2cmx1cmの小さな板です。


上の板の右側が、線を引く練習。左側は、パヴェの爪となる部分を地金から起す練習。

下が、爪をナナコで丸めたり、メレを実際に留める体験の痕。キッタナイっすねぇ~。(^^;

爪を起してナナコで留めるところまではこれまで習った方法と同じなのですが、洋彫りでは、留めた後に、石の周り(石と石のすきま)の地金をすべてこそげ取るというか、彫り起しながら余分な地金を除去するという作業があります。その作業によって石と石の間の彫り跡がキラキラとして、あたかも隙間なく石で埋まっているようにパヴェ全体にさらに輝きを増す効果を与えるのだそうです。

この地金をこそげる、という作業が最も難しいらしく、(まちがって石を飛ばしてしまったりすれば、もう爪を起すべき地金がないのでやり直しが利かない)全くのド素人がやった結果として、上の写真のごとくめちゃめちゃに汚くなった次第ですね。(^^;; 

まあ、本当の修行では石を留めさせてもらうのは、グレーバーの使い方をカンペキにマスターしてからとのことでしたので、先生は、”私なんて師匠に怒られながら、毎日毎日、繰り返し彫りの練習を続けさせられ、3年目になってようやく商品を扱わせてもらえました。それくらい修行が必要なのです。今日うまくできなかったからといって落ち込まないでください”と生徒を慰めていました。(ちなみにちゃんとできた人は一人もいませんでした)

とにかく、左手をきちんと固定することが正確な作業のコツのようです。(その左手は、作業台にぴったりつけて、体を手にもたれさせるようにして体重をかけることでしっかりと固定できるようです)

私はこの作業中に、右手が滑ってグレーバーを思いっきり左手の甲に刺してしまい、流血事件となりました。 同じように怪我をしている生徒さんがほかにもいて、先生もこころえたもので、絆創膏とマキロンを最初から用意していました。



ヴァンクリのジュエリースクール at Tokyo

2013年04月29日 | ジュエリーよもやま話

 

今日、TBSで『~ワンランク上の贅沢~ 美と知を満たす大人の学校』という特集番組をやっていました。途中から見たので全容を知らないのですが、比較的、富裕層の成人を対象としたおぼしき、いろいろな習い物を紹介していました。金継ぎ工芸、ワインスクール、音楽サロン、そして、最後に、お!っと目を引くトピックがありました。

レコール ヴァン クリーフ&アーペルのジュエリースクール

フランスのパリを本拠に置くハイジュエリーのブランド、ヴアン クリーフ&アペールが2012年に創設したジュエリースクールの紹介でした。 宮殿のような豪華な校内で行われるセレブリティなジュエリーの授業について紹介されていました。 テレビをそのままカメラで写したので不鮮明ですが、とりあえずスナップショットを並べておきます。


 







ジュエリーの芸術史、原石の世界、サヴォアフエール(制作体験)を学びます。
このスクールには世界中から生徒が集まるようですが、テレビを見る限り、参加者は、品のいい奥様や良家の子女といった風情の方々ばかりで、学校というよりは贅沢なサロンといった雰囲気でした。

どうも若者や職人志望がパリの一流の宝飾制作技術を修行に来る場所ではなさそうです。富裕層の奥様やご令嬢がなさるお仕事としてジュエリーデザイナーやジュエリーサロンを営むというのはよくある話なので、そういう方々がステータスをつけるために学ばれる場所なのかもしれません。

通常はパリで行われているこれらの授業が7月17日から7月31日の2週間、日本(丸の内・東京ステーションホテル)で実施されるそうです。 9講座55セッション(1講座につき4時間程度。60,000~80,000円)から興味のあるものだけを受講できるようです。平日の昼間にこんな高い授業を受けられる方って、うらやましい限りです。これぞ、『大人の学校』ですね。

サイトをチェックしてみたところ、すでに満席になっている講座もあるようです。

興味のある方のためにURLを貼っておきます。

パリのレコールの紹介 (ゴージャスな動画・画像が見れます!)
http://www.lecolevancleefarpels.com/jp/presentation/
日本の特別講座の紹介
http://japan.lecolevancleefarpels.com/jp/




あれ?黒くならないはずが・・・

2013年04月04日 | ジュエリーよもやま話

まずお知らせです。コメントの承認制を解除することにしました。世の中にはいろんな人がいるんだと割り切って、心をオープンにしてネット社会とつきあっていきたいと思います。ただ、私が不快に思うコメントは他の方が見ても気持ちがいいものではないと思いますので、見つけ次第、そっと削除させていただきますね。これからもよろしくおつきあいください。

前置きはこれくらいにして・・・。
かなーり昔の話になりますが、このブログで、黒くならないシルバーというものを紹介したことがあります。

具体的には、Argentium Silverという商品です。
このシルバーを使って、やはりかなーり前に作ったのがこちらのピアスです。
こちらの記事で紹介しています。



(太いフープの部分がそれです。ピアス金具は普通のシルバー。ビーズを巻きつけているワイヤーはアーティスティック・ワイヤー) 

作ったのは2009年ですから、あれから3年くらいヘビロテしましたが、一向に黒くならないので、さすがはArgentiumだわねー♪と喜んでいました。・・・・ところが、最近になって久しぶりに着けようと取り出してみると・・・・

あれれ???

真っ黒け!最後に着けてから数ヶ月も経っていないのに突然どうしちゃったのかなぁ??
知らぬまに変色してしまいました。

仕方ないので、シルバー洗浄液につけましたが、黒いのはなんとかとれたけど、
元の輝きには戻りませんでした。 研磨クロスで丁寧に磨いたらマシになるかしら・・・。



Argentiumといえども、限界があるのかもしれない、ということに3年かかって気づいた次第です。
以前の投稿記事、”3年くらいは黒くならないシルバー”って書き換えないといけないのかな。

でも、3年間もお手入れしないで済んでたわけで、それはそれで凄いことだと思います。


ブライダルリングのよもやま話

2013年03月02日 | ジュエリーよもやま話

先日、外苑前のレストランでランチをしたのですが、お店の出入り口に綺麗なデザインのブックレットが置いてありました。"ご自由にお持ちください”とあったので、既婚のくせにちゃっかりいただいてきました。

どちらも、ブライダル・ジュエリーの販促マテリアルですが、かなり上質の紙を使った、分厚い手帳といった感じです。どちらも、オールカラー。表紙からして、ワクワクの予感です。

まず1冊目。ベージュに金色のカバーがかかったほうは、 ”シライシ”という、銀座の老舗のダイヤモンドジュエリー店のもの。









・・・贅沢なカタログ、と思ったら、ノートも兼ねていたんですね!白紙のページがふんだんにあります。
花の写真以外にも雰囲気のいい挿絵のついたページが多数あり。


ジュエリーデザイナーさんの、手描きのデザイン図もありました。

 
最後のページは、ジュエリーデザインについてと、ダイヤモンドの知識について紹介されていました。

とてもよくできてます。 もったいなくて捨てられません。ずっととっておきたくなります。

もう1冊(黒と赤の冊子)は、EXCELCO(エクセルコ)という、ブライダルジュエリー専門店のカタログです。

こちらは、すべて商品の紹介となっていますが、黒か白のバックに商品写真だけの、思いきったシンプルさ。
しかも、かなり拡大された写真を使っており、リングのディテールを惜しみなくたっぷりと見せてくれます。

そのリングの1つに、斬新なデザインを発見してしまいました。



写真をさらに接写してみると・・・

おお~。 よく見ると、メインストーンの下に、ちっちゃいダイヤが鎮座していらっしゃいます!
やるなぁ・・・・。

話が変わりますが、2012年の婚姻数の累計は、684,233件だったそうです。一方、離婚件数は、235,719件とのことです。対比率で単純計算すると、離婚率は35%ということになります。 (もちろん、去年結婚した夫婦の1/3が離婚すると言う意味ではありません。) この離婚率は年々急上昇しているとのことです。なお、晩婚化傾向から、20代・30代の未婚率も同じく急上昇だそうです。

離婚が増えるということは、再度結婚する人の数もまた増えるということです。たとえ再婚であっても、婚約の印としてエンゲージリングを贈るのが一般的になってきていますし、結婚年齢が上がっていけば、年齢にふさわしくより高額な商品が求められると考えられます。つまり、婚約指輪・結婚指輪の売れ行きは、今後、数も金額も増えていくことになるかもしれません。

 


地金が高い!

2013年01月16日 | ジュエリーよもやま話


金が、すごい高騰してますね。 とうとう、グラムあたりの価格が5,000円超えして、プラチナと拮抗しています。(ちょっと前には、プラチナを超えちゃっていました・・・)

年次推移をみると、12年前の2000年は、900円台でした。そこから5倍以上も値上がりしたわけで、
2013年に入っても上昇傾向はさらに続いています。

田中貴金属さんのホームページから、今日の相場のスナップショットをお借りしてきました。
(画像をクリックすると、それぞれのソースページへ飛びます)

過去1ヶ月間。

過去5年間。



金だけでなく、プラチナも銀もここのところ、上昇傾向です。

左がプラチナ。右が銀。



もう、溜め息しかでません・・・・。 どこまで上がり続けるのでしょう。
何故、今、地金の相場が上がり続けているかは、世界経済の話になってしまうのでここではおいておきましょう。

もともと、私にとって、プラチナは手が届かないものでしたが、とうとう、ゴールドも贅沢すぎる素材になってしまいました。
金がまだグラム1000~2000円台のころは、使っていましたが、5000円台となっては、頼まれ物でない限り、自分の作品には使えないです。ピアスなどのパーツはK14GFを使ったり、鋳造モノもゴールドカラーで作りたければ、メッキ(嫌いだけど!)してもらうしかないですね。(涙)

そんなこんなで、街中のジュエリーショップでは、(特に低価格帯商品で)地金の量を極限まで落とした、ものすごく華奢(ちゃっちいともいう)なジュエリーとか、K10やK14の商品の取り扱いが増えてきました。また、貴金属買取業も兼ねる様になっていたりして、(いやそっちのほうが本業になっているお店も・・・)いやはや、厳しい時代が続いています。

話し変わりますが、来週からIJTがはじまりますね。 どんだけ国内が不景気で市場が冷え込んでいても、あれだけの数の出展ブースが集まる大規模イベントを毎年欠かさずに開催し、集客できるなんて、すごいことだなと思います。業者さんにとっては、このイベントが業界交流や情報収集の場ともなっているのでしょうね。

私は、ジュエリースクールの生徒の頃は、ハイテンションな状態だったので、毎年熱心にIJTに行っておりましたが(勉強といいつつ、バーゲンのルース目当て。笑)最近は、東京ビッグサイトに行くだけでも疲れるというか、もともと人の多いところが苦手なので、あまり行かなくなってしました。(^^;


ジュエリーカタログの愉しみ方

2012年11月12日 | ジュエリーよもやま話

私は、作ること以上に好きなのが、綺麗なジュエリーを鑑賞することです。アンティークジュエリーを常設展示している美術館があるとか、ジュエリーが特別展示される美術展があると聞けば、すぐさま馳せ参じています。

でも、ジュエリーショップは・・・・・、ゆっくりと鑑賞する場所ではありませんね。小心者の私は、買う気がないのに、がっつり穴が開くほど商品を見ているのは、そもそも失礼ですし、”この女、スパイ?”と思われても仕方がないですし、どうも気が引けてしまいます。

さて、数年前までは、毎年、だいたいこの時期(クリスマス商戦シーズン)になると、ジュエリーのムック本が発刊されていました。私は、このムック本が出るのが非常に楽しみでして、本屋さんで見つけ次第、必ず買って、ニマニマと何度も何度も鑑賞していました。2002年くらいから、かれこれ20冊以上は買いましたでしょうか・・・。複数の出版社から出てましたしね。

でも、最近はあまりジュエリーだけの雑誌は見かけなくなってしまったようで、とても残念です。でも、あきらめきれず、”あるかもしれない”と未練タラタラと本屋さんを通るたびに物色しています。普通の女性ファッション誌では、ジュエリーやアクセサリーは、ほんのおまけ程度の扱いなので、買ってまで見たいと思わないですし、やはりジュエリーだけの雑誌があったらなぁと思います。

私の本棚は、そうした過去に買ったジュエリー雑誌でいっぱいになっていましたが、このほど、新たなスペースを作る必要が出てきたので、古いジュエリー雑誌を処分することにしました。

捨てる前に、1冊1冊、ていねいに眺めなおしました。当時の時代背景を反映するかのように、ジュエリーの流行の移り変わりを振り返るかのようで、大変楽しい作業です。 ジュエリーはとくに経済状況に左右される商品なので、デザインもその影響を少なからず受けていることがうかがわれます。

そして、眺めた後は・・・・・。カタログでも雑誌でも、ジュエリー関係の資料を処分する際に、私がいつもしていることは、印象に残ったジュエリーの写真や記事を切り抜いてスクラップしていることです。こうしておけば、本を捨ててしまった後も、このスクラップブックは、私のお気入りジュエリーの写真集のような感覚で、後から楽しく閲覧することができます。



最近、さらに発展して、このジュエリー作品鑑賞に新たな愉しみを見つけました。(・・というか、こんな簡単なことに今まで気づかなかったなんて・・・)

たとえば、このアンティークジュエリーのページ。どういう作りになっているんだろう、と思って、いくら本を目に近づけても(笑)細かいところまではよく見えません。


デジカメで拡大したい被写体を接写し、その画像をパソコンで拡大表示してみると、目視では見えない構造や作りの詳細部分まで浮かび上がってきて、新鮮な驚きと感動を覚えます。

『へぇ、こうなってたんだー!』 『うわーー、こまかーい!』  

こうして、”なんちゃってルーペ”で観察すると、アンティーク・ジュエリーの作品は、とくに興奮を覚えます。

電気もなく、また高度な工具や機械類も存在しなかった時代、人間業とは思えない非常に精巧な細工を施す技術を見るにつけて、昔の宝飾職人さんはスゴかったと思います。

王室御用達のジュエリーは、何ヶ月もかけて丁寧に丁寧に造られたのでしょう。また、門外不出の工法であったために、後継者がいなくて今ではすっかり途絶えてしまった工法もあるのでしょう。



パソコンで細部を観察していると、いろいろな思いが巡り、時間が経つのをすっかり忘れてしまいます。


アートワックスモデリング 

2012年09月10日 | ジュエリーよもやま話

 
ビーズ専門誌は、近所のよく行く書店で取り扱っていなかったこともあって、今まで買ったことがありませんでしたが、先日、たまたま見つけたので買ってみました。

ファッション誌のように洋服とアクセサリー作品のコーディネート写真がたくさんあって、眺めているだけで楽しいです。

そういえば最近、ビーズの勢いはどうなんでしょうか?手芸コーナーにはビーズの本をあまり見かけなくなりましたし、(以前、大全盛のときは、10冊以上出てました)渋谷の東急ハンズのビーズ売り場は売り場面積をかなり縮小していましたので、そろそろ下火になっているのかもしれません。

日本の奥様たちはお習い事大好きですが、飽きっぽいのか、次々といろんな新手の手芸・工芸が登場しては、盛大に大ブームになったかと思うと、廃れるのも潮を引くように、といった感じですよね。 

そしてブームにつきものが、認定講座とか、認定資格。(笑) そういや、私の同僚が、”うちのカミさんが、プリザーブドフラワーとやらにはまって、資格を取ってインストラクターになりたいから、スクールの費用30万円出してくれって、うるさくせがんで困る。”と愚痴っていました。

さてさて、ブームとはまったく関係なくですね、そろそろ飽きつつある(?)ビーダーさんの心をつなぎとめそうな、素敵な(笑)講座が登場しました。 このビーズ雑誌は、あまりブログネタにならないなぁ~とぺらぺらめくっていたところ、発見しました!(けして、学校の回し者ではありませんぜ、、、)

アートクレイシルバー、という純銀粘土のクラフトがありますが、それの姉妹もん?と思いきや、運営母体は異なるようです。 (DOVEという吉祥寺のジュエリースクールのようです。興味ある人は自分でググって見つけてくださいね。)


コースで作成する作品の一覧を見ましたがお店で普通に売ってそうな、若い女性が好きそうなデザインです。(カエルの置物はちょっと・・・アレ?でしたが。。。)器用な人なら、あっという間にプロ顔負けのモデラーになっちゃうのではないでしょうか。

今まで、”メタルパーツはお店で既製品を買うもの”、と思っていたビーダーさんたちが、自分でデザインしたパーツを自分で作れるということでは、かなり画期的だと思います。(コスト度外視すれば、ですが。。。)

ワックスモデリングの通信講座は、ビデオなどで以前からありましたが、この"アート”がつく、ワックスモデリング講座のポイントは、

・初心者向けの扱いやすいオリジナルのワックス素材を使用 (私も使ってみたい!既成のワックスとどう違うのか知りたいです。)

・ワックス原型を送ると、キャスト、磨きから、希望すれば、メッキ、石留め、ゴム型量産までやってくれるアフターサービスがある(もちろん、講座の初期費用に入らないサービスもあると思います)

・資格つきで、コース修了し、一定のレベルに達したと認定されれば、インストラクターになれる。そうしたイントラさんたちも同じシステム(教材・資材・サービス)を使ってどんどん、フランチャイズ化して拡散していくのでしょう。(これはアートクレイシルバーと同じですね) 

・・・ということです。

誌面上は、体験コースでコレ↑を作ったような設定になってますが、
さすがに初体験ではいきなりここまでは無理ですね。ディテールは先生の手が入ってるでしょう。 (^^;

このビジネスモデルは、学校だけが儲かるわけでなく、キャストや磨き、石留めなどの加工業者さんたちにも確実に仕事が回りますし、生徒さんは、面倒な後工程は人におまかせして、"創作活動に専念”でき、いずれインストラクターやジュエリーアーティストとして活躍できる。(といった意味合いのことがHPに書いてある)ある意味、Win-Winなんじゃないでしょうか。

アー トワックスモデリングの認定資格は1級から3級まであるそうで、1級取得は25万円(ツールとか資材とか後工程の加工賃もコミコミ)だそうです。だいたい、若い女性をターゲットにした民間資格講座は、どれも25~30万が相場みたいですね。OLさんや主婦が手を出せるお手頃ラインなんでしょうか。

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話がかわりますが、ほんとに日本にはいくつの民間資格が存在しているのでしょうか?
日本人は勉強好きな上に、依存性が強いというか、『一流大学に行きさえすれば明るい未来がある、 と同じノリで、資格さえ取れば仕事がある、ぼくもわたしもお教室(お店)が開ける、と思っているお目出度い人が多いからこそ成り立つビジネスモデルが、” 資格・検定商売”。 そして、どんな趣味分野にも、必ずといっていいほど、”なんとか協会”というのが存在しています。

中には、先に民間資格ができて、ブームに目をつけたお国が、”(社)○○協会”を立ち上げて、天下り役人を送り、"国家”の認定資格を作って、商売を横取りしてしまう、といったアコギなことも横行しています。 

それにしても、”なんとか協会”の会員になっている、ということが一種の安心感になるのでしょうか、”なんとか協会”ができると、すぐにわらわらと人が集まり、お金も集まる、なんとも不思議な現象です。商売をしてお金を稼ぎたいはずの人たちが逆にお金を取られている、、、。”会員”同士はネットワーキングや疎結合だにしておらず、何かの集まりがあっても、それは個々に得しそうな情報が欲しいからであって、ただの烏合の衆、ということが多い。(いや、お互いに商売敵のライバルということになるのでしょう)

日本の民間資格は一種のフランチャイズ経営のようなもので、自分でコース開発や教材作成・資材調達をしなくていいので、楽して教室を始めたい人には、こういうシステムに乗るのがいいのかもしれません。ただ、誰でも簡単にできる、ということは、つまり、ライバルも沢山出てくるわけで、また集客できるかどうかは結局は"ご本人様の頑張り次第”。いくら学校や協会が、"アナタのビジネスをサポートします!”(この言葉の響きがまた耳に心地いい・・・)といっても、やはり最後は自己努力なしでは生き残れないと思います。そんなに楽してオイシイ話はないということです。

私は残念ながら、民間資格を1つも持っていません。必要な技術や知識を身につけるために学校(教室)には行きますが、プロになるには資格はあまり必要ないと考えています。(いつまでたっても、アマチュアのままですが・・・笑)


わたし的ジュエリー・ベスト・ドレッサー

2012年07月23日 | ジュエリーよもやま話


国際宝飾展では、ジュエリー・ベスト・ドレッサー賞の授賞イベントが催され、年代別に、"ジュエリーが似合いそうな有名人”ということで選考されています。

わたしが勝手に認定(笑)する、ジュエリー・ベスト・ドレッサーは、

ずばり、ニュースキャスターの『小谷真生子さん』です。

(すみません。肖像権侵害になるので写真はあえて掲載しません。
Google画像検索で、”小谷真生子”さんのファッションをご参照ください。)

ワールドビジネスサテライト(WBS)をほぼ毎日見ておりますが、小谷さんが、日替わりでいつも素敵なジュエリーをつけていらっしゃって、”あー、もっとよくみたい。カメラさん、寄って~。”とテレビに食い入るように"鑑賞”させていただいています。(なんか、私、変人ですよね) 

”選定”理由は、”似合いそう”、というイメージだけではなく、実際に似合っていて、日常的に上手につけこなしているという点につきます。実際、IJTの受賞者は、今話題の人気タレントが選ばれていることが多いようですが、本当のジュエリー・ドレッサーのタレントの方々にも、もっと目をむけていただきたいところです。

ニュースキャスターでは、滝川クリステルさんがIJTで受賞されていますが、実際にジュエリーの宣伝に貢献しているぜひ小谷さんにも授与していただきたいですね。


さて、小谷さんのファッションは、かっちりした控えめのビジネス・スタイルであることが多いのですが、上手にジュエリーをあわせていらっしゃます。辣腕キャスターのクールで知的なイメージを、ジュエリーのもつ優しく優雅な印象で、ふんわりとした雰囲気に丸めていらっしゃいます。 ネックレスにしろ、イアリング(ピアス?)にしても、服装とのバランスがよく、主張しすぎないけれど存在感のあるジュエリーであることが多く、品のよさを感じます。(あくまでも、個人の感想ですよ、、、)

小谷さんの自前なのか、スポンサー(衣装協力)の企業さんからのレンタルなのか、わかりませんが、センスがいいなあと思うことが多いです。小谷さんくらいのクラスでしたら、衣装類を自前で用意できるくらいの経済力はお持ちのことでしょう。(うらやましぃ・・)

  

 

 


30年後には、金が掘りつくされる?

2012年06月10日 | ジュエリーよもやま話

6月9日の池上彰さんの特集番組をご覧になりましたか?ちょっと衝撃でした。

以前も何度かこのブログでお伝えしましましたが、中国が熱心に金を買い集めています。中国の政府機関も、金を最もふさわしい投資対象として国民に推奨しているような発言をしています。

日本がバブル全盛だったころ、投資家は、国内外の不動産や、絵画骨董など、市場価値が需要供給に左右されるものばかりを買い漁っていたために、バブル崩壊とともに保有している財産の価値も下がって、すべてを失ってしまいました。その失敗をふまえて、中国では、長期的に、しかも国際的に価値が安定しており、ほぼ値段が下がらない”金”への投資が注目されています。

今や、中国の国民の51%が金を購入できるほどの生活水準になっている(政府公称)とのことで、富裕層から一般市民まで、財産として金を買うことがブームとなっているようです。この番組では、ある貴金属店が立ち並ぶことで有名な街で取材をおこなっていましたが、あるお店では、1kgのゴールドバーが月に40~50本売れ、アクセサリーも月700~800kg売れる(金額にして総計8億円以上)とのことでした。点数でなくて、キログラム単位、ですよ、、、。しかも、某郊外都市の一店舗で・・・・。驚きですね。

売れ筋の商品は、チェーンや、”福”などの文字が刻まれた、中国の縁起モティーフが主流で、デザインやセンスのへったくれもないようなものばかりのように思います。貯金代わりにこつこつと買い集めるリピート顧客を飽きさせないために、とにかく商品のバリエーションは豊富なようですが、そもそも、購入動機がコレクションであり、装飾用ではないため、ファッション性を重視した商品はあまり重視されていないようです。デザイン代や加工費が上乗せされた商品より、地金の金額に近い商品が投資対象として人気ということなのでしょう。


いまどき、日本でこんなリングしてる人はまれですよね。

中国経済は、そろそろバブルがはじけるともいわれており、先行き不安から、先物や不動産よりも、将来ほとんど価値が下がらない金へシフトしているようです。中国政府は、金の保有高を10年以内に今の10倍(現在、世界一のアメリカの保有量より多い)に増やすと宣言しています。


縁起物の文字や文様が人気のようです。
レーザー彫刻やジュエリーCADが大活躍でしょう。

・・・とはいえ、地球上の金の埋蔵量は有限であり、オリンピックの公式プール3杯分しかないそうです。このままのペースで採取し続けると、30年後には枯渇(掘り尽くす)そうで、今の中国の勢いによりさらに加速し、その年数を大幅に短縮することになりそうです。金が中国によって買い占められ、市場から姿を消して価格暴騰したら、次に何が起こるのでしょうか?